胃カメラ(胃内視鏡検査)
「オエッ」とならない無痛胃カメラ
鎮静剤(静脈麻酔)を用いて眠った状態で受けれる無痛胃カメラはもちろん、仕事などの都合で鎮静剤が使えない方も、咽の反射の強さに合わせスコープの細さの調整したり、鼻から行う経鼻内視鏡を使用して、出来るだけ苦痛のないように検査を受けて頂けます。
以下は、胃内視鏡(胃カメラ)の詳しいお話です.
<目次>
6.胃カメラの費用
8.胃カメラのQ&A
1.胃カメラってなに?
どういう検査か簡単に言うと、
『喉に麻酔をかけ、口(もしくは鼻)から細いカメラを入れ、のど・食道・胃・十二指腸を直接観察する検査』です。
「胃カメラ」は胃だけを見る検査と勘違いされがちですが、正確には「上部消化管内視鏡」と言って、口から入ってのど・食道・胃・十二指腸の半ばまで全てを見ることが出来ます。
なるべく患者様の苦痛のないように鎮静剤を用いたり、患者様の反射の強さに合わせてスコープの細さを変えたりしております。(詳しくは当院の胃カメラの方法をご覧ください。)
また、当院での胃カメラ検査では、従来より解像度が高く微小な病変の発見に有用なオリンパス製最新のシステムEVIS X1とハイビジョンカメラや粘膜の表面構造や微細な血管構造を確認する画像強調システム(NBI)を用いており、従来は見つけにくかった咽頭(のど)の病変や食道の早期がんなども見つけることが可能となっています。
当院では、咽頭の観察にも力を入れており、咽のつかえなどの症状がある方や咽頭がんが心配な方は是非ご相談ください。
※のどの観察の詳細については「咽頭観察」のページをご覧ください。
2.どんな人が受けるの?
①症状のある方
胃カメラを受ける理由の一つに、胃の痛みや胸焼けなどの症状があります。
直接粘膜の状態を見ることで症状の原因をさぐり、病気に合わせた治療を行うことができます。
<代表的な症状>
胃痛・胃もたれ、胸焼け、のどの違和感など
②がんの早期発見目的
胃カメラの検査理由のもう一つの大きな目的はがんの早期発見があります。
ここ最近、がんは早期発見することでほぼ完全に治療することが可能になってきました。特に食道がん・胃がんはリンパ節転移の低い極初期の段階では胃カメラでの治療ができるため、症状がなくとも受けることが大切です。
※がんの早期発見については、消化器がん早期発見・予防外来もご参照ください。
下記のようながんのリスクがある方は定期的に胃カメラを受けることをお勧めいたします
<各部位のがんのリスク>
咽頭がん・食道がんのリスク:
・飲酒(特に顔が赤くなる方)
・喫煙
・熱い飲み物を飲む習慣
・バレット食道
胃がん:
・喫煙
・高塩分
・胃がん検診陽性
・胃のバリウム検査の異常
3.胃カメラの方法 ~経鼻・経口・鎮静剤の選択について~
当院の胃カメラは患者様の希望やのどの反射の具合などに合わせて、お一人お一人に最善の方法でお受け頂けるように工夫しています。
②鎮静剤を使った経口内視鏡(点滴で眠った状態で受ける胃カメラ)
④鎮静剤を使った経鼻内視鏡(点滴で眠った状態で受ける鼻からの胃カメラ)
⑤経鼻内視鏡を使った経口内視鏡(細いカメラを使った口からの胃カメラ)
※経鼻内視鏡と経口内視鏡の違いのまとめ(メリットデメリット)など
①通常カメラによる経口内視鏡(口から入れる胃カメラ)
当院では通常の胃カメラ検査においても、ハイビジョンスコープの中で最も細いカメラ(8.9mm)を使用しており、緊張した際や歯磨きで舌を磨いた時にオエッとならない方は、この方法でもお受け頂けると思います。
②鎮静剤を使った経口内視鏡(点滴で眠った状態で受ける胃カメラ)
