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お腹が張って吐いてしまう…原因は大腸がんによる“がん性腸閉塞|実際の治療例

[2026.04.23]

「お腹が張る」「便秘が続く」「食べると吐いてしまう」──

こうした症状が続く場合は重篤な病気が隠れていることがありますが、単なる胃腸炎や便秘だと思い込み、受診が遅れるケースも少なくありません。

今回ご紹介するのは、実際に 大腸がんが原因で腸閉塞を起こしていた50代男性 の症例です。

早期の精密検査と診断がいかに重要かを消化器専門医の神谷院長がわかりやすくお伝えします。

お腹の張りや便秘・嘔吐などの症状でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

💡本記事でお伝えしたいポイント

✅ お腹の張り・便秘・吐き気が続くときは、単なる胃腸炎や便秘ではなく腸閉塞が隠れていることがあります。

✅ 大腸がんが進行して腸の通り道を狭くすると、便が出にくい・お腹が張る・吐いてしまう症状につながることがあります。

✅ 便やガスが出ない、腹部膨満が強い、吐き気や嘔吐を伴う場合は早めの受診が重要です。

✅ 外来でのレントゲンやエコーが診断のきっかけになり、その後のCTや大腸カメラにつながることがあります。

 

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。お困りの方は是非ご相談ください。

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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

 

お腹の張り・便秘・吐き気が続くときに、早めの受診を考えたい症状

お腹の張りや便秘はよくある症状ですが、次のような変化を伴うときは、単なる便秘や胃腸炎だけでなく、腸の通り道が狭くなっている病気も考える必要があります【1】【2】。

  • 便やガスが出にくい、
  • 吐き気や嘔吐がある
  • 食べると苦しくなる
  • 腹痛を伴う
  • お腹の張りが日に日に強くなる

大腸がんは早期には無症状のこともありますが、進行すると便秘、便が細い、腹部膨満、腹痛、血便、体重減少などで気づかれることがあります【3】。

さらに、腫瘍で腸が狭くなると腸閉塞となり、腹痛や嘔吐、便やガスが出ないといった症状につながることがあります【1】【4】。

「少し様子を見れば治るかも」と考えたくなる症状でも、いつもと違う便通変化が続くときは、早めに原因を確認することが大切です。

関連ページ

▶「便が細い」「残便感がある」「前よりスッキリ出ない」といった変化が続く方は、便が細い・便の狭小化は大腸がんのサイン?受診目安と検査を解説もあわせてご覧ください。

実際の治療例|50代男性「お腹が張って食べ物を食べると吐いてしまう。」

【症状】

数か月前から便が出にくくお腹が張るようになり、近所の内科で下剤をもらって様子を見ていましたが、徐々に便秘・張りともひどくなり、数日前からは食べ物を食べると吐いてしまう状態でした。

通院中の内科では胃腸炎と言われ、整腸剤や吐き気止めを追加で処方されましたが、全く改善なく当院を受診されました。

【診察】

触診では腹部の張りが顕著で、腹痛も伴う状態でした。

胃腸炎のほかに腸閉塞腹水など色々な状態が想定され、正しい診断を行うためまずは腹部レントゲンと腹部エコーで状態をチェックすることとしました。

【検査】

腹部レントゲンでは著明に拡張した腸管ガスを認め、ガスの状態から腸閉塞と診断しました

黒い部分が拡張した腸管ガスです。 矢印部分のようにガスの境界部分が水平になっている状態が腸閉塞の所見です。

次に腹部エコーを行うとS状結腸に大腸壁の不整な肥厚を認め、大腸がんを強く疑いました。

赤い線が肥厚した大腸壁で大腸ガンを強く疑う所見です。 黄色部分が腸管の内腔ですが、周りのガンから圧迫されピンホールのように狭まっており、この部分で腸閉塞が起こっています。

以上より大腸がんの成長して大きくなることで、大腸の内腔を圧迫してしまい起こるがん性腸閉塞を考えました。

【治療】

腸閉塞S状結腸がんの治療を行うため高次医療機関の救急外来と連携し即日入院となり、まずは腸閉塞に対しての治療を行い、その後にガンの状態を内視鏡やCTで正確に診断し、治療内容を決めていく方針となりました。

院長からのコメント

便秘や便が細くなった・吐き気といった症状を伴うお腹の張りは注意が必要で、今回のようにガンなどによる腸管の内腔の圧迫による症状の可能性があります。【2】【3】

もちろん胃腸炎のこともありますが、薬が効かない症状が2週間以上続いているといった場合には検査して状態を見ることが大切です。

特にエコーレントゲン血液検査などは外来で簡便に出来てすぐに結果もわかるため、診断につながる情報を得られることも多く当院では積極的に行っております。

症状でお悩みの方はお力になれますのでご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

関連ページ

▶お腹の張りや便秘が続くときの受診の目安は、お腹の張り・便秘が続く…大腸がんの可能性は?受診の目安を解説でも詳しくまとめています。

よくある質問FAQ

Q. お腹が張って吐いてしまうときは、どのような病気が考えられますか?

A. 胃腸炎や一時的な便秘のこともありますが、腸閉塞(イレウス)や大腸がんによる通過障害など、早めの対応が必要な病気が隠れていることもあります。特に、お腹の張りが強い、便やガスが出にくい、食べると吐いてしまうといった症状が続く場合は注意が必要です。

