胃潰瘍
胃潰瘍とは、胃の粘膜の表面が炎症によりただれ、一部が欠損してしまった状態です。
胃の不快感・胃痛・吐き気などの症状を引き起こし、重篤になると、吐血や激しい痛みを伴うこともあります。
<原因>
胃や十二指腸の粘膜は、常に胃酸にされされていますが、健康な状態では粘膜の防御機能によって胃酸により粘膜が傷つかないようになっています。
ただ、ピロリ菌や痛み止めの薬などによりこの防御機能がうまく機能しなくなり、そこが胃酸にさらされることで、粘膜が傷つきただれてしまい、ついには一部が欠損し潰瘍になってしまいます。
潰瘍がひどくなると、潰瘍から出血する「出血性胃潰瘍」や、胃に穴が空いてしまう「胃潰瘍穿孔」という重篤な状態になることもあります。
関連ページ:ピロリ菌と胃潰瘍の関係
<胃カメラ(胃内視鏡)所見>
<エコー所見>
胃の壁の一部が肥厚し、中央に潰瘍を思わせる陥凹部が描出されています。
<治療>
潰瘍自体は、胃酸を抑える薬や、粘膜を保護する薬を使い治療を行います。
原因がピロリ菌の場合は除菌を行って再発がないようにしていくことが重要です。
(詳しくは、ピロリ菌と潰瘍の関係を参照ください。)
また痛み止めなどの薬を飲んでいる場合は薬の種類を変えたり、胃薬を併用することで再発を防ぎます。
文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)
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