薬を飲んでも胸やけが治らない原因は?逆流性食道炎にi-katsuを併用した実際の治療例
「逆流性食道炎と言われて薬を飲んでいるのに、胸やけがなかなか治らない」
このようなご相談は、当院の外来でも少なくありません。
胸やけは逆流性食道炎でよくみられる症状ですが、薬を飲んでも改善しない場合には、薬の飲み方、胃酸以外の逆流、食道の知覚過敏、機能性胸やけ、好酸球性食道炎、食道運動異常など、いくつかの原因を考える必要があります。
また、胸やけに加えて、げっぷ、痰が絡む感じ、のどの違和感、胸のつかえ感などを伴うこともあり、単に「胃酸を抑える薬を続ける」だけでは不十分なケースもあります。
今回は、数か月前から食後の胸やけ・げっぷ・痰がらみが続き、前医で逆流性食道炎と診断されて薬を飲んでも改善しなかった30代女性の実際の治療例をもとに、薬で治らない胸やけの原因、検査、i-katsuを用いた治療の考え方について消化器専門医の神谷院長がわかりやすくお伝えします。
胸やけが治らずにお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。
逆流性食道炎が治らずにお困りの方は是非ご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
薬を飲んでも胸やけが治らない主な原因
胸やけの薬を飲んでも症状が改善しない場合、単純に「薬が効かない」と考えるのではなく、いくつかの可能性を整理して考える必要があります。
代表的には、以下のような原因があります。
- PPIなどの薬を飲むタイミングが合っていない
- 胃酸の逆流だけでなく、胃内容物の逆流や胃の動きの低下が関係している
- 非びらん性胃食道逆流症が関係している
- 食道の知覚過敏により、少しの刺激でも胸やけを感じやすくなっている
- 機能性胸やけが関係している
- 好酸球性食道炎など、別の食道疾患が隠れている
- 食道アカラシアなどの食道運動異常が関係している
- まれに食道がん・胃がんなどの病気が隠れている
特に、PPIという胃酸を抑える薬は、一般的に食前に内服することで効果を発揮しやすい薬です。
飲み忘れが多い、自己判断で飲んだり飲まなかったりしている、食後や寝る前に内服しているなどの場合には、十分な効果が出にくいことがあります【1】。
一方で、正しく薬を飲んでいても症状が続く場合は、胃酸だけでは説明できない胸やけの可能性も考えます。
PPIで改善しない胸やけでは、内視鏡検査や必要に応じた追加評価により、逆流性食道炎以外の病気を見逃さないことが大切です【1】【2】。
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逆流性食道炎とは?
逆流性食道炎とは、胃酸や胃の内容物が食道へ逆流し、食道の粘膜に炎症を起こす病気です。
食道は胃と違い、強い胃酸から粘膜を守る構造が十分ではありません。そのため、胃酸が食道へ繰り返し逆流すると、胸やけ、呑酸、げっぷ、胸のつかえ感、のどの違和感、咳、痰が絡む感じなどが出ることがあります。
逆流性食道炎の主な原因としては、以下が挙げられます。
- 胃と食道のつなぎ目のゆるみ
- 食道裂孔ヘルニア
- 胃酸分泌の増加
- 胃の動きの低下
- 食べ過ぎ、脂っこい食事、アルコール、喫煙
- 肥満、便秘、前かがみの姿勢、腹部の締め付け
- ストレスや睡眠不足
治療では、胃酸を抑える薬、胃の動きを整える薬、生活習慣の見直しなどを組み合わせます。【2】。
実際の治療例|30代 女性「薬を飲んでも胸やけが治らない」
【症状】
数か月前から、食後の胸やけ、げっぷ、痰が絡むような感じが続いていました。
自宅近くの総合病院で胃内視鏡検査を受け、逆流性食道炎と診断され、PPIという胃酸を抑える薬と、胃の動きを改善する薬で治療を受けていました。
しかし、薬を飲んでも胸やけがすっきり改善せず、げっぷや痰が絡む感じも続くため、当院を受診されました。
【診察】
診察では、まず以下の点を確認しました。
- 胸やけが出るタイミング
- 食後に悪化するかどうか
- げっぷ、呑酸、のどの違和感、痰がらみの有無
- 体重減少、黒色便、吐血、飲み込みにくさの有無
- 現在内服している薬の種類と飲み方
- 食事内容、飲酒、喫煙、睡眠、ストレスの状況
胸やけの原因としては、逆流性食道炎のほか、機能性胸やけ、食道知覚過敏、好酸球性食道炎、食道カンジダ症、食道アカラシア、胃潰瘍、胃がん、食道がんなども鑑別に入れる必要があります。
今回は、前医で逆流性食道炎と診断されていたものの、症状が続いていたため、現在の食道炎の程度や他の病気の有無を確認する目的で、当院でも胃カメラを行う方針としました。