 

Q. 腸閉塞ではどのような症状が出ますか?

A. 腸閉塞では、お腹の張り、腹痛、吐き気、嘔吐、便やガスが出にくいといった症状がみられます。進行すると、食事がとれない、脱水になる、強い腹痛が出るなど重症化することもあります。

 

Q. 便秘と腸閉塞はどう違うのですか?

A. 便秘は便が出にくい状態ですが、腸閉塞は腸の通り道が強く狭くなったり、詰まったりしている状態です。便秘でもお腹が張ることはありますが、腸閉塞では便やガスが出なくなる、吐き気や嘔吐を伴う、症状が急に悪化するなどの特徴があります。

 

Q. 大腸がんで腸閉塞が起こることはありますか?

A. はい、あります。大腸がんが大きくなると、大腸の内側の通り道が狭くなり、便やガスが通りにくくなることがあります。その結果、お腹の張り、便秘、吐き気、嘔吐といった腸閉塞の症状が出ることがあります。

 

Q. 大腸がんによる腸閉塞はどんな人に起こりやすいですか?

A. 40代以降で便秘・便が細い・血便・体重減少などがある方は注意が必要です。健診や検診での早期発見も大切です。

 

Q. 血便がなくても大腸がんのことはありますか?

A. はい、あります。大腸がんでは血便が目立つこともありますが、必ずしも全員に出るわけではありません。便が細くなる、便秘が続く、お腹が張る、体重が減る、食欲が落ちるなどがきっかけで見つかることもあります。

 

Q. 腹部エコーで本当に大腸がんが見つかるのですか?

A. 腹部エコーは腸管の壁の肥厚や内腔の狭窄を評価でき、大腸がんの可能性を示唆する所見が得られることがあります。

早期がんを見つけることは難しいですが、進行がんを指摘できるケースもあり、外来ですぐ行えるため当院では腹部症状のある方には積極的に行っております。

▶関連ページ:エコー検査|実際の流れや検査で分かる病気の詳細がご確認いただけます

 

Q. 腹部エコーで大腸がんがわかることはありますか?

A. 腹部エコーで大腸がんを疑う所見が見つかることはあります。特に進行した病変では、腸の壁の不整な肥厚や、内腔の狭窄を示す所見がみられることがあります。ただし、確定診断には大腸カメラやCTなどの追加検査が必要です。

 

Q. 腹部レントゲンでは何がわかるのですか?

A. 腹部レントゲンでは、腸管ガスのたまり方や拡張の程度を確認でき、腸閉塞が疑われるかどうかの判断に役立ちます。外来で比較的すぐに行えるため、腹部膨満や嘔吐がある患者さんでは初期評価として有用です。

 

Q. お腹の張りや吐き気があるときは、どのタイミングで受診すべきですか?

A. お腹の張りが強い、便やガスが出ない、食べると吐いてしまう、症状が数日で悪化している、薬を飲んでも改善しない、といった場合は早めの受診をおすすめします。強い腹痛や繰り返す嘔吐がある場合は、できるだけ早く医療機関に相談してください。

 

Q. 腸閉塞が疑われたら、すぐ入院になることもありますか?

A. はい、あります。腸閉塞は原因や重症度によっては、その日のうちに高次医療機関での精査や入院治療が必要になることがあります。特に、大腸がんなど器質的な狭窄が疑われる場合には、早急な連携が大切です。

 

Q. 大腸がんを早く見つけるには、どんな検査が大切ですか?

A. もっとも重要なのは大腸カメラです。便が細い、便秘が続く、血便がある、お腹の張りが続くなどの症状がある方では、大腸カメラで大腸の内側を直接確認することが大切です。症状が強い場合には、まずレントゲンや腹部エコー、CTなどで全体の状態を確認することもあります。

まとめ

・お腹の張りや便秘、吐き気が続くときには 大腸がんによる腸閉塞 が隠れていることがあります【1】【2】

・胃腸炎や一時的な便秘と違い、 症状が長引く・薬で改善しない場合は要注意

・腹部エコー・レントゲン・血液検査は外来で簡便に行え、早期診断につながります

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関連ページ

お腹の張りや便秘をきっかけに見つかる大腸がんについては、以下のページでも詳しくご紹介しています。
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医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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巣鴨駅前胃腸内科クリニック

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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

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参考文献

  1. 国立がん研究センター中央病院. 大腸がんの症状について.
  2. 国立がん研究センター がん情報サービス. 腸閉塞.
  3. American Cancer Society. Colorectal Cancer Signs and Symptoms.
  4. Pisano M, et al. 2017 WSES guidelines on colon and rectal cancer emergencies.

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