オエッとなりやすい方・緊張の強い方は、鎮静剤(静脈麻酔)を使って眠った状態で楽に検査を受けて頂くことが出来ます。
鎮静の程度は喉の反射の状態や体つき・年齢を加味しながら、適量を使用して安全に検査をお受けいただけます。
③経鼻内視鏡(お鼻から入れる胃カメラ)
鎮静剤で眠るのが怖い、でも楽に受けたい、そんな方には経鼻内視鏡という鼻から細いスコープで行う胃カメラがあります。
通常の胃カメラは舌の上を通過する際に反射が起きますが、経鼻内視鏡では舌を通過しないので反射が起こりにくいのが特徴です。
またスコープが細く(5.4㎜ さぬきうどんより細い位です)、咽への刺激も少ないため、非常に楽に受けて頂けます。
また、現在はオリンパス製の最新式ハイビジョン経鼻内視鏡スコープ(GIF-1200N)を導入し、経口内視鏡と変わらないクオリティでの検査を行っております。(詳しくはこちら)
④鎮静剤を使った経鼻内視鏡(点滴で眠った状態で受ける鼻からの胃カメラ)
過去に経鼻内視鏡をやってもつらく、鎮静剤を使った経口胃カメラもつらかったという方には、鎮静剤を使って鼻からやるという方法もあります。
現状では最も楽に受けられる方法だと思います。問診の上、胃カメラに強いトラウマのある方には検討する方法です。
⑤経鼻内視鏡を使った経口内視鏡(細いカメラを使った口からの胃カメラ)
鎮静剤は使いたくない、あるいは運転や会議などがありどうしても鎮静剤が使えない方で、なおかつ鼻からのスコープ挿入が難しい方には、経鼻用の細いスコープを口から挿入する方法もあります。
専用のマウスピース(エンドリーダー)を使用することで、かなり反射を抑えて検査を受けて頂くことが出来ます。
このマウスピースは、従来のマウスピースと違い胃カメラが舌根へ接触するのを防ぎ、苦痛な嘔吐反射を回避できます。またマウスピースとチューブの間に舌圧子を取り付けることにより、以前のマウスピースより快適に装着することができます。
動画:https://www.youtube.com/watch?v=fxCNW11k6eo&app=desktop
※経鼻内視鏡と経口内視鏡の違いのまとめ(メリットデメリット)など
経鼻内視鏡は、鎮静剤なしでも反射が起こりにくいため、「楽に受けたいが、鎮静剤で眠るのが怖い方」に向いていると思います。
通常の経口内視鏡と比べて、経鼻内視鏡のデメリットとしては、鼻から入っていくため、口から入ってすぐの上咽頭付近の観察が出来ない、拡大観察などの精密検査には向かない(通常の検査は問題なくできます)、などがあります。
ですから、鎮静剤で眠った状態の検査をご希望の方は、口からの内視鏡(胃カメラ)がいいと思います。
メリット |
デメリット |
|
経鼻内視鏡 |
・鎮静剤を使わなくてもオエッとなりにくい |
・上咽頭が観察できない ・拡大観察ができない ・鼻腔が細い場合入らなかったり、出血したりすることがある。 |
経口内視鏡 |
・上咽頭も観察できる。 ・病変が見つかった場合に細かく精密な観察が出来る |
・オエッとなる反射が起こりやすい |
4.胃カメラを受ける時の流れ・かかる時間
【受付・診察】来院頂きましたら、受付を済ませてお待ちください。
(診察:初診の方はまず診察となります)
↓ 検査室へ
【消泡剤】 胃の中のあぶくを消す液体を飲みます。
↓
【咽頭麻酔】検査時の苦しさを和らげるため、のどにゼリーの麻酔を使います。
※経鼻内視鏡の方は鼻の奥にも麻酔をかけていきます
※鎮静剤を使用する方には、スプレー式の軽い麻酔を使います
↓
【点滴・鎮静剤】ご希望の方には点滴しながら鎮静剤(静脈麻酔)を行います。
鎮静剤は2-3分で効いてきますので、楽な状態になったら検査を開始します。
