「胃に赤いポリープがたくさん…その原因と治療法を専門医が解説|過形成性ポリープの注意点」
胃に赤いポリープがたくさん…その原因は?
健康診断や人間ドックの胃カメラで「胃に赤いポリープがたくさんあります」と言われ、不安に感じて受診される方が増えています。
こうした赤いポリープの多くは「過形成性ポリープ」と呼ばれる良性のものですが、背景にピロリ菌感染や自己免疫性胃炎などの病気が隠れていることもあります。
除菌や治療で改善するケースも多く、まずは原因を正確に調べることが大切です。
巣鴨駅前胃腸内科では内視鏡専門医がポリープの性状や分布を丁寧に観察し、患者さんの状態に合わせた治療方針を立てています。
WEB予約・電話予約を受け付けておりますので是非ご相談ください。
【実際の症例】
50代男性。健康診断の胃カメラ(内視鏡検査)で「胃に赤いポリープがたくさんある」と言われ、精密検査目的で当院を受診されました。
当院で胃カメラを再検査すると胃全体に発赤調のポリープが多発しており、病理検査で過形成性ポリープと診断されました。
■実際の胃カメラの画像■
胃の中に赤みを帯びたポリープが多発していました(青矢印)。
【過形成性ポリープとは?】
胃の粘膜が長いあいだ炎症を受け続けた結果、修復過程で細胞が過剰に増えてできる「良性のポリープ」です。
単発であれば経過観察になることもありますが、多発する場合や大きいものは、背景に病的な胃炎やガストリンと言う胃のホルモン異常などが隠れていることがあります。
【原因として多いもの】
1. ピロリ菌感染による慢性胃炎
もっとも多い原因です。
ピロリ菌が胃粘膜を慢性的に刺激し、炎症と修復をくり返すことで過形成性ポリープが形成されます。
除菌を行うと、多くの例で自然に縮小・消失することが知られています。
2. 自己免疫性胃炎(A型胃炎)
体が自分の胃粘膜を攻撃することで炎症が続く病気です。
胃酸分泌が低下し、血中ガストリンが高くなるため、腺窩上皮の過形成が進みポリープが多発します。
このタイプでは胃カルチノイドと呼ばれる腫瘍が併発することもあり、定期的な内視鏡フォローが必要です。
3. プロトンポンプ阻害薬(PPI)の長期使用
胃酸を抑える薬を長期間服用している方では、ガストリン値が上昇し、胃底腺や腺窩上皮の過形成が進むことがあります。
典型的には胃底腺ポリープですが、発赤調の過形成性ポリープ様変化を呈することもあります。
4. 胆汁逆流や術後胃
胃の出口側手術や胆汁逆流性胃炎のある方では、化学的刺激で粘膜が過形成性変化を起こすことがあります。
5. 稀な遺伝性ポリポーシス症候群
まれに「Cronkhite-Canada症候群」「Peutz-Jeghers症候群」などの一部でも胃に多発ポリープを生じます。
【検査と診断】
胃カメラで形状や分布を確認し、一部を生検して病理診断します。
加えて、原因を見極めるために以下の検査が行われます。
| 検査内容 | 意義 |
|---|---|
| ピロリ菌検査(尿素呼気・便中抗原など) | 感染の有無を確認 |
| 血中ガストリン値 | 自己免疫性胃炎やPPI長期使用の影響を評価 |
| ビタミンB12・内因子抗体 | 自己免疫性胃炎のスクリーニング |
| 背景胃粘膜の萎縮・腸上皮化生の確認 | 胃がんリスクの評価 |
※ホルモン検査などが必要な場合には高次医療機関にご紹介することもあります
【治療】
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ピロリ菌陽性の場合 → 除菌治療でポリープが縮小または消失することが多いです。
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自己免疫性胃炎の場合 → 定期的な胃カメラによる経過観察と、ビタミンB12補充などが必要です。
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PPI長期使用の場合 → 医師と相談のうえ、薬の見直しを行うことがあります。
大きなポリープや出血・異型を伴うものは、内視鏡的切除を検討します。
今回の治療
今回の方はピロリ菌は陰性で自己免疫性胃炎も認めず、普段常用しているPPIという胃酸の分泌を抑える胃薬の影響と考えました。
ご本人と相談し、別の胃薬と胃酸の分泌を適正に保つサプリ(i-katsu)に変更し経過観察する方針としました。
【院長コメント】
赤いポリープが多発している場合、見た目が似ていても背景に炎症性、薬剤性、自己免疫性など異なる原因が隠れています。
除菌で改善する例も多いですが、自己免疫性胃炎の方では再発やカルチノイドの合併に注意が必要です。
胃カメラの画像から原因を丁寧に見極め、必要に応じて血液検査や内視鏡治療を行うことが大切です。
当院の胃カメラの特徴
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ご自身に合わせた鎮静剤やスコープ調整で苦しくない内視鏡検査
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高解像度スコープで小さな病変も発見
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土日対応、事前診察は原則不要
