母親が大腸がんと言われて心配|大腸カメラで見つかった見つけにくい大腸ポリープの治療例
この記事でわかること
- 大腸がんの家族歴がある場合に注意したいポイント
- 見つけにくい大腸ポリープ、鋸歯状病変とは何か
- 大腸カメラでどのように診察・検査・治療を進めるか
- 大腸がんや大腸ポリープが心配なときの受診目安
- 大腸ポリープ切除後に定期的な大腸カメラが必要になる理由
「母親が大腸がんと言われて、自分も大丈夫か心配です」
このような不安で消化器内科を受診される方は少なくありません。
大腸がんは、年齢だけでなく、家族歴、便潜血陽性、血便、便通の変化、大腸ポリープの既往などをふまえて、検査の必要性を考えることが大切です。
今回は、3か月ほど前に人間ドックで大腸カメラを受け「異常なし」と言われていたものの、母親が大腸がんと診断されたことをきっかけに当院を受診され、深部大腸に見つけにくい扁平な大腸ポリープが見つかった30代女性の治療例を紹介します。
この記事では、実際の経過をもとに、家族に大腸がんがいる場合にどのように考えればよいか、大腸カメラで見つかるポリープにはどのようなものがあるかを、患者さんにもわかりやすく解説します。
ご家族に大腸がんの方おられてご心配な方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、大腸がんや大腸ポリープが心配な方、便潜血陽性を指摘された方、血便や便通異常がある方に対して、大腸カメラによる精査を行っています。
ご家族に大腸がんがいる場合や、以前の検査結果に不安が残る場合も、まずはご相談ください。
大腸がんと家族歴について
大腸がんは、年齢、生活習慣、体質、過去の大腸ポリープの有無など、複数の要因が関係して発症します。
その中でも、患者さんからよくご相談を受けるのが、「親が大腸がんになった場合、自分も大腸がんになりやすいのか」という不安です。
大腸がんには、家族内で発症しやすい傾向がみられることがあります。特に、親、兄弟姉妹、子どもなどの第一度近親者に大腸がんの方がいる場合は、一般的な方よりも大腸がんリスクを考慮して、検査のタイミングを考える必要があります。[1][2]
ただし、家族に大腸がんの方がいるからといって、必ずご自身も大腸がんになるという意味ではありません。
大切なのは、必要以上に不安になることではなく、ご家族の発症年齢、ご本人の年齢、症状、過去の検査歴を整理したうえで、適切な時期に大腸カメラを検討することです。
実際の治療例|30代女性「母親が大腸がんと診断され自分も大腸がんが心配になった」
【症状】
3か月ほど前に人間ドックで大腸カメラを受け、「異常なし」と指摘されていました。
しかし、その後にお母さまが大腸がんと診断され、
- 自分も大腸がんになりやすいのではないか
- 3か月前の検査だけで本当に安心してよいのか
- 専門的な施設で改めて大腸カメラを受けたい
という不安があり、当院を受診されました。
血便や腹痛、体重減少などの強い症状があったわけではありませんでしたが、大腸がんの家族歴があること、そしてご本人の不安が強いことから、大腸カメラを行う方針としました。
【検査】
大腸内視鏡を行うと深部大腸に扁平な大腸ポリープを認めました。
大腸の一番奥に扁平なポリープ(黄色矢印部分)を認めました。
周囲と同色調で丈が低く、非常にわかりづらいタイプのポリープです。
NBIというモードに変更し拡大観察の上、内視鏡的に切除可能であることを確認して、そのまま内視鏡切除をしました。
NBIモードではガン化を示唆する所見はなく、良性と判断しその場で内視鏡切除を行いました。
【経過】
その後も出血などの合併症なく、切除後の病理検査結果では細胞の異型を伴っていたもののがん化はしていない状態でした。
つまり、今回の検査では、がんになる前の段階で見つけて切除できたと考えられます。
今回のような鋸歯状病変は、病変の形や部位によっては見つけにくく、また異型を伴う場合は将来的な大腸がんリスクを考える必要があります。そのため、切除後も定期的な大腸カメラで経過を確認していく方針としました。[4]
今回の治療例からわかること
今回の症例から大切なポイントは、次の3つです。
1.大腸がんの家族歴は検査を考える重要なきっかけです
親、兄弟姉妹、子どもに大腸がんがある場合、大腸がんリスクを考慮して検査のタイミングを考える必要があります。
特に、若い年齢で大腸がんを発症したご家族がいる場合や、複数のご家族に大腸がんがある場合は、早めに消化器内科で相談することが大切です。[1][2]
2.大腸ポリープには見つけにくいタイプがあります
大腸ポリープというと、丸く盛り上がった病変をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、今回のように、平たく広がり、周囲の粘膜と色が似ているタイプのポリープもあります。
このような病変は、特に大腸の奥にあると見つけにくいため、観察の丁寧さや内視鏡機器、観察技術が重要になります。
3.ポリープの段階で見つけることが大腸がん予防につながります
大腸がんの一部は、大腸ポリープや鋸歯状病変などを経て発生します。
そのため、がんになる前の段階で発見し、必要に応じて切除することが、大腸がん予防につながります。[3]
受診の目安|家族に大腸がんがいる方が相談した方がよいケース
次のような場合は、自己判断で様子を見すぎず、消化器内科で相談してください。
- 親、兄弟姉妹、子どもが大腸がんと診断された
- 若い年齢で大腸がんになった家族がいる
- 家族内に大腸がんの方が複数いる
- 便潜血陽性を指摘された
- 血便がある
- 便が細くなった
- 便秘や下痢など、便通の変化が続いている
- 原因不明の貧血を指摘された
- 体重が意図せず減っている
- 過去に大腸ポリープを切除したことがある
- 前回の大腸カメラから数年経っている
- 以前の検査結果に不安が残っている
特に、血便、便潜血陽性、便が細い、体重減少、貧血がある場合は、早めの大腸カメラを検討します。
院長コメント
今回の患者さんは、3か月前に大腸カメラで異常なしと言われていましたが、お母さまが大腸がんと診断されたことをきっかけに、専門的な検査を希望されて来院されました。
実際に検査を行うと、大腸の奥に、平たくて周囲と色調差の少ないポリープを認めました。こうした病変は非常に見つけにくく、検査の質が大切になります。
大腸がんの家族歴がある方は、不安を抱えたまま過ごすよりも、一度消化器内科でリスクを整理することをおすすめします。
大腸カメラは「大腸がんを見つける検査」であると同時に、「がんになる前のポリープを見つけて切除する検査」でもあります。
ご家族に大腸がんがいる方、便潜血陽性や血便がある方、大腸ポリープが心配な方は、お気軽にご相談ください。
巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
当院の大腸カメラの特徴
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鎮静剤や独自の低痛挿入法、大腸に合わせたカメラの選択で行う内視鏡検査
- オリンパス製最新システム+高解像度スコープで小さな病変も早期発見
- 下剤の工夫による負担の少ない前処置
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土日対応、事前診察は原則不要

よくある質問
Q1.母親が大腸がんになった場合、自分も大腸カメラを受けた方がよいですか?
