無症状でも見つかる大腸がん|症状がなくても検査が必要な理由と早期発見のポイント
「大腸がんは血便や腹痛が出てから気づくもの」と思われがちですが、実際には早期の大腸がんは自覚症状がほとんどないことが少なくありません。
そのため、症状がないまま便潜血検査や人間ドック、大腸カメラで初めて見つかることがあります【1】【2】。
大切なのは、症状がない=大丈夫ではないという点です。
大腸がん検診は自覚症状がないうちに受けることが重要であり、便潜血検査で要精密検査になった場合は、精密検査として大腸内視鏡検査を受けるよう勧めています【2】【3】。
本記事では無症状でも大腸検査を受けるべきタイミングや実際に無症状で見つかる大腸がんについて、消化器専門医の神谷院長がわかりやすくお伝えします。
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無症状でも大腸がんが見つかることはある?
あります。大腸がんは早期の段階では自覚症状がほとんどないとされており、進行してから血便、便通異常、便が細い、お腹の張り、腹痛、貧血、体重減少などが目立ってくることがあります【1】。
つまり、症状が出ていない時期にも大腸がんが存在していることは珍しくありません。
このため、大腸がんは「症状が出たら調べる病気」ではなく、症状がないうちから検診で拾い上げることが大切な病気です。
大腸がん検診の目安として、40歳以上で年1回の便潜血検査を勧めており、症状がない段階での受診を重要としています【2】。
なぜ症状がないのに見つかるの?
大腸がんは、早い段階ではまだ腸を大きく狭くしていないことが多く、便秘、便が細い、お腹の張り、腹痛といった変化が出にくいと考えられます。
また、出血があってもごく少量で、目に見える血便ではなく、便潜血検査で初めて分かることがあります【1】【2】【6】。
そのため、本人にはまったく症状がなくても、検診では異常が拾われることがあります。
逆に言えば、症状がないことだけを理由に大腸がんを否定することはできません【1】【2】。
無症状の大腸がんが見つかる主なきっかけ
1.便潜血検査で要精密検査になった
もっとも多いきっかけのひとつが、便潜血検査陽性です。
便潜血検査は、便に混じった微量の血液を調べる検査で、目に見えない出血も拾うことがあります。
大腸がんだけでなく、大腸ポリープなどでも陽性になるため、陽性=即がん確定ではありませんが、原因を確かめるために大腸カメラが必要です【2】【3】【6】。
厚生労働省の指針でも、便潜血検査で要精密検査となった場合の第一選択は全大腸内視鏡検査とされており、便潜血検査だけを繰り返して様子を見ることは勧められていません【3】。
▶関連ページ:【60代男性|人間ドックで便潜血「陽性」…無症状でも直腸がんが見つかった実例】
2.人間ドックや任意の大腸カメラで偶然見つかった
症状がなくても、人間ドックや任意で受けた大腸カメラで、ポリープや早期の大腸がんが偶然見つかることがあります。
症状がない段階で見つかれば、内視鏡治療で対応できるケースや、より早期の段階で治療方針を立てやすいケースもあります【5】【7】。
3.家族歴があり、早めに相談して検査につながった
大腸がんの発生には家族歴が関わることがあり、特に遺伝性の要素が関わる家系では近親者に大腸がんが多くみられることがあります。
そのため、症状がなくても家族歴をきっかけに消化器内科へ相談し、検査につながることがあります【8】。
▶関連ページ:【30代男性|父親が大腸がんになり心配で受けた大腸カメラで自身にも早期大腸がんが見つかった実例】
症状がないからといって放置してはいけない理由
大腸がんは、進行すると血便、便通異常、腹痛、貧血、体重減少、腸閉塞などの症状が出てきます。
言い換えると、症状が目立つころには、ある程度進行している可能性もあるということです【1】。
また、便潜血検査は有用な検診ですが、出血は間欠的なことがあり、陰性でも100%否定できるわけではありません。
だからこそ、陽性が出たときはきちんと大腸カメラで確認し、症状があるときは検診ではなく医療機関で診察を受けることが重要です【2】【3】【6】。
無症状で受診した場合、どんな検査を行うのか
無症状であっても、便潜血陽性や人間ドック異常などをきっかけに受診した場合には、まず経過を確認したうえで大腸カメラ(内視鏡検査)を検討します。
さらに、内視鏡で病変が見つかった場合には、必要に応じてCT、MRI、腹部超音波検査などで広がりを確認します。
検査の順番や内容は、見つかった病変の部位や大きさ、進行度の可能性によって変わります【4】。
大腸カメラで分かること
大腸カメラでは、大腸の中を直接観察できるため、大腸がんだけでなく、前がん病変のポリープや炎症、出血の原因も確認できます【2】【4】【5】。
がんを疑う所見を認めた場合には、生検を行い顕微鏡検査で確定診断をつけます。
またポリープや早期がんが見つかった場合にはその場で切除まで行います。
実際に大腸カメラで見つかった早期大腸がん
無症状で見つかった大腸がんの治療
治療は、病変の深さや広がり、ステージによって変わります。
大腸がんの治療には、内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療などがあり、早い段階で見つかれば内視鏡治療で完結する場合もあります【7】。
また、大腸がん検診や大腸カメラで前がん状態の病変が見つかった場合には、その状態に応じて治療が行われることがあります。
症状が出る前の段階で見つける意義は、まさにここにあります【5】。
実際の大腸カメラでの治療例
S状結腸に約25mmの早期大腸がん(矢印部分)が見つかり、
その場で内視鏡切除を行いました。
症状がなくても受診を考えたい方
次のような方は、症状がなくても一度ご相談ください。
- 便潜血検査で陽性になった方
- 40歳以上で大腸がん検診をしばらく受けていない方
- 人間ドックで大腸カメラを勧められた方
- ご家族に大腸がんの方がいるなど、家族歴が気になる方【2】【8】
なお、血便、便秘や下痢が続く、便が細い、お腹の張り、腹痛、体重減少などの症状がある場合は、「無症状の検診」ではなく、実際の症状に応じた診察が必要です。
当院の治療例|無症状でも検査で見つかったケース
当院でも実際に症状がない段階で検査を受けたことで、大腸がんや大腸ポリープが見つかったケースがあります。
無症状だからといって安心せず、検査のきっかけを大切にすることが早期発見につながります。実際の流れを知りたい方は、以下の治療例もご覧ください。