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
【まとめ】
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胃の赤いポリープ(過形成性ポリープ)は良性が多いが、背景の胃炎や胃のホルモン異常を反映していることがある。
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ピロリ菌感染、自己免疫性胃炎、薬剤性が主な原因。
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原因治療を行うことで自然に改善する例も多い。
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多発例・大型例・再発例は必ず専門医の内視鏡評価を。
巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。是非ご相談ください。
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【よくある質問(FAQ)】
Q1. 胃に赤いポリープがたくさんあると言われました。悪いものですか?
A. 多くは「過形成性ポリープ」と呼ばれる良性のものです。ただし、ピロリ菌感染や自己免疫性胃炎、薬の影響など背景に病気がある場合もあるため、原因をしっかり調べることが大切です。
Q2. ピロリ菌が原因の場合、ポリープは治りますか?
A. はい。ピロリ菌除菌治療によって胃の炎症が落ち着くと、多くの例でポリープが自然に縮小または消失します。
Q3. 胃酸を抑える薬(PPI)を飲んでいるとポリープができやすいのですか?
A. 長期のPPI使用により胃酸が減少し、ガストリンというホルモンが増加します。これが粘膜の過形成を促し、ポリープができることがあります。
Q4. 過形成性ポリープはがんになることがありますか?
A. まれに大きなものや形が変化してくるものでは悪性化の可能性も報告されています。定期的な胃カメラでの経過観察が重要です。
Q5. 赤いポリープは放置しても大丈夫ですか?
A. 良性でも出血や増大、まれながん化のリスクがあります。放置せず、少なくとも年1回の内視鏡検査で状態を確認しましょう。
Q6. 治療や経過観察はどのように行いますか?
A. 小さいものは経過観察で十分ですが、出血や大きさの変化がある場合は内視鏡で切除します。原因に応じてピロリ除菌や薬の調整も行います。
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医師紹介
神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、
消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、
内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。
「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」
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参考文献
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日本消化器内視鏡学会. 胃ポリープの診断と治療に関するガイドライン.
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日本ヘリコバクター学会. Helicobacter pylori感染診断と治療のガイドライン2023.
-
日本消化器病学会. 胃炎の診断と治療ガイドライン2022.
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Carmack SW, Genta RM, Graham DY, Lauwers GY. Management of gastric polyps: a pathology-based guide for gastroenterologists. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2009;6(6):331–341.
-
Sonnenberg A, Genta RM. Prevalence of benign gastric polyps in a large pathology database. Dig Liver Dis. 2015;47(2):164–169.
-
Orlowska J, et al. Malignant transformation of gastric hyperplastic polyps. Am J Gastroenterol. 1995;90(12):2152–2159.
文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介
(消化器学会・内視鏡学会専門医)
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