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嘔吐が止まらない時は要注意!考えられる病気と受診の目安を専門医が解説

[2025.12.10]

「嘔吐が止まらない」「何度も吐いてしまう」といった症状は、胃腸炎だけでなく、命に関わる病気のサインのこともあります。

特に 半日以上続く嘔吐 や、強い腹痛・発熱・頭痛・脱水 を伴う場合は早めの受診が必要です。

この記事では、嘔吐が続くときに考えるべき病気、危険な症状、受診の目安を専門医がわかりやすくまとめました。

嘔吐でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

嘔吐の概要

嘔吐は、胃腸のトラブルから脳・内臓の病気までさまざまな原因で起こります。 特に以下の場合は注意が必要です。

  • 水分がとれないほど嘔吐が続く

  • 強い腹痛・張りを伴う

  • 血が混じる嘔吐

  • 高熱・下痢を伴う

  • 頭痛やめまいを伴う(脳の病気の可能性)

原因によって治療が異なるため、適切な検査が重要になります。

嘔吐が続くときに考える原因と鑑別疾患

①感染性胃腸炎(ウイルス性・細菌性)

最も多い原因。 嘔吐・下痢・腹痛・発熱を認めます。 ノロウイルスは嘔吐が中心で下痢が後から出ることも。

②急性虫垂炎

いわゆる盲腸です。初期には胃痛や嘔吐の症状が強く出ることがあります。

③腸閉塞(イレウス)

緊急性が高く嘔吐が止まらない原因として最重要

 腹部の張り、嘔吐の反復、便やガスが全く出ない。 入院治療が必要なことが多い【1】。

④胆のう炎・胆石症

右上腹部痛と嘔吐。脂っこいものを食べた後に悪化しやすい。

⑤膵炎

食後に背中へ抜けるような強い痛みと嘔吐。 アルコール多飲後にも多い。

⑥食道疾患

逆流性食道炎や食道アカラシア・好酸球性食道炎といった食道の狭窄や動きの低下を伴う病気でも嘔吐が起こります。

⑦胃疾患

胃潰瘍や胃がんなどによる胃の動きの低下や胃の通過障害によって起こる嘔吐

⑧片頭痛・脳の病気(脳腫瘍・髄膜炎など)

強い頭痛・発熱・意識障害を伴う場合は要注意【2】。

⑨妊娠初期のつわり

女性の場合、妊娠の可能性がある場合は確認が必要。

⑩熱中症

熱中症の際も気分不良に伴い嘔吐が起こります。

嘔吐の原因を特定するために必要な検査

血液検査

炎症反応・脱水の有無・肝臓・膵臓の評価を行います。

腹部エコー

胆のう、膵臓、小腸の動きや腸閉塞の所見を確認。

レントゲン

腸閉塞のガス像を確認。

CT検査

腸閉塞・胆のう炎・膵炎などの精密評価に有効。

上部消化管内視鏡(胃カメラ)

食道疾患・胃疾患の評価に。

嘔吐に対する治療・予防

感染性胃腸炎

  • 脱水補正(点滴)

  • 吐き気止め

  • 整腸剤
    ※細菌性の場合は抗生剤が必要なことも。

腸閉塞

  • 入院管理

  • 絶食・点滴

  • 必要に応じてチューブ挿入

胆のう炎・膵炎

  • 点滴

  • 抗生剤

  • 痛み止め

  • 重症例は入院

嘔吐予防のポイント

  • 生ものは十分に加熱

  • 疲労時・飲酒後は無理をしない

  • 冬場はノロウイルス対策(手洗い・加熱)

実際の治療例

①20代女性「明け方からの急な吐き気と腹痛」

【症状】

明け方から急に吐き気と腹痛で目が覚め、トイレで嘔吐。

その後も数回嘔吐があり腹痛も持続するとのことで当日朝に当院を受診されました。

【診察・検査】

来院時も吐き気が続いており、触診では腹部全体に鈍痛がある状態でした。

腹部エコー血液検査で状態を評価。

腹部エコーで下部小腸に炎症像、および血液検査にて炎症反応の上昇があり、小腸の感染性腸炎と診断。

即日のエコー検査で診断した感染性小腸炎

実際のエコー画像です。下部小腸が炎症を起こして25㎜大に拡張しています。(黄色矢印部分)

2日前に海鮮丼を食べたとのことで、食中毒による感染性小腸炎と診断。

【治療】

内服治療(整腸剤・漢方薬)と食事療法を開始。

当日の夜辺りから次第に和らぎ、翌日には嘔気・腹痛とも低下し、4日後に再診頂いた際にはほぼ改善。

 

