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週に何度か血便が出る…痔と思っていたら大腸がんだった50代男性の実例

[2026.09.11]
💡この記事はこのような方におすすめです

✅ 週に何度か血便が出ている方

✅ 血便が出たり止まったりしている方

✅ 「痔だろう」と思って血便を様子見している方

✅ 痛みのない血便が続いている方

✅ 最近、便が細くなった・便通が変わった方

✅ 血便と大腸がんの関係が心配な方

この記事でわかること

  • 週に何度か血便が出る主な原因
  • 血便が出たり止まったりしても注意が必要な理由
  • 痔と大腸がんの血便を見た目だけで区別できない理由
  • 血便からS状結腸がんが見つかった50代男性の実際の経過
  • 血便で大腸カメラを検討した方がよいケース

 

血便が出ると、「たぶん痔だろう」と考えて様子を見てしまう方は少なくありません。

実際、血便の原因には痔もありますが、それだけではなく、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、感染性腸炎、大腸ポリープ、大腸がんなどが含まれます。

大腸がんは早期には無症状のことも多い一方、進行すると血便、便通異常、便が細くなる、腹痛、貧血などで見つかることがあります【1】【4】【5】。

今回は、週に何度か血便が出ることをきっかけに受診され、大腸カメラでS状結腸がんが見つかった50代男性の実例をご紹介します。

「毎回ではないから大丈夫」

「痛みがないから様子見でいい」

そのように考えてしまいやすい症状ですが、断続的な血便でも、原因を確認することが大切です。

血便が続いている方へ

血便の見た目だけで、痔なのか大腸の病気なのかを判断することは困難です。

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、症状や経過を確認し、必要に応じて大腸カメラなどの検査をご案内しています。

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けておりますので、是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

断続的に血便が出る主な原因

断続的な血便は「大腸がんだけ」に起こる症状ではありません。

主な原因として次のような病気があります。

1.痔・裂肛

痔核や裂肛では、排便時に鮮やかな赤い血が付くことがあります。

便の表面やトイレットペーパーに血が付くこともありますが、血の色や付き方だけで痔と大腸がんを完全に区別することはできません。

2.潰瘍性大腸炎などの大腸炎

大腸粘膜に炎症が起こると、血便や粘血便、下痢、腹痛などがみられることがあります。

潰瘍性大腸炎だけでなく、感染性腸炎や虚血性腸炎などでも血便が起こります。

▶ 血便・腹痛・下痢を起こす「大腸炎」について詳しくはこちら

3.大腸ポリープ

大腸ポリープは無症状のことが多いですが、病変の大きさや形によっては便がこすれることで出血することがあります。

4.大腸がん

大腸がんでは、がんの表面に便が接触することで出血し、血便として気づくことがあります。【1】

特にS状結腸や直腸など肛門に比較的近い部分では、肉眼でわかる血便をきっかけに病変が見つかることがあります。

▶ 血便全体の原因・検査・受診目安について詳しくはこちら

👉血便が「出たり止まったり」していても大丈夫とは限りません

今回の記事で特に知っていただきたいポイントです。

大腸がんがあっても、毎回出血するとは限りません。

病変に便が接触したときには出血し、別の日には目立った出血がみられないということがあります。

つまり、

「昨日は血が出たけれど今日は出ていない」

「週に1~2回だけだから大丈夫」

という経過だけでは、大腸がんを否定できません。

S状結腸がんと血便について

S状結腸は、大腸のうち直腸につながる手前にある部分です。

大腸がんは早期には自覚症状がほとんどないことがありますが、進行すると血便のほか、便が細くなる、便秘・下痢、残便感、お腹の張り、腹痛、貧血などが起こることがあります。【1】

今回の患者さんでは、S状結腸にできた腫瘍に便が接触することで出血し、断続的な血便として現れていたと考えられました。

▶ 大腸がんの症状について詳しくはこちら

実際の治療例|50代男性「週に何度か血便が出る」

症状

数か月前から、週に数回、排便時に血が混じることに気づいていました。

ただし毎回ではなく、強い痛みもなかったため、
「痔だろう」と思ってしばらく様子を見ていたとのことでした。

それでも血便が断続的に続くため、不安になって当院を受診されました。

 

診察

血便が続く場合、まずは「どこから、なぜ出血しているのか」を考えます。

血便の原因は1つではなく、症状の出方や年齢、経過によって疑う病気が変わります【1】【4】。

今回のような経過では、主に次の病気を考えました。

  • 痔疾患
  • 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患
  • アメーバなどの感染性腸炎
  • 大腸ポリープ
  • 大腸がん

