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便潜血陽性でも症状がないから安心できない|早期大腸がんが見つかった50代女性の実例

[2026.03.30]

便潜血陽性と言われても、痛みも血便もなく、普段どおりに過ごせていると

「本当に大腸カメラまで必要なのだろうか」

と迷う方は少なくありません。

ですが、便潜血検査は症状が出る前の大腸ポリープや大腸がんを拾い上げるための大切な検査です。便に混じるわずかな血液は、自分の目では分からないことも多く、便潜血陽性だけが最初のサインになることもあります【1】【3】。

今回は、区の便潜血検査陽性をきっかけに、症状がないまま早期大腸がんが見つかった50代女性の実例をもとに、便潜血陽性の意味や、なぜ大腸カメラが必要なのかをわかりやすくお伝えします。

 

便潜血陽性を指摘された方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。

是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

実際の治療例|50代女性 便潜血検査陽性

【症状】

区の大腸がん検診で便潜血陽性を指摘されましたが、受診時点では

  • 腹痛
  • 血便の自覚
  • 便が細い感じ
  • 体重減少
  • 便秘や下痢の持続

といったはっきりした自覚症状はありませんでした。

「症状がないのに本当に精密検査が必要なのですか?」というご相談はよくあります。ですが、便潜血検査はもともと無症状の段階で異常を見つけるための検査であり、症状がないことは安心材料になりきらないことがあります【1】【3】。

 

【診察】

診察では、まず便潜血陽性=大腸がん確定ではないことをご説明しました。

一方で、便潜血陽性の背景には、

  • 大腸ポリープ
  • 早期大腸がん
  • 痔
  • 大腸の炎症
  • 憩室出血などの出血性病変

が隠れていることがあり、便潜血検査だけでは原因を確定できません【1】【6】。

特に今回のように自覚症状が乏しいケースでは、見逃したくないのは大腸ポリープや早期大腸がんです。便潜血陽性後は、精密検査として大腸カメラで実際に大腸の中を確認する必要があるため、大腸カメラ(内視鏡検査)をご案内しました

 

【大腸カメラ】

大腸内視鏡検査を行うと深部に15㎜大のポリープを認めました

NBIモードに切り替えると、血管像の不整を認め早期大腸がんと診断しました。

 

【治療】

病変の状態から、内視鏡での切除が可能と判断し、そのまま内視鏡切除を行いました。

便潜血陽性のあとの大腸カメラは、単に「がんがあるかどうかを見る」だけではありません。

ポリープを見つけて切除したり、早期がんなら内視鏡で治療できたりする点が大きな意味です【4】【5】。

 

早期大腸がんとは?

早期大腸がんとは、比較的浅い段階で見つかった大腸がんのことです。

大腸がんは、いきなり大きながんになるのではなく、ポリープの段階から時間をかけて進展するものがあります。

そのため、便潜血検査や大腸カメラで早い段階に見つけられると、手術ではなく内視鏡治療だけで根治を目指せることがあります【3】【4】【5】。

また、便潜血陽性は「便に血が混じっている」ことを示すだけで、原因そのものまでは分かりません。

痔や炎症で陽性になることもありますが、ポリープや大腸がんの表面から少量ずつ出血して陽性になることもあるため、症状がなくても精密検査が必要です【1】【6】。

 

院長からのコメント

便潜血陽性の患者さんを診ていて感じるのは、「症状がないから大丈夫」と思ってしまう方がとても多いということです。

ですが、今回のように、症状がまったくない状態でも早期大腸がんが見つかることはあります。むしろ便潜血検査の役割は、症状が出る前の異常を拾うことにあります【1】【3】。

もし「症状がないから」と検査を先延ばしにしていたら、発見が遅れていた可能性もあります。

便潜血陽性のあとに大腸カメラを受けない方は、受けた方と比べて大腸がん死亡リスクが高かったという報告もあり、便潜血陽性は放置せず、きちんと検査を完了することが重要です【2】

 

便潜血陽性は不安な結果ですが、見方を変えれば、早い段階で体からのサインを受け取れたということでもあります。

大腸カメラで確認し、必要ならその場で治療につなげることで、大きな治療を避けられることも少なくありません【4】【5】。

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、便潜血陽性の方に対して、必要性を丁寧にご説明したうえで、大腸カメラにつなげています。

「症状がないのに検査は大げさかもしれない」と迷っている方こそ、一度ご相談ください。

 

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、最短で当日中に大腸カメラをお受け頂ける体制を整えています。

また鎮静剤による無痛大腸カメラにも対応しております。是非ご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

当院の大腸カメラの特徴
  • 鎮静剤や独自の低痛挿入法による苦しくない内視鏡検査

  • 高解像度スコープで小さな病変も発見

  • 土日対応、事前診察は原則不要

よくある質問

Q:便潜血陽性は、大腸がん確定ですか?