↓
【胃カメラ検査】
検査時間は5分前後です。鎮静剤を使用した場合は、眠ってしまい気づいたら検査は終わっていることがほとんどです。(無痛胃カメラ)
眠っている状態でも体にモニターをつけ全身状態をチェックしていきますので、安全に検査をお受け頂けます。
※鎮静剤の安全性については、こちらをご参照ください。
↓
【検査終了】静脈麻酔をした方は20-30分程度リカバリールームにてしばらく安静にして頂きます。(静脈麻酔をしない方は診察までお待ちいただきます)
↓
【診察】鎮静剤から覚めた後に、実際の胃カメラ画像をお見せしながら検査結果をご説明致します。
■所要時間■
胃カメラが入って抜けるまでの時間は大体5分前後です。
トータルでの所要時間は、来院から診察終了まで60-90分程です。
※混雑時には+20-30分程度かかることもあります。
5.当院の工夫
◆楽に受けていただくための4つの工夫◆
①鎮静剤(静脈麻酔) ②カメラの細さの選択 ③炭酸送気 ④リカバリールーム
◆質の高い検査(小さな病気の発見・見逃しをしない)ための4つの工夫◆
①オリンパス製最新システム+スコープ ②色素散布 ③酢酸 ④NBI
■楽に受けていただくために■
①鎮静剤(静脈麻酔)
胃カメラ検査の際のオエっとなる反射を抑えるため、点滴から薬を入れて眠った状態(無痛胃カメラ)で検査を受けて頂けます。
鎮静剤にも「眠る作用が強いもの」「反射をとる作用が強いもの」などいくつか種類があり、問診や過去の検査の履歴・患者さんご自身の咽の反射の強さなどの体質を伺い、適切な種類・量を選択します。
また、『楽に受けたいけど検査の画面は見たい』『完全に眠るのは怖い』と言った方には、スコープの細さを調整して、軽めの鎮静剤でボーっとしたような状態で受けて頂くことも可能です。
※鎮静剤の安全性について
鎮静剤(静脈麻酔)は量を多く使いすぎると、呼吸抑制などの副作用がありますが、当院では患者様お一人お一人の性別・体重・年齢と反射の強さに合わせて、薬の量を0.1㎎単位で調整し検査を行っております。
さらに、アレルギーなどの副作用に対してもすぐに対応できるように、検査中は全身状態を把握するモニターをつけております。
これにより必要最小限の薬の量でも無痛で、かつ副作用の頻度も少なく安全に検査を行うことができます。
②カメラの細さの選択
鎮静剤をご希望されない方でも楽に受けて頂けるように、患者様の反射や緊張の強さに合わせてカメラの細さを調整して検査を行います。
例えば咽の反射が強い方には、先ほどご説明した舌への刺激が少ない専用のマウスピースを使用して経鼻内視鏡用の細いスコープを口から挿入したりします。
※現在は経鼻内視鏡用の細いスコープについてもオリンパスの最新式のハイビジョン内視鏡(GIF-1200N)を用いており、従来の経口内視鏡スコープと変わらないクオリティの検査がお受け頂けます。(詳しくはこちら)
③炭酸送気
オエっという反射に加え、胃カメラの検査がつらいと言われる大きな理由に胃の張りがあります。
検査中は胃の中に空気を送り膨らませた状態で隅々まで見落としのない様に観察するため、どうしても空気による張りが起こってしまいます。
当院では、空気の100倍吸収が早く、お腹の張りが少ないと言われる炭酸ガスを用いて検査を行っております。これにより検査後のお腹の張りが劇的に少なくなり、検査後もスムーズにご帰宅頂けます。
④リカバリールーム
検査後に鎮静剤が体から抜けるまでのあいだ、ゆっくりお休み頂けるスペースを用意しております。
■質の高い検査(小さな病気を見つける・見逃しをしない)ために■
①オリンパス製最新システムとスコープ
