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なぜ鎮静剤(静脈麻酔)が効かないの?その原因と当院の対策

💡まずお伝えしたいポイント

✅ 内視鏡検査で鎮静剤が効きにくい原因には、薬の量・体質・普段の服薬・不安の強さなどがあります。

✅ 「鎮静剤を使ったのに眠れなかった」「途中で目が覚めた」経験がある方も、薬の種類や量を調整することで楽に受けられます。

✅ 嘔吐反射が強い方では、鎮静剤だけでなく、経鼻内視鏡や細径スコープの選択も大切です。

✅ 以前つらい検査経験がある方は、検査前にその内容を医師へ伝えておくことも重要です。

胃カメラや大腸カメラを受ける際に、患者さんから

「以前、鎮静剤を使ったのに全然効かなかった」

「検査中にすぐ目が覚めてしまった」

「嘔吐反射が強く、鎮静剤を使っても胃カメラがつらかった」

というご相談をいただくことがあります。

鎮静剤は、内視鏡検査の苦痛や不安をやわらげるために有用ですが、すべての方に同じ効き方をするわけではありません。薬の量、体質、普段飲んでいる薬、不安の強さ、嘔吐反射の強さなどによって、効き方には個人差があります。

この記事では、内視鏡検査で鎮静剤が効きにくい理由と、当院で行っている調整・対策について、実際の診療例を交えて専門医の院長が分かりやすく解説します。

胃カメラでつらい思いをされた方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

 

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。

胃カメラでお困りの方は是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

 

鎮静剤が効きにくい人の特徴

内視鏡検査で鎮静剤が効きにくい方には、いくつか共通した傾向があります。

  • 以前の胃カメラ・大腸カメラで鎮静剤が効かなかった
  • 検査中に途中で目が覚めたことがある
  • 嘔吐反射が強く、カメラがのどを通るだけでつらい
  • 不安や緊張が非常に強い
  • 抗不安薬、睡眠薬、安定剤などを普段から服用している
  • お酒に強い、または飲酒量が多い

このような方では、単に鎮静剤を使うだけでなく、薬の種類・量・追加投与のタイミング、内視鏡の挿入方法を含めて調整することが大切です。

なぜ内視鏡検査で鎮静剤が効かないことがあるのか?

これにはいくつか理由があります

  1. 鎮静剤の量が少ない
  2. 鎮静剤が体質的に効きづらい。鎮静が覚めやすい
  3. 普段から抗不安薬や安定剤を飲んでいる

などが挙げられます。

 

当院ではこれらの効かない理由に対して対策を行い、苦痛のない検査を受けていただくようにただ鎮静剤を使うだけでなく、お一人お一人に合わせ工夫して鎮静剤を使用しております。

1.鎮静剤の量が少ない

鎮静剤は種類により体重あたりの目安量があり、超過すると副作用が出てしまったり鎮静からの覚醒が遅くなったりすることがあります。

ただ少量増やすだけでも効きが具合が変わり、体重だけでなく患者さんの年齢や性別によって微調整することで、極力副作用を出さずに効果を発揮させることができます。

当院では鎮静剤の量を0.1㎎(1gの1万分の1)単位で調整しており、必要最小限の薬の量でも無痛で、かつ副作用の頻度も少なく安全に検査を行うことができます。

 

2.鎮静剤が体質的に効きづらい。鎮静剤が覚めやすい

鎮静剤は種類がいくつかあり種類によっては体質的に効きづらいことがあり、効きづらいからと言って量を増やすと副作用が出てしまうこともあります。

当院では種類の違う鎮静剤を組み合わせ、1種類では効かない方でも鎮静効果が出るような体制で検査を行っております。

また、覚めやすい体質の方は検査中に鎮静から醒めてしまうことがあります。そうした際にも途中で適量を追加投与出来るようにしております。

3.普段から抗不安薬や安定剤を飲んでいる

心療内科や精神科で薬を飲んでいる方は、鎮静剤に対して耐性ができており鎮静がかなり効きづらい状態となっています。

このような場合でも上記のような量や種類の調整で対応できることがほとんどで、多くの方が苦痛なく検査を受けていただいております。

 

鎮静剤が効かなかった経験がある方は、検査前にお伝えください

過去に「鎮静剤を使ったのに眠れなかった」「途中で目が覚めた」「検査がつらくて中止になった」という経験がある方は、検査前の診察時にお伝えください。

特に、前回どのような状況だったかを確認することで、今回の検査方法を調整しやすくなります。

  • 鎮静剤を使ったが眠れなかった
  • 検査の途中で目が覚めた
  • 嘔吐反射が強くて検査が中止になった
  • 検査後のふらつきや眠気が強かった
  • 普段飲んでいる睡眠薬・抗不安薬・安定剤がある

事前に情報を共有していただくことで、鎮静剤の使い方や内視鏡の種類を調整し、苦痛を抑えた検査につなげることができます。

 

