実際の診療例 “のどが詰まって飲み込みにくい感じがする(食道カンジダ症)”
当院を受診された患者さんの実際の治療経過です。
50代 女性 のどが詰まって飲み込みにくい感じがする
【症状】
食べ物を飲み込むときにのどが詰まって飲み込みにくいとのことで耳鼻科を受診したところ、診察や喉頭ファイバーを行い異常はなく「気のせい」と診断され、漢方を出されましたが改善しないとのことで当院を受診されました。
【診察】
耳鼻科で喉頭ファイバー(鼻から細いカメラを入れて喉を見る検査)は行ったとのことでしたが、胃内視鏡(胃カメラ)はまだ受けていないとのことで、喉の先の食道に原因がないかを探るため胃内視鏡を行うこととしました。
【検査】
内視鏡検査ではやはり喉には異常ありませんでしたが、
咽頭の内視鏡画像。異常は認めませんでした。
喉のすぐ先の上部食道に白斑を認め食道カンジダ症と診断しました。
食道の内視鏡画像です。上部食道に白斑を認め(矢印部分)、食道カンジダと診断しました。
関連ページ:食道にカビが生える!?食道カンジダ症とは?
【治療】
食道カンジダ症はもともと食道の中にいる常在菌のカンジダ菌が繁殖した状態です。
無症状のこともありますが、今回のように飲み込む時のつまり感などの原因にもなります。
<治療内容>
カンジダ菌に効果のある抗真菌薬の服用。
【経過】
服用開始して数日で飲み込む時のつまり感は消失し、治療は終了となりました。
飲み込んだ時のつまり感は耳鼻科領域で異常がない場合でも、今回のように食道疾患による症状だったということも度々経験します。
もちろん病気がなくても起こる「咽喉頭異常感症」という知覚障害のこともありますが、まずは胃カメラを受けて食道の状態をチェックすることが重要です。
症状でお悩みの方はお力になれますので当院にご相談ください!
食道カンジダQ&A
Q:食道カンジダの原因は?
A:免疫の低下や薬剤性で発生します。
カンジダはもともと皮膚や口腔内にいる常在菌ですが、免疫の低下(加齢・糖尿病・免疫抑制剤や抗がん剤の服用)や抗生物質の長期使用による菌交代現象・制酸剤の使用による胃酸の殺菌効果の低下などで発症します。
Q:食道カンジダはストレスで発症しますか?
A:ストレスによる免疫力の低下があると発症します。
ストレスがあると即カンジダになる、ということはありませんが、長期的な心因的ストレス・肉体的ストレスが続くと免疫力が低下しカンジダが発症することもあります。
Q:食道カンジタは自然治癒しますか?
A:食道カンジダは放っておいても自然治癒することも多く、症状がなければ様子をみることがほとんどです。
ただし、のどや食道のつまり感や違和感・飲み込みにくさなどのの症状があれば、抗真菌薬の内服薬にて治療を行います。
Q:食道カンジダにヨーグルトは効きますか?
A:残念ながら食道カンジダにヨーグルトが有効という報告はありません。
一部の乳酸菌が膣カンジダに有効との報告はありますが、食道カンジダに乳酸菌が有効といったデータはありません。
仮に乳酸菌が有効であったとしても、市販のヨーグルトは入っている乳酸菌の成分が多種多様であり一概に「ヨーグルトが効く」ということにもなりません。
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介
(消化器学会・内視鏡学会専門医)