いくら小さな病気を見つけようとしても、画面に映らなければ見つけられません。
当院ではオリンパス製の最新システムEVIS X1とハイビジョンスコープを使用し、見つけるのが難しいといわれている数ミリの微小なガンの早期発見にも力を入れております。
②色素散布(インジゴ・ヨード)
検査中に気になる部位を見つけた際に、色のついた液体(インジゴカルミン)を散布することで病変の凹凸などをしっかり観察することが出来ます。
また、食道のガンが疑われた際にはNBI(後述)という方法や、ヨードという色素を撒いてがんかどうかを詳細に観察します。
③酢酸
胃がんは酢酸を散布することで、色が変化するという性質があります。
検査中に怪しいと思う病変を見つけた場合、酢酸を散布し胃がんか否かを見極め、さらに色素を上からかけることでその広がりまで観察することが出来ます。
④NBI
NBIという色調を変えて観察する方法があります。
この観察法により、これまでは早期発見が困難であった食道がん・咽頭がんなどの病変を見つけることが出来ます。
当院のNBI観察は従来のものをさらに向上させた第2世代のNBIを用いており、病気の発見率がさらに上がりました。
また、NBIを用い病変を詳細に観察することで、ガンか否かを見極めることが出来、無駄な生検検査を減らすことにも役立ちます。
6.胃カメラの費用
胃カメラの費用は大まかには上記のようになります。
検査の際に使用する薬剤の種類や量、生検の施行ヶ所などによって多少変わることがあります。
7.胃カメラでわかる代表的な疾患
胃カメラで観察できる、咽(のど)・食道・胃・十二指腸の代表的疾患の一覧です。(徐々にUPしていきます。)
<咽>
・咽頭がん
<食道>
・食道がん
<胃>
・胃潰瘍
・異所性膵
・胃がん
<十二指腸>
8.胃カメラのQ&A
胃カメラについてよく受けるご質問をまとめております。
検査体制について
Q:胃カメラの検査は予約が必要ですか?
A:基本的には予約制です。
予約なしの場合でも、当日の診療状況によっては対応できることもあります。(当日の状況はトップページのお知らせよりご確認いただけます)
ご予約はWEB予約、お電話(03-5940-3833)で承っております。
Q:胃がすごく痛いのですが、当日すぐ胃カメラを受けれますか?
A:状況を確認してからの判断となります
胃痛は色々な原因で起こるので、まずは診察とエコーなどで原因を見極め、緊急内視鏡が必要と判断した場合には胃カメラを行います。
(胃痛・腹痛外来もご参照ください。)
関連ページ:
Q:胃カメラを受ける前に注意することはありますか?
A:お食事や常用薬については注意が必要になります。
詳しくはこちらをご参照ください。
Q:胃カメラを受ける前にクリニックを受診する必要はありますか?
A:特に受診は必要ありません。
お電話での予約の方は、電話の際に胃カメラに関しての注意点をしっかりとご説明させて頂きますので、事前受診は必要ありません。
WEB予約の方は、注意点をおよみ頂き、ご不明点があればお気軽にお電話ください。
Q:血をサラサラにする薬(抗血栓薬)を飲んでいるのですが、胃カメラは受けられますか?
また、生検は可能ですか?
A:胃内視鏡(胃カメラ)も生検も問題なく施行出来ます。
抗血栓薬を飲んでおられる方でも安全に生検できるように、傷口の小さくなるような鉗子を使って処置を行っております。
また、出血のリスクがある場合には予防の胃薬を処方して対応しております。
※抗血栓薬は主治医の指示なしに勝手にやめてしまうと危険ですのでくれぐれも自己判断での中止はお控えください。
Q:大腸カメラと同時に受けることは出来ますか?