- ▶実際の治療例:60代男性|人間ドックの大腸カメラでポリープを指摘された
院長コメント
無症状で見つかる大腸がんは、決して珍しいものではありません。
むしろ大腸がんは、症状がないうちに便潜血検査や大腸カメラで拾い上げることに意味がある病気です。
特に便潜血陽性の方・家族歴がある方・40歳以上で大腸カメラを受けたことがない方などは、症状がなくとも大腸カメラを受けることが、早期発見と早期治療につながります【1】【2】【3】。
巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、最短で当日中に大腸カメラをお受け頂ける体制を整えています。
また鎮静剤による無痛大腸カメラにも対応しております。是非ご相談ください。
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります
当院の大腸カメラの特徴
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鎮静剤や独自の低痛挿入法による苦しくない内視鏡検査
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高解像度スコープで小さな病変も発見
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土日対応、事前診察は原則不要
よくある質問(FAQ)
Q:無症状でも大腸がんのことはありますか?
あります。大腸がんは早期の段階では自覚症状がほとんどないことがあり、便潜血検査や人間ドックの大腸カメラをきっかけに見つかることがあります【1】【2】。
Q:症状がないなら、大腸がんの可能性は低いですか?
症状がないことで可能性が下がるとは限りません。早期の大腸がんは無症状のことが少なくなく、症状がないうちに検診で見つかることが大切です【1】【2】。
Q:便潜血陽性なら、大腸がんが確定ですか?
いいえ、確定ではありません。大腸ポリープなどでも陽性になりますが、原因を確認するために大腸カメラが必要です【2】【3】【6】。
Q:便潜血陰性なら安心してよいですか?
便潜血検査は大切な検診ですが、出血が間欠的なこともあるため、陰性で100%否定できるわけではありません【6】。
Q:便潜血陽性のあとに、もう一度便潜血検査だけして様子を見てもよいですか?
勧められません。厚生労働省の指針では、要精密検査となった場合の第一選択は全大腸内視鏡検査であり、便潜血検査のみでの精密検査は行わないとされています【3】。
Q:無症状でも人間ドックの大腸カメラで見つかることはありますか?
あります。症状がない段階でも、大腸カメラでポリープや早期の大腸がんが偶然見つかることがあります【5】【6】。
Q:40歳を過ぎたら、症状がなくても検診を受けた方がよいですか?
はい。国立がん研究センターは、40歳以上で年1回の便潜血検査を勧めています【2】。
Q:家族に大腸がんの人がいる場合、症状がなくても相談した方がよいですか?
はい。大腸がんは家族歴が関わることがあり、特に遺伝性の要素が疑われる家系では個別相談が重要です【8】。
Q:無症状で見つかった大腸がんは、治しやすいですか?
進行度によりますが、早い段階で見つかれば内視鏡治療で対応できる場合があります【7】。
Q:症状がないのに受診するのは大げさではありませんか?
大げさではありません。大腸がんは無症状の段階で見つけることに意味があり、便潜血陽性や家族歴がある場合は早めの相談が大切です【1】【2】【8】。
まとめ
大腸がんは、症状が出てから見つかる病気というより、症状がないうちに検診で見つけることが大切な病気です。
早期では自覚症状が乏しいため、便潜血陽性や人間ドックの大腸カメラが発見のきっかけになることがあります【1】【2】。
特に、便潜血陽性を指摘された場合は、そのままにせず、精密検査として大腸カメラを受けることが重要です。
症状がないからこそ見逃しやすい病気でもあるため、気になるきっかけがあれば早めにご相談ください【2】【3】。
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関連ページ
大腸がんの症状について
大腸がんは、血便、便が細い、便秘、お腹の張り、貧血、腹痛など、さまざまな症状で見つかることがあります。全体像を知りたい方は、「大腸がんの症状は?」もご覧ください。
大腸カメラ(内視鏡について)
医師紹介:神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、
消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、
内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
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(消化器学会・内視鏡学会専門医)
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参考文献
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- 国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん)」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん検診について」
- 厚生労働省「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(令和6年一部改正)」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん) 検査」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「がん検診について」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん) 全ページ」「大腸がん検診」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん) 治療」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん) 予防・検診」
