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太っているとエコーで見づらいって本当?

本当です。

脂肪はエコーを通しづらいので、図で表現するとこうなります。

脂肪が多い人は、少ない人に比べ一枚ベールをかけたような、ぼやっとした画像になります。

実際の写真で見比べてみましょう。

左が痩せた患者さん、右が太った患者さんの膵臓の写真です。二つを比較し、右の膵臓のほうが下に写っているのに気づかれると思います。太った方は当然脂肪の量が多く、膵臓の上に厚い脂肪がのってくるため、このような高さの違いとして現れます。

しかし、見え方自体にはあまり違いが無いように思われるでしょうか。

ガイドの線を外してもう一度提示します。

ご覧のとおり周囲の脂肪にとけこみ、ベールをかぶった膵臓です。

観察は非常に困難です。

エコーは脂肪を通過する際、減衰します。その脂肪の厚さがあればあるほど(距離がのびるほど)減衰も大きくなります。

結果、脂肪の厚い人すなわち太った人は、“エコーで見づらい”ということになります。

 

こういう場合の対処法として、機械操作で焦点を合わせたり、最新の機械を使用するなど環境面を整えることはもちろん、技術的に効果的なのは“圧迫”する事です。

お腹の上から圧迫することで、プローブと臓器の距離を物理的に近づけることができ、脂肪を通過するエコーの距離を縮めることができます。また圧迫は、ちょっとしたコツで周囲の胃や腸のガスを移動させることも可能です。そのため圧迫しない場合に比べ明瞭に臓器が観察できます。

 

逆に痩せた患者さんに対しては、圧迫することでみえなくなってしまう臓器もあるので、殆ど力を加えずに検査するなど、患者さんの体型に合わせて工夫をしています。

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