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若くても油断できない食欲不振|食べられない症状からスキルス胃がんが見つかった20代女性の実例

[2026.04.29]

「食欲がわかない」

「食べてもすぐにお腹がいっぱいになる」

「以前より食事量が明らかに減った」

このような症状は、ストレスや胃の一時的な不調として見過ごされることもあります。

しかし、症状が続く場合や胃痛・体重減少・吐き気などを伴う場合には、胃炎や胃潰瘍だけでなく、まれに胃がんなどの病気が隠れていることがあります。

胃がんは、早期では自覚症状がほとんどないこともありますが、胃の痛み、不快感、吐き気、食欲不振、食事のつかえ、体重減少などをきっかけに見つかることがあります【1】。

今回は、1か月ほど続く食欲不振と「食べられない」という症状をきっかけに受診され、腹部エコーと胃カメラでスキルス胃がんが見つかった20代女性の実例を専門医の院長が分かりやすくご紹介します。

食欲不振でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

💡本記事でお伝えしたいポイント

✅ 食欲不振や早期満腹感は、機能性ディスペプシアや胃炎などでも起こります。

✅ 一方で、胃がんなどの重大な病気が原因になることもあります。

✅ 若い方でも、症状が続く場合は「年齢が若いから大丈夫」とは言い切れません。

✅ 胃の壁が硬くなるタイプの胃がんでは、少量の食事で満腹になりやすいことがあります【4】。

✅ 食欲不振に胃痛、体重減少、黒色便、吐き気・嘔吐などを伴う場合は、早めの受診が大切です。

 

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。同様の症状でお困りの方は是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

食欲不振・すぐ満腹になる症状を起こす主な原因

食欲不振とは、食べたい気持ちがわかない、食事量が減る、食べ始めてもすぐに満腹になってしまう状態を指します。

原因は一つではなく、胃腸の働き、炎症、薬剤、ストレス、内分泌の病気、がんなど、さまざまな要因が関係します。

  • 機能性ディスペプシア:胃の動きの低下や知覚過敏により、胃もたれ、早期満腹感、食欲不振が起こることがあります。
  • 胃炎・胃潰瘍:胃の粘膜に炎症や傷ができ、胃痛、胃もたれ、吐き気、食欲低下を起こすことがあります。
  • 逆流性食道炎:胸やけだけでなく、胃の不快感、吐き気、食欲低下として自覚されることがあります。
  • 薬剤の影響:痛み止め、抗菌薬、鉄剤、抗がん剤、向精神薬などで胃の不快感や食欲低下が出ることがあります。
  • 胆のう・膵臓の病気:上腹部痛、背中の痛み、吐き気、食欲低下を伴うことがあります。
  • 胃がん:胃痛、不快感、吐き気、食欲不振、体重減少、食事のつかえなどをきっかけに見つかることがあります【1】。

特に、症状が2週間以上続く場合、食事量が明らかに減っている場合、体重が減っている場合、黒い便が出る場合、胃痛や嘔吐を伴う場合は、検査で原因を確認することが重要です。

 

スキルス胃がんとは?

スキルス胃がんは、胃の表面にわかりやすい大きな盛り上がりを作るというよりも、胃の壁の中を広がるように進行するタイプの胃がんです。

胃の壁が厚く硬くなると、胃が食事に合わせて十分に広がりにくくなります。そのため、「少し食べただけでお腹がいっぱいになる」「食欲がわかない」「胃が重い」「胃痛が続く」といった症状として現れることがあります。

胃の伸展性が失われるタイプでは、少量の食事で満腹感が出ることがあるとされています【4】。

また、胃がんの診断では、胃カメラで胃の内部を直接観察し、がんが疑われる部分から組織を採取する生検を行い、病理検査で確認することがあります【2】。

 

実際の治療例|20代女性「食欲がわかない、食べられない」

症状

1か月ほど前から食欲がなくなり、食べてもすぐにお腹がいっぱいになる感じがあり、食事が十分にとれないとのことで当院を受診されました。

若い方の食欲不振では、ストレスや機能性ディスペプシアなどが関係することもあります。しかし、この方の場合は、症状が1か月ほど続いており、食事量も明らかに減っている状態でした。

そのため、単なる一時的な胃の不調として経過を見るのではなく、上腹部の臓器に原因がないかを確認する必要があると考えました。

 

診察

診察では、最近になって胃痛も出てきたとのことでした。

触診では、みぞおちを押すと痛みがあり、胃・十二指腸・膵臓・胆のうなど、上腹部の臓器に関係する病気を考える必要がありました。

この時点で考えた主な病気は以下です。

  • 機能性ディスペプシア
  • 胃炎
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 逆流性食道炎
  • 胆石・胆のう炎など胆のうの病気
  • 膵炎・膵臓の病気
  • 胃がんなどの腫瘍性疾患

