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【実際の治療例】「胃が痛い」と思ったら右下腹が激痛に…急性虫垂炎だった20代女性

[2026.02.03]

「胃のあたり(みぞおち)が急に痛い…」と思って様子を見ていたら、痛みが右下腹に移って強くなってきた。

このパターンは、腹痛の中でも見逃したくない代表が 急性虫垂炎(いわゆる盲腸) です。

今回は、当院を受診された 20代女性の実例をもとに、症状の流れ・診察のポイント・検査・治療(抗菌薬で散らすケース)を、消化器内科専門医の院長が患者さんにも分かりやすくまとめます。

 

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。同様の症状でお困りの方は是非ご相談ください。

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WEB予約はこちら 03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

※来院時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

 

実際の治療例|20代女性 急に発症したみぞおちの痛み・右下腹部痛 

症状
  • 前日夜から、急にみぞおちの痛みが出現

  • 一晩様子を見るも、痛みが増強して受診

  • 診察時:みぞおちの痛みはやや軽くなる一方で、右下腹部に強い痛みが出現

「痛みの場所が動く」「だんだん強くなる」は、受診の判断材料になります。

 

診察

今回のように

  • 急に発症

  • みぞおち→右下腹へ痛みが移動

  • 右下腹に強い圧痛

がそろうと、まず 急性虫垂炎 を強く疑います。

ただし右下腹部痛は、虫垂炎以外にも以下の疾患でも起こりえます。

  • 感染性腸炎(胃腸炎)

  • 尿路結石・尿管結石

  • 腸間膜リンパ節炎

  • 憩室炎(部位により右下腹に痛み)

  • 炎症性腸疾患(例:クローン病)

  • (女性)卵巣嚢胞の茎捻転/卵巣出血/骨盤内炎症性疾患/子宮外妊娠 など
    → 若い女性は、消化器+婦人科の視点で同時に評価するのが安全です。

正しく状態を把握し、治療方針を立てるため血液検査腹部エコーを行いました。

 

検査
・血液検査

白血球やCRPなどの炎症反応の中等度の上昇を認めました。

 

・腹部エコー(超音波)

エコー検査では、やはり急性虫垂炎の所見を認めました。

一般的にエコー検査での虫垂炎の診断精度は80%程度と言われていますが、専門施設で熟練した技師が検査を行うことでかなりの高確率で虫垂炎を診断することが可能です。

腹部エコーで診断した急性虫垂炎|巣鴨駅前胃腸内科

急性虫垂炎(盲腸)とは?(原因・痛みが移動する理由)

急性虫垂炎は、盲腸の先にある「虫垂」が炎症を起こす病気です。

原因は、虫垂の出口が詰まる(糞石・リンパ組織の腫れ等)ことで起こることが多いとされています。

典型的には、

  • 初期:胃のあたりの痛み(内臓痛)

  • 進行:右下腹の痛み(腹膜刺激)

という経過をとり、「痛みが移動した」ように感じることがあります。

放置して進行すると、穿孔(穴が開く) や腹膜炎につながることがあるため、早めの評価が大切です

みぞおちから右下腹部に移動する痛みは要注意|急性虫垂炎|巣鴨駅前胃腸内科

治療

今回の患者さんは、

  • エコーで 穿孔なし

  • 血液検査で 炎症が軽症

だったため、抗菌薬の点滴で炎症を落ち着かせる方針 としました。

翌日の再診では痛みが軽くなり、炎症も改善傾向。数日間抗菌薬を継続し、痛みの改善+検査で鎮静化を確認して治療終了 となりました。

◆抗菌薬で治す場合の「再発リスク」は?

