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5.当院の胃カメラの工夫

 

◆胃カメラを楽に受けて頂くための4つの工夫◆

  1. 鎮静剤(静脈麻酔)
  2. カメラの細さの選択
  3. 炭酸送気
  4. リカバリールーム

 ※実際の検査例 30代 男性  “嘔吐反射が強すぎて鎮静剤を使っても胃カメラが受けられない”

 

◆質の高い検査(小さな病気の発見・見逃しをしない)ための4つの工夫◆

  1. 次世代内視鏡システム「EVIS-X1」
  2. 色素散布(インジゴ・ヨード)
  3. 酢酸散布
  4. NBI観察

 

■楽に受けていただくために■

①鎮静剤(静脈麻酔)

胃カメラ検査の際のオエっとなる反射を抑えるため、点滴から薬を入れて眠った状態(無痛胃カメラ)で検査を受けて頂けます。

鎮静剤にも「眠る作用が強いもの」「反射をとる作用が強いもの」などいくつか種類があり、問診や過去の検査の履歴・患者さんご自身の咽の反射の強さなどの体質を伺い、適切な種類・量を選択します。

また、『楽に受けたいけど検査の画面は見たい』『完全に眠るのは怖い』と言った方には、スコープの細さを調整して、軽めの鎮静剤でボーっとしたような状態で受けて頂くことも可能です。

 

※鎮静剤の安全性について

鎮静剤(静脈麻酔)は量を多く使いすぎると、呼吸抑制などの副作用がありますが、当院では患者さんお一人お一人の性別・体重・年齢と反射の強さに合わせて、薬の量を0.1㎎単位(1gの1万分の1)で調整し検査を行っております。

さらに、アレルギーなどの副作用に対してもすぐに対応できるように、検査中は全身状態を把握するモニターをつけております。

これにより必要最小限の薬の量でも無痛で、かつ副作用の頻度も少なく安全に検査を行うことができます。

※以前に他院で鎮静剤を使って効かなかった方へ

鎮静剤が効かないのには理由があり、当院ではそのような方にも対応できるような体制で検査を行っております。詳細は「なぜ鎮静剤が効かないの?」をご参照ください。

 

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②カメラの細さの選択

鎮静剤をご希望されない方でも楽に受けて頂けるように、患者様の反射や緊張の強さに合わせてカメラの細さを調整して検査を行います。

例えば咽の反射が強い方には、先ほどご説明した舌への刺激が少ない専用のマウスピースを使用して経鼻内視鏡用の細いスコープを口から挿入したりします。

※現在は経鼻内視鏡用の細いスコープについてもオリンパスの最新式のハイビジョン内視鏡(GIF-1200N)を用いており、従来の経口内視鏡スコープと変わらないクオリティの検査がお受け頂けます。(詳しくはこちら

 

③炭酸送気

オエっという反射に加え、胃カメラの検査がつらいと言われる大きな理由に胃の張りがあります。

検査中は胃の中に空気を送り膨らませた状態で隅々まで見落としのない様に観察するため、どうしても空気による張りが起こってしまいます。

当院では空気の100倍吸収が早くお腹の張りが少ないと言われる炭酸ガスを用いて検査を行っております。

これにより検査後のお腹の張りが劇的に少なくなり、検査後もスムーズにご帰宅頂けます。

 

④リカバリールーム 

検査後に鎮静剤が体から抜けるまでのあいだ、ゆっくりお休み頂けるスペースを用意しております。

 

実際の診療例  30代 男性  “嘔吐反射が強すぎて鎮静剤を使っても胃カメラが受けられない”

【症状】

以前から検診のバリウム検査でポリープを指摘され胃内視鏡(胃カメラ)を受けるように言われており、何度かトライしたものの嘔吐反射が強く途中で中止となっており、一度も内視鏡をきちんと受けれない状態でした。

