がん [エコー症例]
【肝臓】
肝細胞がん:黒い輪郭に縁どられた腫瘍。内部は白と黒のパーツを組み合わせたようなモザイク状を呈している。
転移性肝がん:黒い輪郭の腫瘍を複数認める。検査の結果、大腸がんからの肝臓転移であった。
【膵臓】
膵臓がん:膵臓内に約2㎝の腫瘍を認め、主膵管の拡張を伴っている。発見が早く脈管への浸潤がなかったため、手術可能であった一例。
【胆嚢】
胆嚢がん:胆嚢(緑枠)内に不整な腫瘍(矢印)を認め、豊富な血流(赤)が検出される。
【膀胱】
膀胱がん:膀胱内に1.5㎝の表面不整な広基性腫瘍を認める。
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【大腸】
大腸がん:S状結腸の一部が約4㎝の範囲で不整に壁肥厚(最大12㎜)し、狭窄像を認める。壁内部はかなり黒く描出される。
ポリープなどの小さい病気までは見つけることはできませんが、エコーでも進行がんなどの大きな病気は見つけることができます。
【胃】
胃がん:胃の壁が約7㎝の範囲で著明に肥厚しています(max3㎝厚)。層構造は不明瞭で筋層の輪郭が一部不整に描出されています。
早期がんをエコーで見つけることは困難ですが、進行がんであれば上記のようにエコーで指摘できることも多く、エコーは体に負担をかけず簡単にできるので、症状のある方はまずエコーを受けてみるのもいい方法だと思います。
文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)
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