嘔吐反射が強い方への胃カメラ対策

嘔吐反射が強い方では、「鎮静剤を使うかどうか」だけでなく、どのような方法で胃カメラを行うかも重要です。

当院では、患者さんの反射の強さや不安の程度に合わせて、鎮静剤の種類や量、経口・経鼻の選択、スコープの細さなどを調整しています。

安全に鎮静内視鏡を行うために大切なこと

鎮静剤を使用する内視鏡検査では、「しっかり効かせること」と同時に「安全に管理すること」が非常に大切です。

鎮静剤は量を増やせば必ず良いというものではなく、効き方には個人差があります。年齢、体格、持病、普段の服薬、過去の検査経験などを確認しながら、必要最小限の量で苦痛を抑えることが重要です。

また、検査後は眠気やふらつきが残ることがあるため、鎮静剤を使用した日は車・バイク・自転車の運転は避ける必要があります。

 
鎮静剤を使用する検査前に確認したいこと
  • 現在飲んでいる薬があるか
  • 睡眠薬・抗不安薬・安定剤を使用しているか
  • 心臓・肺・肝臓・腎臓などの持病があるか
  • 薬剤アレルギーの経験があるか
  • 飲酒量が多いか
  • 検査後に車・バイク・自転車を運転する予定がないか

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。

胃カメラがご不安な方でもお力になれますので是非ご相談ください。

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実際の診療例|30代男性 「嘔吐反射が強すぎて鎮静剤を使っても胃カメラが受けられない」

【症状】

以前から検診のバリウム検査でポリープを指摘され胃内視鏡(胃カメラ)を受けるように言われており、何度かトライしたものの嘔吐反射が強く途中で中止となっており、一度も胃カメラをきちんと受けれない状態でした。

友人が当院で胃カメラを苦痛なく受けれたとの話を聞き、何とか当院で胃カメラを受けることが出来ないかとのことで来院されました

 

【診察・検査】

以前の検査では通常の経口内視鏡では口に挿入しただけで嘔吐反射が起こってしまい全く検査ができず、鎮静剤を使って経鼻内視鏡での検査も鎮静剤がほとんど効かずに反射が止まらずに検査ができなかったとのことでした。

鎮静剤にも

  • 反射を抑えるもの
  • 眠りを促すもの

など種類があり、組み合わせることで効果をより発揮でき、また組み合わせたうえでそれぞれの量を調整することでしっかりと鎮静を効かせることが可能となるため、

今回は鎮静剤を組み合わせて検査中でも量を調整できる体制を整えて経鼻内視鏡での検査を行いました。

 

内視鏡検査開始前に鎮静の組合せ・量をしっかりと調整し、眠りに入った状態になったことを確認して検査を開始しました。

今回は反射は全く起こらず、検査自体もスムーズに行うことが出来、無事に終了となりました。

 

胃にポリープは認めましたが、胃底腺ポリープと呼ばれるピロリ菌がいない方に発生する良性のポリープで、特に治療は必要ないものでした。

実際の胃の内視鏡画像です。青い丸で囲まれた隆起が胃底腺ポリープです。

 

胃の内視鏡検査は嘔吐反射が強い方にとっては大変苦痛な検査ではありますが、今回のように鎮静剤を適切に選択し用いることで楽に受けることが可能です。

胃痛・胃もたれなどの症状の原因検索、病気の早期発見につながる大変有用な検査ですので、反射が強く検査がうまくいかない方・検査が怖くて不安な方はお力になれますので、是非一度ご相談ください。

 

鎮静剤を使った検査後の注意点

鎮静剤を使用した内視鏡検査の後は、しばらく眠気やふらつきが残ることがあります。

  • 検査後はリカバリースペースで休んでから帰宅します
  • 検査当日は車・バイク・自転車の運転はできません
  • 重要な判断を伴う仕事や予定は避けることをおすすめします
  • 帰宅後も眠気が残る場合は無理をせず休んでください

安全に検査を受けていただくため、鎮静剤を希望される方は、検査当日の移動方法や予定も事前にご確認ください。

 

院長からのコメント

「前回の胃カメラがつらかった」「鎮静剤が効かなかった」という経験があると、次の検査を受けること自体が大きな不安になってしまうと思います。

しかし、鎮静剤の効き方には個人差があり、前回うまくいかなかったからといって、次回も必ずつらい検査になるとは限りません。

大切なのは、過去の検査で何がつらかったのか、鎮静剤がどのように効かなかったのか、普段飲んでいる薬があるかを事前に確認し、その方に合った方法を選ぶことです。

当院では、胃カメラ・大腸カメラをできるだけ苦痛なく受けていただけるよう、鎮静剤の調整、経鼻内視鏡、細径スコープなどを組み合わせて対応しています。

検査に不安がある方は、我慢せずにご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

よくある質問

Q. 鎮静剤を使っても内視鏡検査中に目が覚めることはありますか?

A. はい、あります。鎮静剤の効き方には個人差があり、体質的に覚めやすい方や、検査中の刺激で途中から意識が戻る方もいます。過去に途中で目が覚めた経験がある場合は、検査前に医師へ伝えておくことで、薬の種類や量、追加投与の方法を調整しやすくなります。