A:はい、同時に受けることは可能です。
その場合は大腸内視鏡用の前処置薬の服用が必要になりますので、大腸内視鏡検査の予約枠での対応となります。
胃カメラの検査自体について
A:簡単に言うと、『喉に麻酔をかけ口(もしくは鼻)から細いカメラを入れ、のど・食道・胃・十二指腸を直接観察する検査』です。
「胃カメラ」は胃だけを見る検査と勘違いされがちですが、正確には「上部消化管内視鏡」と言って、口から入ってのど・食道・胃・十二指腸の半ばまでしっかりと見ることが出来ます。
検査時間は5分程度ですが、当院ではなるべく患者様の苦痛のないように鎮静剤を用いたり、患者様の反射の強さに合わせてスコープの細さを変えたりしております。
(詳しくは当院の胃カメラの方法・特徴をご覧ください。)
Q:胃カメラの検査時間はどのくらいですか?
A:検査自体の所要時間は5-7分程度になります。
来院してから検査終了までの詳しい流れは「胃カメラの流れ」をご参照ください。
Q:無痛で胃カメラを受けられると聞いたのですが、本当ですか?
A:本当です。
そもそも胃カメラが苦しいと言われる理由にはいくつか理由があります。
・咽頭反射:スコープが咽を通過するときにオエッとなる感じのこと。
・空気を入れることによる胃のはり。
など
当院では、咽頭反射に合わせてカメラの飲み方を経鼻・経口と選んだり、経口の場合は反射の起こりにくいマウスピースを用いカメラの太さも選択したりすることで反射が起こりにくい工夫をしており、また希望の方には鎮痛剤(静脈麻酔)用い、無痛で胃カメラを行うことが可能です。
加えて、検査時の送気ガスに空気の100倍吸収が早い炭酸ガスを用いて検査を行っており、お腹の張も劇的に少なくなっております。
実際に、以前に受けた胃カメラが苦しくてトラウマになっている方、反射が強くて途中で断念してしまった方からもご相談を頂き、苦痛なく検査を受けて頂いております。
関連ページ:
Q:鼻からの胃カメラも受けられますか?
A:もちろん可能です。
特に「楽に受けたいが、鎮静剤で眠るのが怖い」、そんな方にお勧めの検査になります。
通常の胃カメラは舌の上を通過する際に反射が起きますが、経鼻内視鏡では舌を通過しないので反射が起こりにくいのが特徴です。
使用するスコープも細く(5.4㎜ さぬきうどんより細い位です)、咽への刺激も少ないため、非常に楽に受けて頂けます。
※鼻腔の細い方(女性の方・手術後など)にはスコープが鼻を通過しないことがあり、その場合は口からの検査となります。
Q:胃カメラは鼻からと口から、どちらがいいのですか?
A:通常の検査の場合は特にどちらでも構わないので、ご相談になります。
先ほど述べたように経鼻内視鏡は、鎮静剤なしでも反射が起こりにくいため、「楽に受けたいが、鎮静剤で眠るのが怖い」方に向いていると思います。
経口内視鏡と比べて、経鼻内視鏡のデメリットとしては、鼻から入っていくため、口から入ってすぐの上咽頭付近の観察が出来ない、細いカメラなので拡大観察などの精密検査に向かない、などがあります。
ですから、鎮静剤で眠った状態での検査をご希望の方には、口からの内視鏡(胃カメラ)がいいと思います。
メリット |
デメリット |
|
経鼻内視鏡 |
・鎮静剤を使わなくてもオエッとなりにくい |
・上咽頭が観察できない ・病変の細かい観察がしづらい ・鼻腔が細い場合入らなかったり、出血したりすることがある。 |
経口内視鏡 |
・上咽頭も観察できる。 ・病変が見つかった場合に細かく精密な観察が出来る |
オエッとなる反射が起こりやすい |
Q:胃カメラの検査で咽頭(のど)や食道の病気も見ることができますか?
A:できます。
当院での胃内視鏡(胃カメラ)検査では、従来より解像度が高く、微小な病変の発見に有用なハイビジョンカメラや粘膜の表面構造や微細な血管構造を確認する画像強調システムのNBIを用いており、従来は見つけにくかった咽頭(のど)の病変や食の早期がんなども見つけることが可能となっています。
※のどの観察の詳細については「当院の咽頭観察」をご覧ください。
Q:胃カメラの流れについて教えて下さい。
A:こちらをご参照ください。
Q:胃カメラの後はどれくらいで食事ができますか?
