胃薬を飲んでも治らない胃痛…本当の原因は虫垂炎(盲腸)だった|見逃されやすい初期症状に注意
「胃が痛いから胃薬を飲んだのに、どんどん痛みが強くなる…」
こういったケースで実は胃ではない臓器の病気が隠れていることは珍しくありません。
特に急性虫垂炎(いわゆる盲腸)は、初期にはみぞおちの痛みとして始まることがあり、胃痛と誤解されやすい代表的な疾患です【1】。
今回は、胃薬で改善しないみぞおち痛の原因が「急性虫垂炎」だった実例をご紹介します。
胃痛でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
実際の治療例|40代男性「胃薬を飲んでも胃痛が治らない」
【症状】
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2日前からみぞおちの痛み
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近くの内科で胃薬が処方され「様子見」
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しかし痛みは増悪し、当院を受診
【診察】
触診ではみぞおちの強い痛みに加え右下腹部にも圧痛 を確認。
みぞおち痛+右下腹部痛で考える病気として、
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急性虫垂炎
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急性胃炎 / 胃潰瘍
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胆のう炎 / 胆石
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十二指腸潰瘍
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腸炎
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憩室炎 などが挙げられます。
症状だけでの鑑別が非常に難しく、正しく診断し、治療方針を立てるためまずは血液検査・腹部エコーを行いました。
【検査】
■血液検査
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炎症反応(CRP)の上昇
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白血球数増加
■腹部エコー
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虫垂の腫大を認め急性虫垂炎と診断
■実際のエコー画像■
虫垂が16㎜大と著明に腫脹し(正常は6㎜以下)、周囲は炎症により黒く縁どられています。
【急性虫垂炎とは?】
急性虫垂炎は、虫垂と呼ばれる腸の一部に炎症が生じる病気です。
一般的には“盲腸”と呼ばれます。
◆虫垂炎に特徴的な痛みの移動
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みぞおち付近の痛み(胃痛と誤解されやすい初期)
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おへそ周囲の痛み
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右下腹部の痛み
この“痛みの移動”は虫垂炎の特徴で、多くの医学書でも解説されています【1】【2】。
◆検査が必要な理由
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初期症状はみぞおち痛・吐き気が起こることが多く、胃痛と誤診され見逃されやすい
- 悪化すると破れて腹膜炎になり重症化する場合もある
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そのため、出来るだけ早いタイミングでエコー検査などで確定診断が必要です。
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【治療】
今回の患者さんは穿孔(虫垂の破れ)の所見がなかったため、
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抗生剤治療
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食事制限(絶食または流動食)
で外来通院治療を選択。
数日で炎症は改善し、手術を避けることができました。
院長からのコメント
胃痛と思ったら実は虫垂炎、は非常に多いです
急性虫垂炎は、初期に「みぞおちが痛い」と感じるため胃薬で様子を見るケースが多い病気です。
しかし、進行すると穿孔し腹膜炎になることもあり、早期診断が極めて重要です。
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胃薬で良くならない
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痛みが強くなる
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右下腹部に痛みが移動してきた
こういった場合は、消化器・胃腸科での精査を強くおすすめします。
巣鴨駅前胃腸内科では午前中は即日のエコー検査にも対応しております。
同様の症状でお困りの方は是非ご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
よくある質問
Q1. 虫垂炎はみぞおちが痛くなることがありますか?
A. はい。初期にはみぞおち痛として始まることがあり、胃痛と誤解されやすいです【1】。
Q2. 胃薬が効かない時は虫垂炎を疑うべきですか?
A. 可能性の一つとして疑うべきです。特に痛みが増悪する場合は要注意。
Q3. 虫垂炎は必ず右下腹部が痛くなりますか?
A. 最終的にはほとんどが右下腹部の痛みを感じますが、痛みが移動する途中はみぞおち〜おへそ周囲の痛みもあります。
Q4. 保存治療(抗生剤)だけで治ることはありますか?
A. はい。穿孔していない軽症〜中等症では8割以上に有効です【2】。
Q5. 手術が必要になるのはどんな時?
A. 穿孔・膿瘍形成・広範な炎症がある場合です。
Q6. エコーとCTはどちらが良い?
A. どちらも有効ですが、エコー検査はベッドサイドですぐに対応できるメリットがあります。
Q7. 虫垂炎は自然に治りますか?
A. 基本的には自然治癒は期待できません。治療が必要です。
Q8. 下痢や嘔吐だけの虫垂炎もありますか?
A. あります。腸炎と似た症状だけのケースもあります。
Q9. 受診の目安は?
A. 胃薬で改善しない・痛みが悪化する・右下腹部が痛い場合はすぐ受診を。
まとめ
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みぞおち痛は胃だけが原因ではない
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急性虫垂炎は初期に“胃の痛み”として出るため誤診しやすい
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胃薬で改善しない痛みは消化器内科受診が重要
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適切な検査(血液検査・エコー・CT)で早期診断が可能
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保存治療で改善できるケースも多い
同様の症状でお困りの方は、早めの受診が安心につながります。
お気軽にご相談下さい。
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
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医師紹介
神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、
消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、
内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。
「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」
そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。
アクセス
所在地
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨1丁目18-11 十一屋ビル4階
交通
巣鴨駅から徒歩2分、ローソン(1F)の4階巣鴨駅前胃腸内科クリニック
JR巣鴨駅 南口より徒歩3分。詳しい道順はこちら
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参考文献
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Brunicardi FC, et al. Schwartz's Principles of Surgery. 11th ed. McGraw-Hill.
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Bhangu A, et al. Acute appendicitis: modern understanding and management. Lancet. 2015.
文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介
(消化器学会・内視鏡学会専門医)
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