「散らす治療」は、手術を避けられるメリットがある一方で、一定割合で再発があります。

代表的な研究では、抗菌薬治療群で 1年以内に手術になった人が約27%、5年では再発・手術が累積で増えることが報告されています。

また大規模試験(CODA)では、抗菌薬治療を選んだ方の約29%が90日以内に手術となり、糞石がある場合は手術移行が多い傾向が示されています。

そのため当院では、「今の重症度」+「画像所見(糞石など)」+「患者さんの希望」 を合わせて、

  • 抗菌薬で様子を見る

  • 早めに手術を検討する(必要時は連携病院へ紹介) を一緒に決めていきます。

院長からのコメント

「みぞおちが痛い=胃」と決めつけたくなる気持ちは、とても自然です。

ただ、今回のように 痛みが右下腹へ移動して強くなる 場合、虫垂炎の典型経過のことがあります。

特に若い方は「我慢してしまう」ことが多いのですが、虫垂炎は軽症のうちに見つけられるほど、体への負担が少ない治療選択がしやすい病気です。

痛みが強い・歩くと響く・吐き気が強い・熱がある、などがあれば、早めにご相談ください。

 

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、虫垂炎に対して当日中に検査・診断できる体制を整えています。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

よくある質問(FAQ

Q. みぞおちの痛みが右下腹に移ったら、虫垂炎の可能性が高いですか?

A. 典型例のひとつです。初期は胃のあたりが痛く、進行すると右下腹が痛む経過をとることがあります。右下腹の強い圧痛があれば早めの受診が安全です【1】。

 

Q. 発熱がなくても虫垂炎はありえますか?

A. はい。軽症や早期では発熱がはっきりしないこともあります。痛みの部位・移動、診察所見、血液検査・画像検査を合わせて判断します【1】。

 

Q. エコーだけで虫垂炎と診断できますか?

A.ほとんどの場合は 可能ですが、体型や腸管ガスで見えにくい場合があります。稀ではありますが必要に応じてCTを検討する場合もあります。

 

Q. 抗菌薬で「散らす治療」をしたら、手術は不要ですか?

A. 不要な方もいますが、一定割合で再発や手術移行があります。研究では抗菌薬治療後、1年以内に約27%が手術になった報告があります【1】。

 

Q. 再発はどれくらい起こりますか?

A. 代表的な追跡研究では、抗菌薬で改善しても年単位で再発・手術移行が積み上がることが示されています【2】。再発が心配な方は、経過観察の方法を一緒に決めましょう。

 

Q. 糞石があると何が違いますか?

A. 大規模試験では、糞石がある方は抗菌薬治療後に手術へ移行する割合が高い傾向が報告されています【3】。画像所見により治療方針が変わることがあります。

 

Q. 右下腹部痛は婦人科の病気の可能性もありますか?

A. はい。卵巣出血・卵巣嚢胞の茎捻転・子宮外妊娠など、緊急度の高い疾患もあります。若い女性の右下腹痛は、消化器と婦人科の両面で評価することが大切です【1】。

 

Q. 食事や生活で気をつけることはありますか?

A. 急性期は無理に食べず、水分を少量ずつにし、痛みが強い時は受診を優先してください。改善後も、痛みの再燃・発熱・嘔吐があれば早めに相談が安全です【1】。

 

Q. 今すぐ救急受診した方がいい症状は?

A. 我慢できない腹痛、歩くと響く痛み、持続する嘔吐、38℃以上の発熱、冷や汗、意識がぼんやりする、強い反跳痛(押して離すと痛い)などは、緊急性が高い可能性があります【1】。

まとめ

  • みぞおち→右下腹へ痛みが移動は、急性虫垂炎の典型経過のことがあります

  • 診断は 診察+血液検査+腹部エコー(必要によりCT) で総合判断

  • 軽症なら 抗菌薬で改善することもある一方、再発・手術移行が一定割合あります【1】【2】【3】

  • 強い痛み・嘔吐・発熱・悪化は、早めの受診が安全です

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関連ページ

参考文献(本文中【番号】と対応)

【1】Di Saverio S, et al. Diagnosis and treatment of acute appendicitis: 2020 update of the WSES Jerusalem guidelines. World J Emerg Surg. 2020.
【2】Salminen P, et al. Five-Year Follow-up of Antibiotic Therapy for Uncomplicated Acute Appendicitis in the APPAC Randomized Clinical Trial. JAMA. 2018.
【3】CODA Collaborative. A Randomized Trial Comparing Antibiotics with Appendectomy for Appendicitis. N Engl J Med. 2020.
【4】Arruzza E, et al. Diagnostic accuracy of computed tomography and ultrasound for the diagnosis of acute appendicitis: systematic review and meta-analysis. 2022.
(補足)SAGES. Guideline for the Diagnosis and Treatment of Appendicitis.

医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

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