実際の治療例【食べると吐き気がして食事がとれない…|機能性ディスペプシアとi-katsuによる治療例】
「食べると気持ち悪くなる」「食事が怖くて量が食べられない」――
そんな症状に悩む方は少なくありません。
胃カメラや血液検査で異常がないのに吐き気や胃もたれが続く場合、「機能性ディスペプシア(FD)」という病気が原因のことがあります。
今回は、実際に当院を受診された患者さんの治療例と、再発予防に役立つi-katsuサプリの活用についてご紹介します
当院ではWEB予約・電話予約を受け付けております。同様の症状でお困りの方は是非ご相談ください。
症例|20代女性「食べると吐き気が起こり食事がとれない」
【症状】
2か月ほど前から「食べるとすぐに吐き気がして食事がとれない」状態が続いていました。体重も減少し、不安になり当院を受診。
【診察・検査】
診察では、胃の働きが低下していることやストレス性の影響が疑われました。
鑑別疾患として以下を考慮しました。
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胃潰瘍・胃がんなどの胃の器質的疾患
- 胃の機能異常による機能性ディスペプシア
- 逆流性食道炎などの食道疾患
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膵炎・膵がんなどの膵臓疾患
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腸閉塞などの小腸・大腸疾患
- 甲状腺疾患などの内分泌疾患
【検査】
腹部レントゲン・腹部エコー・血液検査を行いましたが、膵臓疾患や小腸大腸疾患及び内分泌疾患を疑う所見はなく、
胃カメラ検査・胃の器質的疾患や逆流性食道炎はなくいずれも明らかな異常は認めませんでした。
→ 最終的に「機能性ディスペプシア(FD)」と診断しました。
■実際の胃カメラの画像■
ピロリ菌による萎縮性胃炎や胃がんなどの異常はなく正常な状態でした
【機能性ディスペプシアとは?】
機能性ディスペプシアとは、胃カメラなどの検査で潰瘍やがんといった“器質的な異常”が見つからないにもかかわらず、胃の不快感や吐き気、胃もたれなどが慢性的に続く状態をいいます【文献1】【文献2】。
主な症状
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食後の胃もたれ
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少量で満腹になる(早期飽満感)
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吐き気・嘔吐感
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みぞおちの痛みや張り感
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胸やけ・げっぷ
原因とメカニズム
機能性ディスペプシアの原因は一つではなく、複数の要因が重なって発症します。
原因 | 内容 |
---|---|
胃の運動異常 | 胃がうまく拡張・収縮できず、食べ物が停滞して気持ち悪くなる |
胃酸分泌のバランス異常 | 必要以上に酸が出ることで刺激を感じる |
自律神経の乱れ | ストレスや緊張により胃の働きが低下する |
胃内環境の悪化 | 悪玉菌の増加によりガスや炎症が起こり、胃にも影響する |
感覚過敏 | 胃の内部刺激に対して過敏に反応してしまう |
ストレスとの関係
ストレスや睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、胃の運動低下や血流障害を引き起こします。
その結果、「食べるとすぐに気持ち悪い」「お腹が張る」といった症状が悪化します。
当院では薬物療法に加え、胃内環境を整えるi-katsuの活用や生活指導(睡眠・食事リズムの改善)を組み合わせて根本的な改善を目指しています。
診断のポイント
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胃カメラで潰瘍・腫瘍がないことを確認
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エコー・血液検査で肝臓や胆のうなどの異常を除外
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症状・経過・生活背景を総合的に判断
※がんや潰瘍との見分けが難しいため、まずは胃カメラなどの検査が必須です。
【治療】
今回の吐き気・気持ち悪さは機能性ディスペプシアによる胃の運動異常で動きが低下したためと考えられました。
そこで胃の運動を整える薬と漢方を使用。
さらに、胃の中の細菌環境と胃の働きを整えるため、i-katsuサプリを併用しました。
服用開始後1〜2週間で「食べた後の吐き気が軽くなった」とのこと。1か月後には通常の食事がとれるようになり、体重も回復しました。
機能性ディスペプシアに対する「i-katsu」の効果と役割
i-katsuには、胃に働く乳酸菌と生薬が含まれています。
成分の作用 | 効果 |
---|---|
胃酸分泌の調整 | 過剰な酸の刺激を抑える |
胃の運動をサポート | 吐き気やムカつきの軽減 |
胃内細菌叢を整える | 機能性ディスペプシアの体質改善と予防 |
i-katsuは上記のように胃酸の分泌過多を適正化する作用・胃の動きを改善する作用を持っており、