親、兄弟姉妹、子どもなどの第一度近親者に大腸がんがある場合、大腸がんリスクを考慮して検査時期を決める必要があります。年齢、症状、ご家族の発症年齢、過去の検査歴によって判断が変わるため、消化器内科で相談することをおすすめします。
Q2.3か月前に大腸カメラで異常なしと言われていても、再検査が必要なことはありますか?
多くの場合、短期間で大きな異常が出ることは多くありません。ただし、前回検査の観察条件、腸の洗浄状態、病変の形、家族歴、症状の有無によっては、再検査を検討することがあります。特に不安が強い場合や家族歴がある場合は、診察で相談してください。
Q3.大腸ポリープはすべて大腸がんになりますか?
すべての大腸ポリープが大腸がんになるわけではありません。ただし、腺腫や一部の鋸歯状病変など、将来的な大腸がんと関連するポリープがあります。大きさ、形、病理結果などをもとに、切除や経過観察の方針を決めます。
Q4.鋸歯状病変とは何ですか?
鋸歯状病変は大腸ポリープの一種です。平たく、周囲の粘膜と色が似ていることがあり、通常観察では見つけにくいことがあります。一部は大腸がんの発生と関係するため、必要に応じて内視鏡切除や定期検査を行います。
Q5.大腸ポリープはその場で切除できますか?
大きさ、形、場所、出血リスク、内服薬、全身状態などによって判断します。小さく内視鏡的に切除可能と判断できるポリープは、その場で切除できることがあります。一方で、大きな病変やがんが疑われる病変は、専門病院での治療が必要になることもあります。
Q6.便潜血陽性だけでも大腸カメラは必要ですか?
便潜血陽性は、便に目に見えない血液が混じっている状態です。痔が原因のこともありますが、大腸ポリープや大腸がんが隠れていることがあります。便潜血陽性を指摘された場合は、大腸カメラによる精査をおすすめします。
Q7.血便がある場合、痔だと思って様子を見てもよいですか?
血便の原因として痔は多いですが、大腸ポリープ、大腸がん、大腸炎、虚血性腸炎などが原因のこともあります。血便が続く、便潜血陽性がある、便が細い、体重減少や貧血がある場合は、早めに消化器内科を受診してください。
Q8.若い年齢でも大腸がんや大腸ポリープは見つかりますか?
大腸がんは年齢とともに増えますが、若い方でも大腸ポリープや大腸がんが見つかることがあります。特に家族歴がある方、血便や便潜血陽性がある方、便通変化が続く方は、年齢だけで自己判断しないことが大切です。
Q9.大腸ポリープを切除した後は、どのくらいで再検査が必要ですか?
再検査の時期は、ポリープの数、大きさ、種類、病理結果、切除の状態、家族歴などによって変わります。鋸歯状病変や異型を伴う病変では、定期的な大腸カメラが必要になることがあります。主治医と相談して検査間隔を決めます。
Q10.巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは大腸カメラの予約はできますか?
はい。巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、診察・大腸カメラ・胃カメラ・腹部エコーの予約に対応しています。大腸がんの家族歴がある方、便潜血陽性、血便、便が細いなどの症状がある方は、WEBまたはお電話でご相談ください。
まとめ
- 親、兄弟姉妹、子どもに大腸がんがある場合、大腸がんリスクを考慮して検査を考える必要があります。
- 大腸ポリープには、平たく、周囲と色が似ていて見つけにくいタイプがあります。
- 鋸歯状病変の一部は大腸がんの発生と関連するため、必要に応じて内視鏡切除や定期検査を行います。
- 便潜血陽性、血便、便が細い、便通変化、体重減少、貧血がある場合は、早めの受診が大切です。
- 大腸カメラは、大腸がんを見つけるだけでなく、がんになる前のポリープを発見・切除するためにも重要です。
母親やご家族が大腸がんと診断され、ご自身の大腸がんや大腸ポリープが心配な方は、巣鴨駅前胃腸内科クリニックへご相談ください。
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医師紹介・アクセス・診療時間
神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、
消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、
内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介 (消化器学会・内視鏡学会専門医)