胃カメラや腹部エコーをここ数年受けていないとのことでしたので、上腹部を詳しく確認するため、腹部エコーと胃カメラを行う方針としました。

 

検査

腹部エコー検査

まず腹部エコー検査を行いました。

膵臓や胆のうなどの上腹部臓器には明らかな異常はありませんでしたが、胃の壁に不整な肥厚を認めました。

食欲不振と早期満腹感で受診した20代女性の腹部エコーで胃壁の不整な肥厚を認めた画像

胃壁が不自然に厚くなっている所見から、胃がんの可能性を考え、すぐに胃カメラを行いました

胃カメラ検査

胃カメラを行ったところ、胃に腫瘍を認めました。

食欲不振と早期満腹感をきっかけに胃カメラで発見されたスキルス胃がんの内視鏡画像

腫瘍から生検を行い、病理検査の結果、胃がんと診断されました。

胃がんの診断では、内視鏡検査で病変の場所や範囲を確認し、必要に応じて生検を行って病理診断を行います【2】。

今回の胃がんは潰瘍を伴い、範囲が広く、深く進行している状態でした。

胃の動きが制限され、食事を受け入れる余裕が少なくなっていたため、食欲不振や「食べてもすぐにお腹がいっぱいになる」という症状が出ていたと考えられました。

 

治療・経過

胃がんはいわゆるスキルスタイプで、進行がんと考えられる状態でした。

そのため、速やかにがん診療を専門的に行う拠点病院へ紹介し、詳しい病期診断と治療方針の検討を行うこととなりました。

胃がんの治療は、がんの進行度、広がり、転移の有無、全身状態などをもとに決定されます。病期診断を行ったうえで、手術、薬物療法、放射線療法などを組み合わせて治療方針が決められます【3】【5】。

この方は進行がんではあったものの、手術可能な状態で、根治を目指した治療を受けることができました。

その後、リハビリも順調に進み、食事も少しずつとれるようになりました。退院後は定期的に当院でも経過を確認しています。

 

受診の目安

食欲不振は、疲れやストレス、胃腸の一時的な不調でも起こります。しかし、以下に当てはまる場合は、早めに消化器内科で相談してください。

  • 食欲不振が2週間以上続いている
  • 食べてもすぐに満腹になる状態が続く
  • 食事量が明らかに減っている
  • 体重が減っている
  • 胃痛やみぞおちの痛みを伴う
  • 吐き気や嘔吐を伴う
  • 黒い便が出る
  • 貧血を指摘された
  • 胃カメラを数年以上受けていない
  • ピロリ菌感染歴や胃がんの家族歴がある

胃がんは50代以降で増える病気ですが、若い方に起こらないわけではありません。特に、食欲不振、胃痛、体重減少、食事のつかえなどがある場合は、検診を待たずに医療機関を受診することが大切です【1】【6】。

院長コメント

食欲不振は、患者さんご自身も「疲れかな」「ストレスかな」と考えて、受診を後回しにしやすい症状の一つです。

もちろん、すべての食欲不振が重大な病気というわけではありません。実際には、機能性ディスペプシア、胃炎、ストレス、薬剤の影響などで起こることも多くあります。

しかし今回のように、若い方でも胃がんが見つかることがあります。

特に、食事量が減っている、少し食べただけで満腹になる、胃痛を伴う、体重が減っているといった場合は、年齢だけで判断しないことが大切です。

当院では、問診・診察を行ったうえで、必要に応じて胃カメラ、腹部エコー、血液検査などを組み合わせ、症状の原因を確認していきます。

「このくらいで受診してよいのかな」と迷う症状でも、続いている場合は一度ご相談ください。

食欲不振が続く方へ

「若いから大丈夫」「ストレスだと思う」と自己判断してしまうと、原因のある病気を見逃してしまうことがあります。

食欲不振や早期満腹感が続く場合は、胃カメラや腹部エコーで確認することで、胃・十二指腸・胆のう・膵臓などの病気を調べることができます。

ご不安な方は、巣鴨駅前胃腸内科クリニックへご相談ください。

👉 WEB予約はこちらから

📞 お電話でのご予約:03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

よくある質問

Q. 食欲不振が続く場合、胃がんの可能性はありますか?

はい、可能性はあります。ただし、食欲不振の原因は胃がんだけではなく、機能性ディスペプシア、胃炎、胃潰瘍、ストレス、薬剤の影響などさまざまです。胃がんでも胃の痛み、不快感、吐き気、食欲不振、体重減少などが出ることがあるため、症状が続く場合は検査で確認することが大切です【1】。

 

Q. 若い人でも胃がんになることはありますか?

あります。胃がんは一般的には50代以降で増えますが、若い方に起こらないわけではありません。特に、食欲不振、早期満腹感、胃痛、体重減少などが続く場合は、年齢だけで判断せず、必要に応じて胃カメラなどで確認することが大切です。

 