Q. 鎮静剤が効きにくい体質はありますか?

A. 体質によって鎮静剤が効きにくい、または覚めやすい方はいます。同じ薬の量でも、しっかり眠くなる方とあまり眠くならない方がいます。年齢、体格、飲酒習慣、普段の服薬、緊張の強さなども影響することがあります。

Q. 普段から睡眠薬や安定剤を飲んでいると鎮静剤は効きにくいですか?

A. 睡眠薬、抗不安薬、安定剤などを普段から服用している方では、鎮静剤が効きにくいことがあります。薬の内容によって対応が変わるため、お薬手帳を持参し、検査前に必ず医師へお伝えください。

Q. お酒に強い人は鎮静剤が効きにくいですか?

A. 飲酒量が多い方やお酒に強い方では、鎮静剤の効き方に差が出ることがあります。ただし、必ず効かないというわけではありません。飲酒習慣も含めて事前に確認し、安全に検査できる範囲で調整します。

Q. 鎮静剤の量を増やせば楽に検査できますか?

A. 鎮静剤は量を増やせばよいというものではありません。多すぎると呼吸抑制、血圧低下、覚醒の遅れ、検査後のふらつきなどのリスクが高くなる可能性があります。安全性を確認しながら、必要最小限の量で苦痛を抑えることが大切です。

Q. 嘔吐反射が強くても胃カメラを受けられますか?

A. 嘔吐反射が強い方でも、鎮静剤の調整、経鼻内視鏡、細径スコープなどを組み合わせることで検査を受けられる場合があります。過去に胃カメラが中止になった方も、事前にご相談ください。

Q. 経鼻内視鏡と鎮静剤を組み合わせることはできますか?

A. 状況に応じて、経鼻内視鏡と鎮静剤を組み合わせて行うことがあります。のどの反射が強い方や、経口内視鏡が苦手な方では、鼻から細いスコープを入れる方法が適している場合があります。

Q. 鎮静剤を使った日は運転できますか?

A. 鎮静剤を使用した日は、車・バイク・自転車の運転はできません。眠気やふらつきが残ることがあるため、公共交通機関や付き添いの方の送迎などをご検討ください。

Q. 鎮静剤を使う内視鏡検査は危険ですか?

A. 鎮静剤は適切に使用すれば、検査の苦痛や不安を軽減するために有用です。一方で、呼吸や血圧への影響が出る可能性もあるため、年齢、持病、服薬内容などを確認し、安全管理を行いながら使用することが大切です。

Q. 以前の内視鏡検査がつらかった場合、事前に相談できますか?

A. はい、ぜひ事前にご相談ください。前回どの場面がつらかったのか、鎮静剤が効かなかったのか、嘔吐反射が強かったのかを確認することで、検査方法を調整しやすくなります。胃カメラについては、胃内視鏡検査(胃カメラ)のページもご参照ください。

 

まとめ

内視鏡検査で鎮静剤が効きにくい原因は、薬の量だけではありません。体質、普段の服薬、飲酒習慣、不安の強さ、嘔吐反射など、複数の要素が関係します。

  • 鎮静剤の効き方には個人差があります
  • 過去に効かなかった方でも、薬の種類や量を調整できる場合があります
  • 嘔吐反射が強い方では、経鼻内視鏡や細径スコープの選択も重要です
  • 普段の薬や過去の検査経験は、検査前に必ず伝えましょう
  • 鎮静剤を使った日は運転を避ける必要があります
鎮静剤が効かなかった経験がある方へ

「以前の胃カメラがつらかった」「鎮静剤を使ったのに眠れなかった」「嘔吐反射が強くて検査が中止になった」という方も、検査方法を調整することで楽に受けられる場合があります。

胃カメラ・大腸カメラに不安がある方は、一度ご相談ください。

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医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

アクセス

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所在地

〒170-0002
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交通
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巣鴨駅前胃腸内科クリニック

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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

 

関連ページ

・胃内視鏡(胃カメラ)

・経鼻・経口・鎮静剤の選択について

・診察/検査予約

参考文献

  1. 日本消化器内視鏡学会 内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン委員会. 内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン(第2版). 日本消化器内視鏡学会雑誌. 2020;62(9):1635-1681.
  2. Early DS, Lightdale JR, Vargo JJ, et al. Guidelines for sedation and anesthesia in GI endoscopy. Gastrointestinal Endoscopy. 2018;87(2):327-337.
  3. 日本麻酔科学会. 安全な鎮静のためのプラクティカルガイド.

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