実際の治療例 “のどの左側に常に異物感を感じる”
当院を受診された患者さんの実際の治療経過です。
40代 女性 のどの左側に常に異物感を感じる
【症状】
2年ほど前からのどの左側に異物感を感じるようになり、症状が続くため耳鼻科を受診されました。
同院で喉のスコープ(喉頭ファイバー)検査やアレルギー検査を受け異常なく、漢方を処方され様子見となりましたが、
その後ものどの左側の異物感が取れず常に感じている状態が続くとのことで当院にご相談に来られました。
【診察】
耳鼻科では異常所見がないとのことから、原因としては、
- 甲状腺疾患
- 食道疾患
- 更年期障害
- 知覚異常
などが考えられました。
耳鼻科以外の検査は受けていないとのことで、甲状腺と食道のチェックのため、甲状腺エコーと胃カメラ(内視鏡検査)を行い状態を状態を確認することとしました。
【検査(甲状腺エコー・胃カメラ)】
甲状腺エコーでは特に問題はありませんでしたが、
胃カメラでは胃と食道のつなぎ目部分に炎症を認め、逆流性食道炎の診断となりました。
実際の内視鏡画像です。胃と食道のつなぎ目に線状の炎症(黄色部分)を認め、GradeAの逆流性食道炎と診断しました。
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【治療】
逆流性食道炎とは胃酸の分泌過多や胃や食道の動きの低下により、胃酸が胃から食道に逆流し、胃と食道のつなぎ目の部分に炎症が起きている状態です。
胸やけやげっぷ・胸痛や今回のようにのどの違和感など様々な症状を引き起こします。。
逆流性食道炎の治療は
- 胃酸の分泌過多を抑える制酸薬
- 胃の動きを改善し胃酸の流れをよくする機能改善薬
- 逆流性食道炎を引き起こす生活習慣の改善
を軸に行っていきます。
今回は制酸剤の投与と胃の動きを改善する機能改善薬として漢方の処方を行いました。
また、ご本人の逆流性食道炎を引き起こしやすい生活習慣として
「喫煙」がありました。
喫煙を行うとすると食道運動機能が低下および腹圧の上昇を招き、逆流が起こり易くなります。
また喫煙により唾液中のアルカリ濃度が低下するため胃酸の中和機能が落ち炎症も起こりやすくなります。
出来る限り禁煙を心がけていただくことにもにも取り組んでいただきました。
【経過】
投薬開始後、徐々に違和感を感じる頻度が低下し、2週間ほどでかなりの改善を認めましたが、
まだ完全には症状がとれないとのことで、さらに2週間ほど飲んで頂いたところ、ほぼ症状は感じなくなったとのことでした。
ただ、逆流性食道炎はぶり返しやすく、またご本人的には禁煙を続けるのは難しいとのことで、今後も再燃のリスクがあり、
ご本人からできれば何か予防をやっていきたいとの希望があり、できるだけ喫煙を控えることと、当院オリジナルサプリのi-katsuを飲んで頂くこととしました。
i-katsuは胃酸の分泌過多を抑えてを正常に保つ作用により逆流性食道炎の予防効果があり、
また、制酸剤の服用をやめた際に一時的にリバウンド反応を起こし、胃酸が分泌しやすくなり胸やけの再発を起こすことが少なからずありますが、胃酸の分泌を正常化するi-katsuを服用することで、そのリバウンドを抑えることが出来ます。
また薬と違い乳酸菌と生薬のみで構成されたサプリのため、通常は副作用が出ることがなく長期に安全に飲んで頂けるというメリットもあります。
このようにのどの違和感はは、
- 状態をきちんと把握して適切な治療を行うこと
- 原因によってはぶり返しやすいためきちんと予防を行っていくこと
が重要です。
症状でお悩みの方は当院へご相談ください!
文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介
(消化器学会・内視鏡学会専門医)
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文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)