特に、血便が何度も繰り返す、数か月単位で続いているという場合は、痔だけで説明できるかどうかを慎重に見極める必要があります。

そのため、今回は大腸カメラ(大腸内視鏡)を行い、実際に腸の中を確認することにしました。

 

検査

大腸カメラでは、S状結腸に出血を伴う腫瘍を認めました(黄色部分)。表面が不整で、大腸がんを疑う所見であったため、生検を行いました。

その結果、大腸がんと診断されました。

今回の血便は、この腫瘍に便がこすれて出血することで起きていたと考えられました。大腸がんでは出血が見えることもあれば、目に見えない少量出血が続き、貧血から見つかることもあります【1】【4】【5】。

 

治療

今回の患者さんは、内視鏡での切除が可能な早期病変ではなく、進行がんの状態でした。

そのため、高次医療機関へご紹介し、CTなどでがんの広がりを評価したうえで治療方針を検討していただきました。

紹介先では遠隔転移はなく、stage IIと診断され、手術による根治治療となりました。

大腸がんでは、診断後に画像検査などで病期を評価し、病期に応じて手術、薬物療法、放射線治療などを組み合わせていきます。stage IIの結腸がんでは、手術が治療の中心になることが多く、追加治療は再発リスクを踏まえて個別に検討されます【2】【3】。

今回の治療例からわかること

1.血便が毎回出なくても大腸がんは否定できません

今回の患者さんの血便は毎日ではなく、週に数回程度でした。

しかし実際にはS状結腸がんが存在していました。

血便が出たり止まったりすることは、「大丈夫」という根拠にはなりません。

2.痛みがない血便でも注意が必要です

大腸がんや大腸ポリープは、強い痛みを伴わずに血便だけで見つかることがあります。

「痛くないから痔」「痛くないから重い病気ではない」とは判断できません。

3.血便の見た目だけで痔と大腸がんを区別することはできません

鮮やかな赤い血は痔でよくみられますが、大腸の下部にある病変でも赤い血として見えることがあります。

自分で血の色だけを見て原因を判断するのではなく、繰り返す場合は診察を受けることが重要です。

4.症状がある場合、便潜血検査だけで済ませないことが大切です

便潜血検査は、症状のない方を対象とした大腸がん検診として非常に重要な検査です。

一方、すでに血便、腹痛、便通変化などの症状がある方は「検診を受けて様子を見る」のではなく、医療機関で診察を受けることが勧められています。【5】

「便潜血をもう一度やって陰性なら大丈夫」という考え方ではなく、症状そのものを評価することが重要です。

受診の目安|血便を様子見しない方がよいケース

血便は、たしかに痔でみられることが多い症状です。

しかし、痔だと思っていたら大腸がんだったというケースは珍しくありません。

特に次のような場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 血便が繰り返し出る
  • 毎回ではなくても何週間も続く
  • 便が細くなった
  • 残便感がある
  • お腹が張る
  • 便秘や下痢が続く
  • 貧血を指摘された
  • 体重が減ってきた

大腸がんによる症状は、原因であるがんを治療しない限り自然によくなるものではありません。

断続的でも血便が続く場合は、大腸カメラで状態を確認することが大切です【1】【4】【5】。

院長からのコメント

血便があるとき、患者さんご自身では「痔かどうか」を見分けることはできません。

しかも大腸がんによる出血は、毎回はっきり出るとは限らず、出たり止まったりするように見えることがあります。

今回の患者さんも、数か月前から症状があったものの、毎回ではなかったため受診が遅れました。

結果として手術が必要な段階で見つかりましたが、遠隔転移がなく根治治療につながったのは不幸中の幸いだったと思います。

「血便が続く」「便の調子が以前と違う」

そんなときは、自己判断で済ませずにご相談ください。

早めに大腸カメラを行うことで、痔なのか、大腸炎なのか、大腸ポリープなのか、大腸がんなのかをきちんと確認できます。

血便を「痔だろう」で終わらせないために

血便が繰り返している場合は、肛門だけでなく大腸全体に原因がないか確認することが大切です。

当院では患者様の状態に合わせた鎮静環境と、無理に押し込まない低痛挿入法を用いた大腸カメラに対応しています。

土日の検査にも対応しており、大腸カメラは原則として事前診察なしでご予約いただけます。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

当院の大腸カメラの特徴
  • 鎮静剤や独自の低痛挿入法、大腸に合わせたカメラの選択で行う内視鏡検査

  • オリンパス製最新システム+高解像度スコープで小さな病変も早期発見
  • 下剤の工夫による負担の少ない前処置
  • 土日対応、事前診察は原則不要

苦痛の少ない大腸カメラのために低痛挿入法、鎮静剤、細径スコープ、下剤の工夫、土日検査と日帰りポリープ切除に対応している当院の特徴を示した図解

よくある質問(FAQ)

Q:血便は痔なら様子見で大丈夫ですか?