友人が当院で内視鏡検査を苦痛なく受けれたとの話を聞き、何とか当院で内視鏡を受けることが出来ないかとのことで来院されました

 

【診察・検査】

以前の検査では通常の経口内視鏡では口に挿入しただけで嘔吐反射が起こってしまい全く検査ができず、鎮静剤を使って経鼻内視鏡での検査も鎮静剤がほとんど効かずに反射が止まらずに検査ができなかったとのことでした。

鎮静剤にも

  • 反射を抑えるもの
  • 眠りを促すもの

など種類があり、組み合わせることで効果をより発揮でき、また組み合わせたうえでそれぞれの量を調整することでしっかりと鎮静を効かせることが可能となるため、今回は鎮静剤を組み合わせて検査中でも量を調整できる体制を整えて経鼻内視鏡での検査を行いました。

 

内視鏡検査開始前に鎮静の組合せ・量をしっかりと調整し、眠りに入った状態になったことを確認して検査を開始しました。

今回は反射は全く起こらず、検査自体もスムーズに行うことが出来、無事に終了となりました。

 

胃にポリープは認めましたが、胃底腺ポリープと呼ばれるピロリ菌がいない方に発生する良性のポリープで、特に治療は必要ないものでした。

実際の胃の内視鏡画像です。青い丸で囲まれた隆起が胃底腺ポリープです。

胃の内視鏡検査は嘔吐反射が強い方にとっては大変苦痛な検査ではありますが、今回のように鎮静剤を適切に選択し用いることで楽に受けることが可能です。

胃痛・胃もたれなどの症状の原因検索、病気の早期発見につながる大変有用な検査ですので、反射が強く検査がうまくいかない方・検査が怖くて不安な方はお力になれますので、是非一度ご相談ください。

 

■質の高い検査(小さな病気を見つける・見逃しをしない)ために■

①次世代内視鏡システム「EVIS-X1」

いくら小さな病気を見つけようとしても、画面に映らなければ見つけられません。

当院ではオリンパス製の最新の次世代内視鏡システム「EVIS-X1」を使用し、見つけるのが難しいといわれている数ミリの微小なガンの早期発見にも力を入れております。

※次世代内視鏡システム「EVIS-X1」の詳細はこちら

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②色素散布(インジゴ・ヨード) 

検査中に気になる部位を見つけた際に、色のついた液体(インジゴカルミン)を散布することで病変の凹凸などをしっかり観察することが出来ます。

また、食道のガンが疑われた際にはNBI(後述)という方法や、ヨードという色素を撒いてがんかどうかを詳細に観察します。

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③酢酸

胃がんは酢酸を散布することで、色が変化するという性質があります。

検査中に怪しいと思う病変を見つけた場合、酢酸を散布し胃がんか否かを見極め、さらに色素を上からかけることでその広がりまで観察することが出来ます。

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④NBI

NBIという色調を変えて観察する方法があります。

この観察法により、これまでは早期発見が困難であった食道がん・咽頭がんなどの病変を見つけることが出来ます。

 

当院のNBI観察は従来のものをさらに向上させた第2世代のNBIを用いており、病気の発見率がさらに上がりました。

また、NBIを用い病変を詳細に観察することで、ガンか否かを見極めることが出来、無駄な生検検査を減らすことにも役立ちます。

 

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文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)

<目次>

1.胃内視鏡(胃カメラ)ってなに?

2.どんな人が受けるの?

3.胃内視鏡(胃カメラ)の方法 ~経鼻・経口・鎮静剤の選択について~

4.胃内視鏡(胃カメラ)を受ける時の流れ・かかる時間

5.当院の胃内視鏡(胃カメラ)の工夫

 →楽に受けれる4つの工夫・見逃しをなくす4つの工夫

6.胃内視鏡(胃カメラ)の費用

7.胃内視鏡(胃カメラ)でわかる代表的な疾患

8.検査予約

9.胃内視鏡(胃カメラ)のQ&A

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