【胃カメラ】
現状での逆流性食道炎の程度を評価するため当院でも胃カメラを行いました。
胃と食道のつなぎ目に炎症を認め、逆流性食道炎と診断しました。
胃カメラでは、逆流性食道炎の程度だけでなく、食道がん、胃がん、胃潰瘍、好酸球性食道炎、食道カンジダ症など、胸やけや胸の違和感の原因となる病気がないかを確認できます。
胸やけの症状が続いている場合や、薬を飲んでも改善しない場合には、自己判断で薬を続けるだけでなく、内視鏡検査で状態を確認することが大切です。
【治療】
逆流性食道炎の治療は
- 胃酸の分泌を抑える薬
- 胃の動きを改善し、逆流を起こしにくくする薬
- 食事内容の見直し
- 食後すぐに横にならないなどの生活習慣の改善
- 体重管理、便秘対策、腹部を締め付けない工夫
などを用いて行います。
前医でPPIという胃酸を抑える薬と機能改善薬を処方されていましたが、症状が続くとのことでした。
そこで当院オリジナルサプリサプリのi-katsuを併用してみることとしました。
i-katsuは
- 乳酸菌による制酸剤と違う作用での胃酸の分泌過多の適正化
- 生薬による胃の動きを改善する作用
- 胃内細菌叢を整え、逆流を起こしやすい体質改善と予防
があり、薬では不十分な部分を補ってくれ、難治性の逆流性食道炎の方の症状を改善してくれることが期待されます。
【経過】
i-katsuを併用し始めたところ、2-3日で胸やけが改善し、しばらく続けるうちにげっぷの頻度も減り、痰がらみの感じも減りあまり気にならなくなったとのことでした。
ご本人は、できれば薬よりもi-katsuを継続したいというご希望があり、その後もi-katsuを継続し、安定した状態が続いています。
今回のように、薬だけでは十分に改善しなかった胸やけでも、診断を確認したうえで、i-katsuを併用することで落ち着くケースがあります。
i-katsuについて詳しく知りたい方へ
薬を飲んでも胸やけが治らない時の受診の目安
以下のような場合は、消化器内科での相談をおすすめします。
- 胸やけの薬を2週間以上飲んでも改善しない
- 薬をやめるとすぐに胸やけが再発する
- 食後の胸やけ、げっぷ、呑酸が続いている
- のどの違和感、痰がらみ、咳が長引いている
- 胸のつかえ感や飲み込みにくさがある
- 体重減少、食欲低下、貧血を指摘された
- 黒い便、吐血、強い胸痛がある
- 以前の胃カメラから時間が経っている
特に、飲み込みにくさ、体重減少、黒色便、吐血、貧血などを伴う場合は、単なる逆流性食道炎ではない可能性もあるため、早めの検査が必要です。
院長コメント
薬を飲んでも胸やけが治らない場合、「逆流性食道炎の薬が効かない」と考えてしまいがちですが、実際にはいくつかのパターンがあります。
薬の飲み方やタイミングが合っていないケース、胃酸以外の逆流が関係しているケース、食道の知覚過敏が強いケース、機能性胸やけが隠れているケースなど、原因は一つではありません。
また、胸やけと思っていても、食道がん、胃がん、好酸球性食道炎、食道アカラシアなど、別の病気が背景にあることもあります。
今回の患者さんは、胃カメラで逆流性食道炎を確認したうえで、薬だけで不十分だった部分を補う目的でi-katsuを併用し、症状が落ち着きました。
大切なのは、自己判断で薬を増やしたり、症状を我慢したりするのではなく、まず「なぜ治らないのか」を整理することです。胸やけが続く方は、一度ご相談ください。
よくある質問
Q. 薬を飲んでも胸やけが治らないのはなぜですか?
逆流性食道炎の薬を飲んでも胸やけが治らない場合、薬の飲み方やタイミングが合っていない、胃酸以外の逆流が関係している、食道の知覚過敏がある、機能性胸やけが関係している、好酸球性食道炎など別の病気が隠れているなどの可能性があります。症状が続く場合は、胃カメラなどで状態を確認することが大切です。
Q. PPIを飲んでも効かない逆流性食道炎はありますか?
はい、あります。PPIは胃酸を抑える薬ですが、飲むタイミング、服薬の継続状況、胃酸以外の逆流、胃の動きの低下、食道の知覚過敏などによって、十分に効果を感じにくいことがあります。PPI抵抗性の症状では、まず薬の飲み方を確認し、必要に応じて検査や治療方針を見直します。
Q. 胸やけが続く場合、胃カメラは必要ですか?
胸やけが長引く場合や、薬を飲んでも改善しない場合は、胃カメラで食道や胃の状態を確認することをおすすめします。逆流性食道炎の程度だけでなく、食道がん、胃がん、胃潰瘍、好酸球性食道炎、食道カンジダ症など、胸やけに似た症状を起こす病気を確認できます。