痔で血便が起こることはありますが、血便の原因は痔だけではありません。潰瘍性大腸炎、感染性腸炎、大腸ポリープ、大腸がんなどでも起こるため、自己判断は危険です。特に繰り返す血便は大腸カメラで原因確認を行うことが大切です【1】【4】【5】。

 

Q:毎回血が出るわけではなくても、大腸がんのことはありますか?

はい、あります。大腸がんによる出血は毎回同じように見えるとは限らず、断続的に血便が出ることがあります。出たり出なかったりしても安心はできません【1】【4】。

 

Q:痛みがない血便でも受診した方がいいですか?

はい。大腸がんや大腸ポリープは、痛みがなくても血便だけで見つかることがあります。痛みがないから軽い病気とは言い切れません【1】【5】。

 

Q:血便があるときは、どんな検査をするのですか?

問診や診察に加えて、必要に応じて大腸カメラを行います。大腸カメラでは出血している場所や病変の有無を直接確認でき、必要なら生検も可能です【1】【6】。

 

Q:S状結腸や直腸のがんは血便が出やすいのですか?

比較的肛門に近いS状結腸や直腸の病変では、肉眼でわかる血便をきっかけに見つかることがあります。ただし必ず毎回血便が出るわけではありません【1】【5】。

 

Q:便が細い、残便感があるのも大腸がんの症状ですか?

大腸がんが腸の内腔を狭くすると、便が細くなる、すっきり出ない、便秘や下痢を繰り返すといった症状がみられることがあります【1】【4】。

 

Q:stage IIの大腸がんとは、どのような状態ですか?

一般にstage IIは、遠隔転移やリンパ節転移はないものの、がんが大腸の壁の深いところまで進んでいる段階です。治療の中心は手術で、再発リスクに応じて追加治療を検討します【2】【3】。

 

Q:大腸がんは早期なら内視鏡で治療できますか?

はい。病変の深さや広がりによっては、早期大腸がんの一部は内視鏡治療の対象になります。ただし進行した病変では手術が必要になることが一般的です【2】【3】。

 

Q:血便のほかに注意したい症状はありますか?

便秘や下痢が続く、便が細い、お腹が張る、残便感、腹痛、貧血、体重減少などは注意したい症状です。血便がなくても受診のきっかけになります【1】【4】【5】。

 

Q:血便が週に数回出るなら、早めに大腸カメラを受けた方がいいですか?

はい。週に数回でも血便が繰り返すなら、痔だけでなく大腸の病気を確認する必要があります。断続的な血便でも放置せず、早めの大腸カメラをご検討ください【1】【4】【5】。

まとめ

今回の患者さんは、週に何度か出る血便を痔と思って様子を見ていましたが、実際にはS状結腸がんが見つかりました。

血便は痔でも起こります。

しかし一方で、大腸がんのサインであることもあります。

特に、

  • 断続的でも血便が続く
  • 便が細くなる
  • お腹が張る
  • 便がすっきり出ない
  • 下痢や便秘が続く

このような変化がある場合は、自己判断で済ませず大腸カメラで確認することが大切です。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

関連ページ

血便をきっかけに見つかる大腸がんについては、以下のページでも詳しくご案内しています。
血便に関連する病気については、以下のページをご覧ください
大腸カメラ(内視鏡について)はこちらからご確認頂けます

参考文献

  1. 大腸癌研究会. 患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2022年版.
  2. 大腸癌研究会. 大腸癌治療ガイドライン 医師用 2024年版.
  3. National Cancer Institute. Colon Cancer Treatment (PDQ®).
  4. American Cancer Society. Colorectal Cancer Signs and Symptoms.
  5. 日本対がん協会. 大腸がんの基礎知識〜症状と治療〜.
  6. American Cancer Society. Tests to Diagnose and Stage Colorectal Cancer.

医師紹介・アクセス・診療時間

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

 

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