A:検査終了30分後から水分、1時間後からお食事可能です。
のどの麻酔がきれる前に飲食をしてしまうと、むせてしまったり誤嚥してしまうことがあるため、麻酔の効果がきれるまでお待ちいただいてからとなります。
Q:費用はどのくらいかかりますか?
A:検査だけの場合だと、3割負担で約4000円、1割負担で約1300円となります。
生検を行った場合は、追加で費用がかかります。
詳細はこちらをご参照ください
Q:胃カメラは毎年受けた方がよいのですか?
A:咽頭がん・食道がん・胃がんのリスクのある方は毎年受けることをお勧めします。
胃カメラを定期的に行う目的の一つに、がんの早期発見があります。がんは早期に発見すれば、胃カメラで治療出来ることが多く、命を脅かすこともありません。
ですので、以下のようにがんのリスクがある方は定期的に検査を行うことをお勧めします。
- 咽頭がん・食道がん: 喫煙されている方、飲酒される方(特に飲むとすぐに顔が赤くなる方)
- 胃がん: ピロリ菌感染(除菌後の方も含みます)
※がんのリスクや予防については、がん早期発見外来をご参照ください。
胃カメラ関連の病気について
Q:胃のポリープは切除した方がいいのですか?
A:基本的には切除不要です。
ポリープと聞くと悪い病気のイメージがありますが、実は胃のポリープはほとんどが良性で
の2種類で大多数を占めます。
いずれもガン化のリスクがないため、切除せずに経過観察で十分なものです。
ただ、初期の胃がんの中にはポリープのような形態をとるものがあるため、
紛らわしいものは生検をして本当に良性かどうかを確かめることもあります。
Q: ピロリ菌がいると言われたのですが、胃カメラを受けた方がいいですか?
A:胃カメラをうけることを強くお勧めします。
胃がんの原因のほとんどがピロリ菌が関与していることが分かっており、感染者の方は10年間で約3%に胃がんが発症したとのデータもあります。
(逆にピロリ菌に感染していない方はほぼ胃がんにはならないのです。)
ですから、ピロリ菌がいる方は胃内視鏡(胃カメラ)を行い、胃がんの有無を確認し、さらにピロリ菌の除菌を行うことが重要です。
関連ページ:ピロリ菌外来
胃カメラに対しての不安について
Q:鎮静剤(静脈麻酔)は少し怖い気がするのですが、大丈夫でしょうか?
A:大丈夫です。
鎮静剤(静脈麻酔)は量を多く使いすぎると、呼吸抑制などの副作用がありますが、当院では患者さんお一人お一人の性別・体重・年齢と反射の強さに合わせて、0.1㎎単位(1gの10000分の1)で薬の量を調整し検査を行っております。
また、アレルギーなどの副作用に対してもすぐに対応できるように、検査中は全身状態を把握するモニターをつけております。これにより必要最小限の薬の量でも無痛で、かつ副作用の頻度も少なく安全に検査を行うことができます。
鎮静剤(静脈麻酔)も「眠る作用が強いもの」「反射をとる作用が強いもの」などいくつか種類があり、『楽に受けたいけど検査の画面は見たい』『完全に眠るのは怖い』と言った方には、スコープの細さを調整し軽めの鎮静剤でボーっとしたような状態で受けて頂くことも可能です。
Q:以前に胃内視鏡(胃カメラ)ですごく辛かったのですが、大丈夫でしょうか?
A:心配いりません。
前述したように、鎮静剤やカメラ細さの選択などで辛くないように検査を行えるようにしております。ご心配だとは思いますが、任せて頂ければと思います。
Q:初めてなので不安です。
A:不安だとは思われますが、一緒に頑張って検査をやっていきましょう!
予約の際にご不安なことは何でも相談してください。
直接外来に来ていただいてご相談して頂いても大丈夫です。
また胃カメラに理解の深いスタッフがそろっていますし、相談しやすくリラックスできるような雰囲気作りも心掛けておりますので安心して検査をお受けください。
文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)
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