実際の治療例【夜になると胃が痛い…原因は機能性ディスペプシア?薬とi-katsuの併用法】
「夕方から夜になると胃がシクシク痛む」「検査では異常なしなのに胃の不調が続く」
──そんな経験はありませんか?
実はこれ、 機能性ディスペプシア という検査では見つからないタイプの胃の不調である可能性があります。
今回は、当院を受診された30代男性の実例をご紹介。
胃薬とあわせて当院おすすめのサプリメント i-katsu を取り入れることで、症状が改善し、再発予防にもつながったケースです。
症例|30代男性「夜になるとみぞおちが痛くなる」
【症状】
数か月前から、夕方から夜にかけてみぞおちの痛みを感じるようになった30代の男性。
市販の胃薬を試したものの改善せず、不安になって当院を受診されました。
【診察】
夜間のみぞおちの痛の原因として
・胃や十二指腸の疾患
・胆のう疾患
・膵疾患
・胃の機能異常=機能性ディスペプシア
などが考えられ、胃カメラ(内視鏡)やエコー検査・血液検査を行いました。
【検査】
腹部エコーでは胆のう・膵臓などに異常は認めず、血液検査も正常。
内視鏡検査などを行いましたが、器質的な異常はなく、「機能性ディスペプシア」 と診断しました。
■胃カメラの画像
ピロリ菌や胃潰瘍・胃がんなどの病気は認めませんでした。
胃カメラは正常でした
【機能性ディスペプシアとは?】
機能性ディスペプシアとは、検査で明らかな異常がないにもかかわらず、胃の痛みや不快感が続く状態です。
ストレスや自律神経の乱れ、胃の動きの低下などが原因と考えられています。
▶詳細はこちら【機能性ディスペプシアについて】
【治療】
治療としては以下を組み合わせました。
-
胃の動きを助ける胃薬
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胃酸分泌と胃内細菌叢を適正化するサプリメント i-katsu
服用を始めてから徐々に夜の胃痛が減り、1か月後にはほとんど症状を感じなくなりました。
【予防と経過】
再発予防のために、薬は減量しつつ、i-katsuを継続していただきました。
その結果、半年以上経過をみても夜の胃痛は再発せず、安定した状態を保っています。
i-katsuの効果と役割
i-katsuには、胃に働く乳酸菌と生薬が含まれています。
成分の作用 | 効果 |
---|---|
胃酸分泌の調整 | 過剰な酸の刺激を抑える |
胃の運動をサポート | 吐き気やムカつきの軽減 |
胃内細菌叢を整える | 機能性ディスペプシアの体質改善と予防 |
上記のような胃酸の分泌過多を適正化する作用・胃の動きを改善する作用を持っており、
当院では機能性ディスペプシアの方の治療に用いており高い効果をあげており、治療に用いています。
胃内細菌叢と機能性ディスペプシアの関連
同じようなストレスや疲れでも、機能性ディスペプシアを発症する人としない人がいます。
その違いの一因として注目されているのが「胃内細菌叢」です。
機能性ディスペプシアの方の細菌叢には病原性を持つエスケリキア属が多数検出という異常が確認されています。
i-katsuはこの胃内細菌叢を整える乳酸菌を配合しており、
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胃の不調の改善
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症状を繰り返さない胃内細菌叢=体質づくり
の両方を同時にサポートします。
i-katsuによるその他の治療例は【▶こちら】
院長からのコメント
夜は胃酸の分泌が亢進しやすい時間帯のため、夜間に胃が痛む場合、胃酸の分泌過多による症状=機能性ディスペプシアの可能性があります。
胃薬だけでなく、i-katsuを取り入れることで再発予防にも有効です。
「検査では異常がないけれど胃の調子が悪い」という方は、一度ご相談ください。
まとめ
・夜になると胃が痛むのは 機能性ディスペプシア の可能性あり
・検査では異常がなくても、症状は実際に存在
・原因はストレス・自律神経・胃の動きの低下など
・治療と予防には胃薬+i-katsuの併用が有効
よくある質問FAQ
Q1. 機能性ディスペプシアは放置しても大丈夫ですか?
A. 命に関わる病気ではありませんが、症状が長引くと生活の質を大きく下げます。放置せず、専門医にご相談ください。
Q2. ストレスが原因でも機能性ディスペプシアになりますか?
A. はい。ストレスや自律神経の乱れは胃の働きを低下させ、症状を悪化させる要因と考えられています。
Q3. 機能性ディスペプシアはどんな検査で診断されますか?
A. 胃カメラや血液検査で器質的な病気(胃潰瘍・がんなど)がないことを確認したうえで診断します。
Q4. i-katsuは薬と併用しても大丈夫ですか?
A. 併用可能です。当院でも胃薬とi-katsuを組み合わせた治療で症状改善が得られています。
Q5. 再発を防ぐためにはどうすればいいですか?
A. 胃薬を減らしつつ、i-katsuの継続と生活習慣の見直し(睡眠・食事・ストレス管理)が有効です。
医師紹介
神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、
消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、
内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。
「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」
そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。
アクセス
所在地
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨1丁目18-11 十一屋ビル4階
交通
巣鴨駅から徒歩2分、ローソン(1F)の4階巣鴨駅前胃腸内科クリニック
お電話での予約・お問い合わせ:03-5940-3833
文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介
(消化器学会・内視鏡学会専門医)
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
参考文献
- Tack J, et al. Functional dyspepsia. Lancet. 2006;367(9516):1638–1648.
- 日本消化器病学会. 機能性ディスペプシア(FD)診療ガイドライン 2021.
- Talley NJ, Ford AC. Functional Dyspepsia. N Engl J Med. 2015;373:1853–1863.
- 鳥居内科クリニック 他. 機能性ディスペプシアにおける治療戦略. 臨床消化器内科. 2018;33(2):175–182.