当院では機能性ディスペプシアの方の治療に用いており高い効果をあげています。
胃内細菌叢と機能性ディスペプシアの関連
同じようなストレスや疲れでも、機能性ディスペプシアを発症する人としない人がいます。
その違いの一因として注目されているのが「胃内細菌叢」です。
機能性ディスペプシアの方の細菌叢には病原性を持つエスケリキア属が多数検出という異常が確認されています。
i-katsuはこの胃内細菌叢を整える乳酸菌を配合しており、
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胃の不調の改善
-
症状を繰り返さない胃内細菌叢=体質づくり
の両方を同時にサポートします。
i-katsuによるその他の治療例は【▶こちら】
院長からのコメント
機能性ディスペプシアは「気のせい」ではありません。
胃や腸の動き、自律神経のバランスが崩れることで、本当に体調が悪化します。
薬だけでなく、胃内環境を整えるi-katsuなどを併用することで、再発予防・体質改善が期待できます。
「検査では異常がないのに食べると気持ち悪い」という方は、お力になれますのでご相談ください。
📞 お電話でのご予約:03-5940-3833
まとめ
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食後の吐き気や胃もたれが続く場合、機能性ディスペプシアの可能性があります。
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胃カメラで異常がなくても、早めの受診と治療が大切です。
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i-katsuは腸内環境を整え、胃の働きをサポートすることで再発予防に有効です。
【公式販売サイトへ】
よくある質問(FAQ)
Q1. 吐き気がだけでも胃カメラは必要ですか?
A1. はい。胃潰瘍や胃がんなど器質的な病気を除外するため、初期段階での内視鏡検査が重要です【1】。
Q2. i-katsuは薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
A2. はい。整腸・胃粘膜保護を補助するサプリメントであり、薬との併用が可能です。
Q3. i-katsuはどのくらい続けると効果がありますか?
A3. 胃腸の機能改善や腸内環境の安定には3-6か月程度の継続が推奨されます。
Q4. 機能性ディスペプシアは再発しますか?
A4. 再発しやすい傾向がありますが、i-katsuなどを用いた体質改善で再発率を下げられます。
Q5. ストレスで症状が悪化するのはなぜ?
A5. 自律神経の乱れにより胃の運動や分泌が低下し、胃もたれや吐き気を起こしやすくなります【2】。
医師紹介
神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、
消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、
内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 i-katsu開発にあたっての想い
病院で処方する薬の多くは、症状自体は一時的に改善してくれますが、根底にある体質や体内の環境を変えるのは難しく、症状を繰り返さないための予防策や、より根本的な体質を改善するための方法が求めらています。
そこで、病院の薬では補えない「症状の発症・再発に関わる胃弱体質の改善」「胃内・腸内環境へのサポート」を目指してこのサプリを開発に取り組みました。
胃腸の症状に悩んで病院に来ないようになること、そして日々を穏やかに、食事を美味しく食べて頂けることが診療目標です!
アクセス
所在地
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨1丁目18-11 十一屋ビル4階
交通
巣鴨駅から徒歩2分、ローソン(1F)の4階巣鴨駅前胃腸内科クリニック
JR巣鴨駅 南口より徒歩3分。詳しい道順はこちら
▶📞お電話での予約・お問い合わせ:03-5940-3833
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参考文献
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Tack J, et al. Functional dyspepsia: symptoms, definitions and pathophysiology. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2018.
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川野淳・他. 「機能性ディスペプシアの診断と治療指針」日本消化器病学会雑誌, 2021.
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日本消化器学会. 「機能性消化管障害(FD・IBS)診療ガイドライン」2023.
文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介
(消化器学会・内視鏡学会専門医)
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833