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【実際の治療例】白い便が続いたら要注意!|原因・検査・治療を専門医が解説

[2025.10.28]

「便の色がいつもより白っぽい」と感じたことはありませんか?

白い便は、単なる食事の影響だけでなく、肝臓や胆のう、膵臓(すいぞう)などの病気が隠れていることがあります。

今回ご紹介するのは、白っぽい便が続いたことをきっかけに当院を受診し、慢性膵炎が見つかった実際の症例を消化器専門医の神谷院長がわかりやすくお伝えします。

白い便が出て気になっているがいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

 

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。

是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

白い便で考えられる主な原因

白い便は大きく、胆汁が腸に届きにくくなって起こるタイプと、脂肪の消化不良で起こる脂肪便に分けて考えるとわかりやすいです。

胆石や胆道閉塞、肝胆道系の病気では便に胆汁の色が混じらずに灰白色便になりやすく、慢性膵炎や膵外分泌不全では膵液が十分に働かず、脂肪の消化吸収が低下して、白っぽく油が浮く便がみられます。

症例|50代男性「白っぽい便が続いている」

【症状】

数週間前から便の色が白っぽく、油が浮くような感じがあるとのことで来院されました。

食欲はあるものの、食後にお腹の張りや背中の重だるさを感じるとのことでした。

 

【診察】

診察で腹部の圧痛は軽度。原因として以下を想定しました。

  • 胆管結石、胆道癌などの胆道閉塞性疾患

  • 膵頭部癌・慢性膵炎

  • 肝炎・薬剤性肝障害

  • 吸収不良症候群

  • 感染性小腸炎
 

【検査】

原因を特定するため血液検査と腹部エコー検査を行いました。

  • 血液検査:肝胆道系酵素は正常で、炎症反応は認めませんでしたが、アミラーゼ・リパーゼといった膵臓の酵素の軽度上昇を認めました。

  • 腹部エコー:膵管の不整な拡張と膵石を確認。

以上から慢性膵炎と診断しました。

■実際のエコー画像①■

矢印に挟まれた黒い部分が膵管です。通常の3倍以上に拡張している状態でした。

■実際のエコー画像②■

膵臓に18㎜大の巨大な膵石(赤点線部)を認めました。慢性膵炎を考える所見です。

【慢性膵炎とは?】

もともと膵臓は食べ物を消化する酵素や血糖を調整するホルモン(インスリンなど)を分泌する臓器で、

炎症が長期間続くと膵管が拡張し、石灰化を起こして機能が低下します。この状態が「慢性膵炎」です。

膵液が腸に流れにくくなることで脂肪の消化がうまくいかず、脂肪便(白くて油っぽい便)が出るようになります。

症状は?

初期には膵臓の酵素がうまく分泌されず、

  • 油っぽい食事でお腹が張る

  • 便が白く脂っぽい(脂肪便)

  • 食後に背中が痛む
    といった症状が出ることがあります。

進行すると、膵臓の消化機能だけでなくインスリンの分泌も低下し、糖尿病を合併することもあります。

主な原因
  • アルコールの多飲(最も多い原因)

  • 胆石や膵管の狭窄

  • 脂質異常症

  • 遺伝性・自己免疫性膵炎

放置すると…

膵臓の機能が戻らなくなり、慢性的な消化不良や糖代謝異常が続きます。

また、長期に炎症が続くと膵がんのリスクも上昇するため、定期的な検査が大切です。

 

【治療・経過】

今回の患者さんは長年の飲酒があり、アルコール性の慢性膵炎と考えられました。

治療は禁酒と脂肪制限を基本とし、膵酵素補充薬を処方しました。

服薬と生活習慣の見直しにより、便の色が正常化し、背部の違和感も改善。その後も定期的に膵臓の状態をモニタリングしています。

 

白い便で受診したときの検査の流れ

問診で便の色・油浮き・背中痛・飲酒歴・黄疸の有無を確認し、血液検査で肝胆道系や膵酵素をみます。

次に腹部エコーで胆道閉塞や膵石を評価し、必要に応じて CT・MRI/MRCP・ERCP を追加します。

脂肪便や膵外分泌不全が疑わしい場合は検便検査(便中エラスターゼ)も候補になります。

院長コメント

白い便は「胆汁や膵液が腸に届いていないサイン」です。

放置すると膵炎や膵がんなど、より重い病気の兆候を見逃してしまうこともあります。

便の色がいつもと違う、油が浮く、においが強いといった症状がある場合は、早めに受診しましょう。

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは腹部エコーや血液検査で即日診断が可能です。

WEB予約・電話予約を受け付けておりますので、白色便でお悩みの方は是非ご相談ください。

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📞 お電話でのご予約:03-5940-3833

よくある質問(FAQ)

Q:白い便はどのくらい続いたら受診すべきですか?

