便潜血陽性
潜血便:肉眼的な出血がなくても検査で便中に血液が検出される状態です。人間ドックや大腸がん検診で行われることが多い検査で、陽性の方に大腸カメラを行うと、3%弱の方に大腸がんが見つかっています。
精密検査は大腸内視鏡(大腸検査)を行い、ガンがないかを確認します。
もちろん痔出血や炎症性出血のこともあり得ますが、実際に便潜血陽性反応後に大腸内視鏡を施行しなかった方は施行した方に比べ、直腸ガン・大腸ガンによる死亡率が2倍以上になったとの報告(※1)もあり、便潜血陽性の方は大腸内視鏡検査を受けることが大切です。
また大腸内視鏡でポリープが見つかることもあります。大腸がんはほとんどがポリープから発生するものなので見つけて切除することが大腸がんの予防にもつながります。その意味でも大腸内視鏡を受けるのは重要だと考えます。
参考文献;
※1 Zorzi M et al Gut 2022;71(3):561-567 有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン
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