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食後に背中が痛い…原因は胆石胆のう炎だった20代女性の実例

[2026.04.05]

「背中が痛い」と聞くと、筋肉のこりや姿勢の問題を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし、食後数時間してから右の背中が痛む、同じような痛みを何度も繰り返す、だんだん痛みが強くなるという場合は、胆石や胆のう炎が隠れていることがあります。

胆石による痛みは、食後に胆のうが収縮することで起こりやすく、右上腹部の痛みだけでなく、右の背中や右肩に響くような痛みとして感じることがあります。

また、一度こうした発作が起こると、その後も繰り返すことが少なくありません。

今回は、食後数時間してから右の背中の痛みを繰り返していた20代女性で、胆石胆のう炎が見つかった実例をもとに、

背中の痛みと胆のうの病気の関係、検査の進め方、早めに受診した方がよいサインについて消化器専門医の神谷院長がわかりやすく解説します。

 

背中の痛みでお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。お気軽にご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

実際の治療例|20代女性「右の背中の痛みを繰り返している」

症状

1年ほど前から、食後数時間してから右の背中に強い痛みが出ることをたびたび繰り返していました。

毎回かなりつらい痛みではあったものの、しばらくすると落ち着くため、市販の痛み止めで様子を見ていたとのことでした。

ところが前日はこれまでで最も強い痛みがあり、完全には治まらず、背中に響くような違和感が残っていたため来院されました。

胆石による痛みは、食後に胆のうが収縮した際に起こりやすく、波があるような強い痛み、背中や肩への放散痛、繰り返す発作という形をとることがあります

 

診察

右の背中の痛みだけを見ると、整形外科的な痛みや筋肉痛にも見えます。

ただ、食後に繰り返すという経過からは、胆のう・胆道系の病気をまず考えます。

実際の診察では、次のような病気を鑑別します。

  • 胆石発作(胆道疝痛)
  • 急性胆のう炎
  • 総胆管結石・胆管炎
  • 胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 逆流性食道炎
  • 膵炎
  • 尿管結石
  • 背部痛を起こす筋骨格系の痛み
  • 帯状疱疹などの皮膚疾患

急性胆のう炎は、右上腹部痛などの局所所見、発熱や炎症反応などの全身所見、さらに血液検査・エコー検査を合わせて診断していくのが基本です【3】。また、右上腹部痛や胆道疾患が疑われるときの初期画像検査としては、腹部超音波が第一選択です

 

検査

状態を確認するため、血液検査と腹部エコー検査を施行。

血液検査

胆道系酵素の上昇と炎症反応の上昇あり

腹部エコー

胆のうの入り口部分に胆石(赤部分)を認め、

胆のう(オレンジ部分)の周囲の壁肥厚を認め、臨床経過とあわせて胆石胆のう炎と診断しました。

急性胆のう炎では、腹部超音波で胆石、胆のう壁肥厚、胆のう周囲の炎症所見などを確認します。超音波は安全ですぐにできる優れた初期検査であり、胆のう炎が疑われる場面でまず行います。

胆石胆のう炎とは

胆石とは、胆のうの中にできる“石”のことで、胆汁の成分バランスの変化や、胆のうの動きの低下などで形成されます。

胆石は無症状のこともありますが、石が胆のうを刺激したり、胆汁の流れを妨げたりすると、痛みや炎症の原因になります【1】【6】。

とくに食後は、食べ物を消化するために胆のうが収縮します。そのとき胆石が出口付近につまったり刺激になったりすると、右上腹部の痛みや、右の背中・右肩へ広がる痛みが起こります。

これがいわゆる胆石発作です。さらに炎症が加わると、急性胆のう炎になります【1】【2】。

胆石は40代以降に多い病気ではありますが、女性、肥満、急激な体重減少、妊娠、エストロゲンの影響などが関係し、若い方でも起こりえます【6】【7】。

そのため、20代だから胆石はないとは言い切れません。

治療

この患者さんは、痛みを繰り返していたことに加えて、今回の発作が非常に強く、検査でも胆石と胆のう壁肥厚を認めたため、高次医療機関へ紹介となりました。

胆石胆のう炎では、まず痛みのコントロール、絶食、補液、必要に応じて抗菌薬などを行いますが、急性胆のう炎に対する根本的な治療は胆のう摘出術です。

現在は、手術が可能な患者さんでは腹腔鏡下胆のう摘出術が標準的な治療とされています【5】【8】。

また、急性胆のう炎では、手術のタイミングは発症後できるだけ早期が望ましく、ガイドラインでは48時間以内、遅くとも症状出現から10日以内が勧められています【8】。

この患者さんも、繰り返す胆石発作があり、今後の再発や合併症を避ける意味から手術を選択されました。術後は症状が改善しました。

食後に背中が痛いとき、早めに受診すべきサイン

食後に右の背中が痛いとき、すべてが胆石や胆のう炎とは限りません。

ただし、次のような場合は早めの受診をおすすめします。

  • 食後に同じような痛みを何度も繰り返している
  • 右上腹部や右肩にも痛みが広がる
  • 以前より痛みが強くなってきた
  • 吐き気や食欲低下を伴う
  • 痛み止めを飲んでも治まりにくい