A:1回だけで自然に戻ることもありますが、白っぽい便が数日続く、繰り返す、あるいは黄疸・濃い尿・腹痛・発熱を伴う場合は、早めの受診をおすすめします【1】。

 

Q:白い便は膵臓の病気だけで起こるのですか?

A:いいえ。白い便や灰白色便は、膵臓だけでなく、胆のう・胆管・肝臓など胆汁の流れに関わる病気でもみられます。胆石、胆道の詰まり、肝胆道系の病気、膵炎などが原因になることがあります【1】。

 

Q:白い便と脂肪便は同じですか?

A:完全に同じではありません。胆汁が腸に届きにくくなって灰白色に見える便と、膵液不足で脂肪の消化がうまくいかず、白っぽく油が浮く脂肪便は少し意味が異なります。脂肪便では、においが強い、ベタつく、量が多いといった特徴を伴うことがあります【1】【3】。

 

Q:白い便に黄疸や濃い尿を伴うときは危険ですか?

A:胆汁の流れが悪くなっているサインのことがあり、早めの評価が必要です。特に白い便が続き、黄疸、濃い尿、発熱、腹痛を伴う場合は、胆道や肝胆膵の病気を含めて確認したい状態です【1】。

 

Q:慢性膵炎の主な原因は何ですか?

A:慢性膵炎の原因としては、飲酒、胆石、膵管の狭窄、脂質異常、高カルシウム血症、遺伝的要因などが知られています。中でも飲酒は代表的な原因のひとつです【2】。

 

Q:慢性膵炎で背中が痛くなることはありますか?

A:あります。膵炎では上腹部の痛みが背中に広がることがあり、食後の違和感や背部痛として感じる場合もあります。白い便や脂っぽい便に背中の症状が加わる場合は、膵臓の病気も候補になります【2】。

 

Q:白い便の原因はどのような検査で調べますか?

A:まずは問診で便の色、油浮き、腹痛、背部痛、飲酒歴、黄疸の有無などを確認し、血液検査で肝胆道系や膵酵素を調べます。さらに腹部エコーやCTなどの画像検査で、胆石、胆道閉塞、膵炎、膵石などがないかを確認します【1】【2】。

 

Q:便中エラスターゼ検査とは何ですか?

A:膵臓から分泌される消化酵素のひとつを便で調べる検査で、膵外分泌不全が疑われるときの初期評価として使われます。脂肪便、体重減少、膨満感などがある場合に検討されます【4】。

 

Q:慢性膵炎は治りますか?

A:慢性膵炎は、いったん慢性化すると膵臓が完全に元どおりになるとは限りません。ただし、禁酒、食事療法、薬物治療、定期的なフォローによって進行を抑え、症状や消化吸収障害を改善できることがあります【2】【5】。

 

Q:白い便に加えて体重減少やにおいの強い便があるときは関係がありますか?

A:あります。脂っぽい、においが強い、量が多い便や体重減少は、膵外分泌不全や脂肪の吸収不良でみられることがあります。白い便が続き、このような症状を伴う場合は膵臓の働きも含めて確認が必要です【3】【4】。

まとめ

白い便が続くときは、

  • 胆道や膵臓のトラブルがある可能性

  • 早期に検査すれば進行を防げる

白い便や脂っぽい便、背中の痛みなどがある場合は、我慢せず早めの受診をおすすめします。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

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医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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参考文献

【1】Cleveland Clinic. Clay-Colored or Pale Stool: Causes & When To See a Doctor.
【2】NIDDK. Symptoms & Causes for Exocrine Pancreatic Insufficiency.
【3】NIDDK. Symptoms & Causes of Pancreatitis.
【4】AGA. Epidemiology, Evaluation, and Management of Exocrine Pancreatic Insufficiency.
【5】東京大学医学部附属病院消化器内科 胆膵グループ「慢性膵炎」

文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

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