実際の治療例 【検診でバレット食道と言われ心配】
「検診でバレット食道と言われたが、どうすればいいのかわからない」
——そんな不安を抱える方は少なくありません。
バレット食道は、逆流性食道炎などを原因として胃の粘膜が食道に広がる状態で、放置すると食道がんのリスクが高まることが知られています。
今回は、人間ドックでバレット食道を指摘された40代女性のケースをもとに、診断・治療・予防の流れをご紹介します。
当院では専門医が最新の内視鏡検査で正確に診断し、進行予防のためのケアまで行っています。
40代 女性 検診でバレット食道と言われ心配
【症状】
特に自覚症状はありませんでしたが、人間ドックで胃カメラ(内視鏡)を受けた際に”バレット食道”を指摘され、インターネットで調べるうちに食道がんのリスクを知り、不安になり当院にご相談に来られました。
参された健診結果には胃カメラ写真がなく、バレット食道の詳細な状態が不明だったため、ご本人と相談して再度胃カメラを行い状態を評価することとしました。
【胃カメラ(内視鏡)】
胃カメラでは指摘されていたようにバレット食道を認めました。
実際のバレット食道の写真です。 黄色のライン部分が本来の胃と食道のつなぎ目部分です。胃の粘膜が食道側まで進展して青のラインまでせり上がってきています。 この黄色と青のラインで囲まれた部分がバレット食道です。
【バレット食道について】
バレット食道は胃と食道のつなぎ目の食道粘膜が胃の粘膜に置換された状態をいいます。
原因
胃酸や胆汁の食道への逆流(いわゆる逆流性食道炎です)によって起こるといわれています1)2)。
胃酸や胆汁の逆流によって食道粘膜が炎症を繰り返し、改善の過程で細胞が置き換わっていくと考えらえています。
また、胃酸と胆汁が組み合わさることによってバレット食道のリスクが上がるともいわれています2)
分類
食道側への胃の粘膜の広がりによって
- 3cm未満のショートバレット食道(SSBE)
- 3cm以上のロングバレット食道(LSBE)
とに分けられ、LSBEの方がSSBEに比べ食道がんのリスクが倍ほど高いというデータがあります。
※ちなみに今回の方は3㎝未満のSSBEにあたります。
発がん性
バレット食道には食道腺がんの発生に関係する腸上皮化生が80%程に認められており、バレット食道があるということは、食道がんに対してリスクのある状態といえます。
発癌リスクをスコア化した最近の報告では,
男性 :9 点,喫煙習慣 :5 点,Barrett 食道の長さ 1 cm 毎: 1 点,細胞異型 :11 点とし
合計 20 点以上を発癌の高リスク(年間発癌率2.1%)、10 点以下を低リスク(年間発癌率 0.13%)としており10)、高リスク群の方は特に注意が必要です。
治療
一度発生したバレット食道が改善することはありませんので、
- ガンの発生リスクを減らすためバレット食道が進展しないようにすること
- バレット食道は食道腺がんの発生のリスクになるため、定期的な胃カメラを行うこと
が大切です。
治療については逆流性食道炎を伴っているか否かで方針が変わります。
A:逆流性食道炎を伴う場合
まず逆流性食道炎の治療を行い、
- 胃酸分泌過多を抑える制酸剤
- 胃の動きを改善させ逆流しないようにする運動機能改善薬
- 逆流性食道炎を起こしにくくする生活習慣作り
➡その後は定期的な胃カメラでバレット食道の進展や逆流性食道炎の再発をチェック
B:逆流性食道炎を伴わない場合
①経過観察
バレット食道の状態によって半年-1年毎の胃カメラを行います。
②予防
バレット食道が広がらないように予防的に薬やサプリを用いることもあります。
➡当院ではバレット食道の伸展予防には胃酸分泌過多を適正化するサプリ「i-katsu」を多くの場合に使用しております。
💡i-katsuにできること
✅胃酸の状態を適切に保つことで、バレット食道・逆流性食道炎の予防に効果
✅乳酸菌+生薬のみで構成 →薬と違い副作用が出ることはほぼなく 長期服用でも安心
今回の患者さんは逆流性食道炎はありませんでしたが、将来の食道がんリスク軽減を希望され、i-katsuでの予防を開始。
今後も定期胃カメラで経過を見ていく予定です。
合わせて読みたい
- なぜ逆流性食道炎に「i-katsu」が効くのか?
- 逆流性食道炎|原因や治療・予防についての詳細がご確認いただけます
【院長からのコメント】
バレット食道は自覚症状がないまま進行することが多く、早期発見と継続的な経過観察が重要です。
巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、専門医による苦しくない胃カメラ検査と、進展予防のためのオリジナルサプリ「i-katsu」によるケアを行っております。
-
電話でのご相談:03-5940-3833
「健診でバレット食道と言われた」方は、お気軽にご相談ください。早期対応が将来の安心につながります。
i-katsuの詳細はこちらから
まとめ
-
バレット食道とは?