また、以下のような症状がある場合は、胆のう炎や胆管炎などの可能性もあるため、早めの対応が必要です。

  • 発熱を伴う
  • 黄疸を伴う
  • 強い痛みが持続する
  • 嘔吐を繰り返す
  • ぐったりして水分も取りにくい

胆石による痛みは「一度治まったから大丈夫」と思ってしまいがちですが、繰り返す発作の背景に胆のう炎が隠れていることがあります。

とくに、食事と関連して右の背中が痛む場合は、我慢せずに消化器内科へご相談ください。

院長からのコメント

右の背中の痛みを繰り返していると、「姿勢のせいかな」「疲れかな」と考えてしまう方は少なくありません。

しかし、食後に出る、右側に限局する、何度も同じような発作を繰り返す、だんだん強くなるというときは、胆石や胆のう炎を疑う大事なヒントになります。

胆石は、最初は“痛み発作だけ”でも、次第に胆のう炎、総胆管結石、胆管炎、膵炎などへ進むことがあります【2】【5】。

 

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、最短で当日中に背部痛の原因精査の血液検査と腹部エコー検査をお受け頂ける体制を整えています。

「背中が痛いだけだから」と我慢せず、食事と関係する右背部痛がある方は早めにご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

よくある質問(FAQ)

Q:右の背中の痛みだけでも胆石のことはありますか?

あります。胆石による痛みは右上腹部だけでなく、右の背中や右肩に響くように感じることがあります。特に食後に繰り返す場合は胆石や胆のう炎を疑います【1】【2】。

 

Q:食後に痛くなるのはなぜですか?

食後は胆のうが収縮して胆汁を出そうとします。そのとき胆石が刺激や詰まりの原因になると、痛み発作が起こりやすくなります【1】【2】。

 

Q:20代でも胆石はできますか?

はい、できます。胆石は40代以降に多いものの、女性、急な体重減少、妊娠、肥満、ホルモンの影響などで若い方にも起こります【6】【7】。

 

Q:どんな症状があると早めに受診した方がよいですか?

右上腹部や右背中の強い痛みを繰り返す、痛みが長引く、吐き気を伴う、食後に毎回のように痛む場合は受診をおすすめします【1】【2】。

 

Q:救急受診が必要なのはどんなときですか?

発熱、黄疸、強い持続痛、痛み止めでも改善しない痛み、嘔吐を伴う場合は、胆のう炎や胆管炎などの可能性があり、早急な受診が必要です【2】。

 

Q:検査は腹部エコーだけで分かりますか?

腹部エコーは第一選択で、胆石や胆のう壁肥厚の確認にとても有用です。必要に応じて血液検査、CT、MRI/MRCPなどを追加します【3】【4】。

 

Q:血液検査では何が分かりますか?

炎症の程度や、胆汁の流れに関連する異常、肝機能への影響などを確認します。胆道系酵素の上昇が診断の手がかりになることがあります【2】【3】。

 

Q:胆石胆のう炎は薬だけで治せますか?

痛み止め、補液、抗菌薬などで急性期の治療は行いますが、急性胆のう炎の根本治療は胆のう摘出術です【5】【8】。

 

Q:手術をしないと再発しますか?

症状がある胆石は再発しやすく、胆のう炎、胆管炎、膵炎などの合併症につながることがあります。繰り返す発作がある場合は手術が検討されます【1】【5】。

 

Q:胆のうを取っても生活できますか?

多くの方は胆のうを摘出しても通常の生活が可能です。胆汁は肝臓で作られ続けるため、消化そのものができなくなるわけではありません【2】。

まとめ

食後に右の背中が痛いという症状は、筋肉や姿勢の問題だけでなく、胆石や胆のう炎のサインであることがあります。

とくに、

  • 食後に起こる
  • 右の背中や右肩に響く
  • 何度も繰り返す
  • 痛みが強くなってきた
  • 発熱や吐き気を伴う

このような場合は注意が必要です。

今回の患者さんも、最初は痛み止めでしのいでいましたが、繰り返す発作の背景に胆石胆のう炎が隠れていました。

背中の痛みがすべて整形外科的なものとは限りません。

また、20代でも胆石が起こらないとは言い切れず、若い方でも食事と関係する右背部痛がある方は、早めの受診をお勧めします。

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医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

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