Q. 少し食べただけでお腹いっぱいになるのは、どのような病気で起こりますか?

機能性ディスペプシア、胃炎、胃潰瘍、胃の動きの低下、便秘、胆のう・膵臓の病気などで起こることがあります。また、胃の壁が硬く広がりにくくなるタイプの胃がんでも、少量の食事で満腹感が出ることがあります【4】。

 

Q. 食欲不振だけでも胃カメラを受けた方がよいですか?

症状の期間や程度によります。数日で改善する軽い食欲不振であれば経過を見ることもありますが、2週間以上続く、食事量が明らかに減っている、胃痛や体重減少を伴う、胃カメラを数年以上受けていない場合は、胃カメラを検討します。

 

Q. 胃カメラでは何がわかりますか?

胃カメラでは、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察できます。胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、胃ポリープ、胃がんなどの確認に役立ちます。がんが疑われる部分があれば、生検で組織を採取し、病理検査を行うことがあります【2】。

 

Q. 腹部エコーで胃がんがわかることはありますか?

腹部エコーは胃の中を直接見る検査ではないため、胃がんの診断は基本的には胃カメラと生検で行います。ただし、胃壁の不自然な肥厚や周囲臓器の異常がきっかけとなり、胃カメラが必要と判断されることがあります。今回の症例でも、腹部エコーで胃壁の異常を疑い、胃カメラにつながりました。

 

Q. スキルス胃がんは普通の胃がんと何が違いますか?

スキルス胃がんは、胃の壁の中を広がるように進行し、胃が硬くなりやすいタイプの胃がんです。胃が広がりにくくなることで、少量の食事で満腹になる、食欲がわかない、胃が重いといった症状につながることがあります。

 

Q. ピロリ菌がいなければ胃がんの心配はありませんか?

ピロリ菌感染は胃がんの重要なリスク因子ですが、ピロリ菌がいなければ絶対に胃がんにならないというわけではありません。また、除菌後も胃がんになる可能性はゼロではないため、症状がある場合やリスクがある場合は胃カメラで確認することが大切です【6】。

 

Q. 食欲不振と体重減少がある場合は危険ですか?

注意が必要です。食事量が減って体重が落ちている場合、胃腸の病気、がん、内分泌の病気、炎症性疾患、精神的要因など、さまざまな原因が考えられます。特に、胃痛、吐き気、黒色便、貧血などを伴う場合は、早めの受診をおすすめします。

 

Q. 食欲不振がある場合、まず何科を受診すればよいですか?

食欲不振に胃痛、胃もたれ、吐き気、早期満腹感、体重減少などを伴う場合は、消化器内科への受診がおすすめです。問診や診察を行い、必要に応じて胃カメラ、腹部エコー、血液検査などで原因を確認します。

まとめ

 ✓ 食欲不振は、機能性ディスペプシア、胃炎、胃潰瘍、ストレス、薬剤などでも起こります。

 ✓ 一方で、胃がんなどの重大な病気が原因になることもあります。

 ✓ スキルス胃がんでは、胃の壁が硬くなり、少量で満腹になりやすいことがあります。

 ✓ 若い方でも、食欲不振や胃痛が続く場合は検査が必要になることがあります。

 ✓ 胃カメラでは胃の粘膜を直接観察し、必要に応じて生検を行うことができます。

 ✓ 腹部エコーは、胆のう・膵臓・肝臓など上腹部臓器の確認に役立ちます。

 

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、最短で当日中に腹部エコーや胃カメラをお受け頂ける体制を整えています。

鎮静剤による無痛胃カメラにも対応しております。是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

 

医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

アクセス

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所在地

170-0002
東京都豊島区巣鴨1丁目18-11  十一屋ビル4階

交通
巣鴨駅から徒歩2分、ローソン(1F)の4階  

巣鴨駅前胃腸内科クリニック

JR巣鴨駅 南口より徒歩3分。詳しい道順はこちら

▶📞お電話での予約・お問い合わせ:03-5940-3833

▶【WEB予約

文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

関連ページ

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス「胃がんについて」
    https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/about.html
  2. 国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん 検査」
    https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/diagnosis.html
  3. 国立がん研究センター東病院「胃がんについて」
    https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/clinic/gastric_surgery/050/010/index.html
  4. MSDマニュアル プロフェッショナル版「胃癌」
    https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/01-%E6%B6%88%E5%8C%96%E7%AE%A1%E7%96%BE%E6%82%A3/%E6%B6%88%E5%8C%96%E7%AE%A1%E3%81%AE%E8%85%AB%E7%98%8D/%E8%83%83%E7%99%8C
  5. 日本胃癌学会「胃癌治療ガイドライン」
    https://www.jgca.jp/guideline/
  6. 国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん 予防・検診」
    https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/prevention_screening.html

文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック 院長 神谷雄介
消化器病専門医・消化器内視鏡専門医

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