A:いいえ、便潜血陽性ですぐに大腸がん確定ではありません。痔や炎症、ポリープなどでも陽性になることがあります。ただし、便潜血検査だけでは原因を特定できないため、大腸カメラで確認することが大切です【1】【6】。

 

Q:症状がなくても大腸カメラは必要ですか?

A:はい。便潜血検査は、もともと無症状の大腸ポリープや大腸がんを見つけるための検査です。症状がないから安心とは言えず、陽性なら精密検査として大腸カメラが必要です【1】【3】。

 

Q:痔があるなら、便潜血陽性は痔のせいと考えてよいですか?

A:痔が便潜血陽性の一因になることはありますが、それだけで決めつけるのは危険です。痔があっても、大腸ポリープや大腸がんが隠れていることがあるため、陽性なら大腸カメラで確認するのが基本です【1】【6】。

 

Q:便潜血陽性を放置するとどうなりますか?

A:原因確認が遅れ、大腸がんや前がん病変の発見が遅れる可能性があります。便潜血陽性後に大腸カメラを受けなかった方では、大腸がん死亡リスクが高かったという報告もあります【2】。

 

Q:早期大腸がんなら手術ではなく内視鏡で治療できますか?

A:病変の大きさや深さ、形によりますが、早期の段階で見つかれば内視鏡切除で根治を目指せることがあります。内視鏡治療は診断と治療を兼ねる意味もあります【4】【5】。

 

Q:便潜血陰性なら、大腸がんは完全に否定できますか?

A:いいえ、完全には否定できません。便潜血検査は有用な検診ですが、すべての病変を拾えるわけではありません。便通の変化や血便、腹痛など気になる症状がある場合は、陰性でも受診が大切です【1】【3】。

 

Q:大腸カメラでは何が分かりますか?

A:大腸カメラでは、大腸全体を直接観察でき、ポリープ、大腸がん、炎症、出血源などを確認できます。必要に応じて組織検査やポリープ切除も行えます【4】【5】。

 

Q:便潜血陽性の方に見つかるのは、大腸がんだけですか?

A:いいえ。大腸ポリープ、痔、炎症性腸疾患、憩室出血など、さまざまな原因があります。だからこそ、検査を受けて何が原因なのかを確認することが大切です【1】【6】。

 

Q:一度だけ陽性でも大腸カメラは受けた方がいいですか?

A:はい。一度だけの陽性でも、便に血液が混じった事実は変わりません。見逃したくない病気が隠れていることがあるため、症状の有無にかかわらず精密検査をおすすめします【1】【2】。

 

Q:大腸がんは症状が出てから検査しても間に合いますか?

A:症状が出てから見つかることもありますが、早期では無症状のことが少なくありません。便潜血陽性の段階で検査を受けることが、早期発見・早期治療につながります【1】【3】。

まとめ

便潜血陽性は、「症状がないから様子見でよい」とは言えない結果です。

今回のように、自覚症状がまったくない状態でも、実際には早期大腸がんが隠れていたということがあります。

便潜血陽性のあとに大腸カメラを受けることは、がんを見つけるためだけでなく、前がん病変の段階で治療につなげる意味もあります【1】【3】【5】。

 

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参考文献

  1. US Preventive Services Task Force. Screening for Colorectal Cancer: US Preventive Services Task Force Recommendation Statement. JAMA. 2021.
  2. Zorzi M, et al. Non-compliance with colonoscopy after a positive faecal immunochemical test doubles the risk of dying from colorectal cancer. Gut. 2022;71(3):561-567.
  3. Tanaka K, et al. Effectiveness of Screening Using Fecal Occult Blood Testing and Colonoscopy on the Risk of Colorectal Cancer: The Japan Public Health Center-based Prospective Study. J Epidemiol. 2023.
  4. Hashiguchi Y, et al. Japanese Society for Cancer of the Colon and Rectum (JSCCR) guidelines 2019 for the treatment of colorectal cancer. Int J Clin Oncol. 2020.
  5. Tanaka S, et al. Japan Gastroenterological Endoscopy Society guidelines for colorectal endoscopic submucosal dissection/endoscopic mucosal resection. Dig Endosc. 2020.
  6. MedlinePlus. Fecal Occult Blood Test (FOBT). U.S. National Library of Medicine.

医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

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