Q. 胃カメラで異常なしでも胸やけが続くことはありますか?
はい、あります。胃カメラで明らかな食道炎がなくても、非びらん性胃食道逆流症、食道知覚過敏、機能性胸やけなどにより胸やけが続くことがあります。内視鏡で大きな異常がない場合でも、症状の経過や生活習慣、薬の反応を含めて総合的に判断します。
Q. 機能性胸やけとは何ですか?
機能性胸やけとは、胸やけの症状があるにもかかわらず、胃酸逆流や食道炎だけでは説明できない状態です。食道の知覚過敏、自律神経の乱れ、ストレス、睡眠不足などが関係することがあります。PPIなどの胃酸を抑える薬で改善しにくい胸やけでは、機能性胸やけも考えます。
Q. 胸やけとげっぷ、痰がらみは関係ありますか?
関係することがあります。胃酸や胃の内容物が食道やのどの方向へ逆流すると、胸やけ、げっぷ、呑酸、のどの違和感、咳、痰が絡む感じなどが出ることがあります。ただし、耳鼻科疾患や呼吸器疾患が関係することもあるため、症状が続く場合は原因を確認することが大切です。
Q. 逆流性食道炎の薬はいつ飲むのがよいですか?
PPIなどの胃酸を抑える薬は、一般的に食前に内服することで効果を発揮しやすい薬です。ただし、薬の種類や処方内容によって飲み方が異なるため、主治医の指示に従ってください。自己判断で飲んだり飲まなかったりすると、効果が不安定になることがあります。
Q. 薬を続けても改善しない場合、別の病気の可能性はありますか?
あります。胸やけに似た症状は、好酸球性食道炎、食道カンジダ症、食道アカラシア、胃潰瘍、胃がん、食道がん、胆のうや膵臓の病気などでも起こることがあります。特に飲み込みにくさ、体重減少、黒色便、貧血などを伴う場合は、早めに検査を受けてください。
Q. i-katsuで逆流性食道炎は治りますか?
i-katsuは胃酸の分泌を適正化する乳酸菌や胃の動きを改善する生薬を含んでおり、当院では逆流性食道炎の患者さんに使用し、高い治療効果を上げています。
Q. どのような胸やけなら早めに受診すべきですか?
薬を飲んでも改善しない胸やけ、飲み込みにくさ、体重減少、黒色便、吐血、貧血、強い胸痛、食欲低下を伴う場合は早めの受診をおすすめします。また、以前に胃カメラを受けていても、症状が変化している場合や時間が経っている場合は、再評価が必要になることがあります。
まとめ
✔ 薬を飲んでも胸やけが治らない場合、逆流性食道炎の治療を続けるだけでなく、「なぜ改善しないのか」を確認することが大切です。
✔ 胸やけの薬が効かない原因には、薬の飲み方、胃酸以外の逆流、食道知覚過敏などがあります。
✔ 胃カメラで逆流性食道炎の程度や、食道・胃の病気の有無を確認することが重要です。
✔ PPIで改善しない胸やけでは、機能性胸やけや好酸球性食道炎なども考えます。
✔ 今回の症例では、胃カメラで逆流性食道炎を確認し、i-katsuを補助的に併用することで症状が落ち着きました。
関連ページ
参考文献
- Katz PO, Dunbar KB, Schnoll-Sussman FH, et al. ACG Clinical Guideline for the Diagnosis and Management of Gastroesophageal Reflux Disease. Am J Gastroenterol. 2022;117(1):27-56.
- Iwakiri K, Fujiwara Y, Manabe N, et al. Evidence-based clinical practice guidelines for gastroesophageal reflux disease 2021. J Gastroenterol. 2022;57:267-285.
- Fass R, Zerbib F, Gyawali CP. AGA Clinical Practice Update on Functional Heartburn: Expert Review. Gastroenterology. 2020;158(8):2286-2293.
- Yadlapati R, Gyawali CP, Pandolfino JE. Approach to Management of Refractory Gastroesophageal Reflux Disease. Gastroenterology & Hepatology. 2023.
医師紹介
神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、
消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、
内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 i-katsu開発にあたっての想い
病院で処方する薬の多くは、症状自体は一時的に改善してくれますが、根底にある体質や体内の環境を変えるのは難しく、症状を繰り返さないための予防策や、より根本的な体質を改善するための方法が求めらています。
そこで、病院の薬では補えない「症状の発症・再発に関わる胃弱体質の改善」「胃内・腸内環境へのサポート」を目指してこのサプリを開発に取り組みました。
胃腸の症状に悩んで病院に来ないようになること、そして日々を穏やかに、食事を美味しく食べて頂けることが診療目標です!
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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介
(消化器学会・内視鏡学会専門医)