胃酸や胆汁の逆流で、食道の粘膜が胃の粘膜に置き換わる状態。
放置すると 食道がんのリスク が高まります。 -
リスク分類
-
SSBE(3cm未満):リスク低い
-
LSBE(3cm以上):リスク高い
-
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治療の基本
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一度できたバレット食道は元に戻らない
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逆流性食道炎の治療+定期的な胃カメラ が重要
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予防には 胃酸コントロール(薬・i-katsu) が有効
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当院の特徴
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専門医による苦しくない胃カメラ
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予防のためのオリジナルサプリ「i-katsu」
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定期的な経過観察体制
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👉 「健診で指摘されたけど、放置していいのか不安」という方は、まず専門医に相談を。
▶【WEB予約】
▶お電話:03-5940-3833
よくある質問FAQ
Q1. バレット食道は放置しても大丈夫ですか?
A. 放置すると食道がんのリスクが上がります。症状がなくても定期的な胃カメラによる経過観察が必要です。
Q2. バレット食道は治りますか?
A. 一度できた粘膜の変化は元に戻りません。進展やがん化を予防するため、胃酸のコントロールや生活習慣改善が大切です。
Q3. どのくらいの頻度で胃カメラを受ける必要がありますか?
A. 状態によりますが、半年〜1年ごとの経過観察が一般的です。リスクの高い方はより短い間隔で検査を行うこともあります。
Q4. i-katsuは薬と何が違うのですか?
A. 薬と異なり副作用がほぼなく、乳酸菌と生薬のみで構成されているため、長期的な予防ケアに適しています。
Q5. 食道がんのリスクが高いのはどんな人ですか?
A. 男性・喫煙者・長いバレット食道(3cm以上)の方・細胞異型がある方はリスクが高いとされています
医師紹介
神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや下痢といった一般的な症状から炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。
「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」
そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。
アクセス
所在地
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨1丁目18-11 十一屋ビル4階
交通
巣鴨駅から徒歩2分、ローソン(1F)の4階巣鴨駅前胃腸内科クリニック
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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介
(消化器学会・内視鏡学会専門医)
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
参考文献
Fass R, Hell RW, Garewal HS, et al. Gut. 2001;48:310-313.
Koek GH, Sifrim D, Lerut T, et al. Gut. 2008;57:1056-1064.
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Matsuzaki J, Suzuki H, Kobayakawa M, et al. PLoS One. 2015;10.
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関連ページ
参考文献:
1)Fass R, Hell RW, Garewal HS, et al. Correlation of oesophageal acid exposure with Barrettʼs oesophagus length. Gut 2001; 48: 310-313
2)Koek GH, Sifrim D, Lerut T, et al. Multivariate analysis of the association of acid and duodeno-gastrooesophageal reflux exposure with the presence of oesophagitis, the severity of oesophagitis and Barrettʼs oesophagus. Gut 2008; 57: 1056-1064
3)日本消化器病学会胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン 2021 p137-138
4)Matsuzaki J, Suzuki H, Kobayakawa M, et al. Association of Visceral Fat Area, Smoking, and Alcohol Consumption with Reflux Esophagitis and Barrettʼs Esophagus in Japan. PLoS One 2015; 10:
5) Matsuhashi N, Sakai E, Ohata K, et al. Surveillance of patients with long-segment Barrettʼs esophagus: Amulticenter prospective cohort study in Japan. J Gastroenterol Hepatol 2017; 32: 409-414
6) Chandrasekar VT, Hamade N, Desai M, et al. Significantly lower annual rates of neoplastic progression in short- compared to long-segment non-dysplastic Barrettʼs esophagus: a systematic review and meta-analysis. Endoscopy 2019; 51: 665-672
7)天野祐二,安積貴年,坪井 優,ほか.本邦における Barrett 食道癌の疫学―現況と展望.日本消化器病学会誌 2015; 112: 219-231
8) Cooper S, Menon S, Nightingale P, et al. Risk factors for the development of oesophageal adenocarcinoma in Barrettʼs oesophagus: a UK primary care retrospective nested case-control study. United European Gastroenterol J. 2014; 2: 91-98
9) Cook MB, Kamangar F, Whiteman DC, et al. Cigarette smoking and adenocarcinomas of the esophagus and esophagogastric junction: a pooled analysis from the international BEACON consortium. J Natl Cancer Inst 2010; 102: 1344-1353
10)Parasa S, Vennalaganti S, Gaddam S, et al. Development and Validation of a Model to Determine Risk of Progression of Barrettʼs Esophagus to Neoplasia. Gastroenterology 2018; 154: 1282-1289