②40代女性「食べ物がつまり時々嘔吐してしまう」

【症状】

数年前から食事が詰まるような感じがあり、1年ほど前から悪化。

時々嘔吐してしまうこともあり、当院を受診されました。

【問診・検査】

症状が出るのは食事の時のみで、飲み込み自体は問題なく、のどから下で詰まっているような状態とのことでした。

症状からは食道の通過障害が疑われ、胃内視鏡(胃カメラ)で状態を確認。

内視鏡を行うと、上部~下部食道に拡張を認め食道内に水分が貯留している状態で、胃と食道のつなぎ目に狭窄を認め、

食道アカラシアと診断しました。

クリックすると拡大します

【食道アカラシアとは】

食道アカラシアとは、胃と食道のつなぎ目の括約筋が異常に収縮してしまい狭窄して通過障害を起こす病気です。

稀な疾患で、診断には今回のように胃カメラだけでなく、造影検査や食道内圧検査が必要になることもあります【2】。

固形物が通りにくくなることで、つまり感が起こったり、実際に嘔吐してしまうなどの症状が出ます。

【治療】【経過】

軽度~中等度のアカラシアに対しては異常に収縮した括約筋を内視鏡で切開するという治療=POEM(経口内視鏡的筋層切開術)があり、

アカラシアを根本的に改善してくれます

入院が必要となる治療のため、対応可能な高次医療機関に紹介し、治療を受けて頂きました。

治療後から症状は速やかに消失し、現在もつまり感などは一切感じない状態となっておられます。

 

③30代女性「嘔吐が止まらない」

【症状】

2日前からお腹の張り・気持ち悪さ、前日昼ごろから張りが強くなり嘔吐。

近所の内科で「胃腸炎」と診断され投薬るもその後も何度も嘔吐し、翌朝になっても改善しないため当院を受診

【診察・検査】

胃腸炎の症状としても矛盾はしませんが、嘔吐が続く場合、消化管のどこかが“詰まっている”可能性を必ず考える必要があり、

エコー検査・レントゲン検査を施行

 腹部エコー

小腸の拡張を確認 → 腸閉塞を疑う所見。

小腸(青部分)が閉塞して、拡張しています。

 腹部レントゲン

ニボー像(腸閉塞で典型的にみられるガスと液体の層)を確認。

黄色の部分に見える黒い部分が小腸ガスです。下端が水平になっているのが腸閉塞の特徴です(矢印)

→以上から 腸閉塞(イレウス)と診断。

【腸閉塞(イレウス)とは?】

腸閉塞とは、腸が物理的に塞がったり、動かなくなったりして内容物が流れなくなる状態です【1】。

内容物が逆流してしまい嘔吐したり、腸を圧迫して強い腹痛が続きます。

今回の患者さんは、婦人科手術歴があり、それに伴う癒着による閉塞が疑われました。

【治療・経過】

入院・絶食治療が必要がなため、入院・外科対応が可能な医療機関へ紹介となり、同院で治療を行い無事改善されました。

腸閉塞は悪化すると、

  • 腸管の血流障害による激しい腹痛・穿孔(腸に穴があく)

  • 敗血症

  • 緊急手術

などになるため、早期診断が最も重要な嘔吐の原因の一つです。

院長からのコメント

嘔吐が続く患者さんの中には、胃腸炎ではなく 腸閉塞・急性虫垂炎・胆石症・膵炎など緊急性の高い疾患 が見つかることも少なくありません。

特に “強い腹痛+嘔吐” の組み合わせは要注意です。

当院では 血液検査・腹部エコー・レントゲンを即日対応できる体制を整えており、胃カメラについても必要あれば早急に施行出来ますので、

症状が続く方は早めにご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 嘔吐が続くとき、何時間で受診すべきですか?

A. 数時間〜半日以上続く場合は受診推奨です。

 

Q2. 嘔吐しても水分は取ったほうがいい?

A. はい。少量ずつ摂取してください。

 

Q3. 市販の吐き気止めは使っていいですか?

A. 原因によっては悪化させることがあるため注意が必要です。

 

Q4. 腸閉塞かどうか自分で判断できますか?

A. できません。エコーやCTが必要です。

 

Q6. 嘔吐しても食事を取るべき?

A. 無理に食べなくていいので、水分補給を優先してください。

 

Q7. 受診時は何を持っていけばいい?

A. 薬手帳・経過・食べたものの情報があると診断が早くなります。

 

Q8. 嘔吐が治ったら受診不要ですか?

A. 一度改善しても原因疾患が隠れていることがあります。繰り返す場合は受診してください。

まとめ

  • 嘔吐が続くときは 胃腸炎だけではなく緊急疾患の可能性 もある

  • 半日以上続く、腹痛を伴う、脱水がある場合は早めに受診

  • 腹部エコー・血液検査が診断に非常に有用

  • 当院では「即日検査」が可能

  • 患者さんの多くが 早期診断で早く改善 されています

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。同様の症状でお困りの方は是非ご相談ください。

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関連ページ(内部リンク)

参考文献

  1. 日本消化器病学会ガイドライン

  2. 日本救急医学会:嘔吐と頭痛に関する緊急疾患の鑑別

医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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所在地

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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

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