実際の治療例 “逆流性食道炎を繰り返す”
当院を受診された患者さんの実際の治療経過です。
50代 男性 逆流性食道炎を繰り返す
【症状】
以前から逆流性食道炎を指摘されており、胸やけや胸の痛みなどの症状が出る度に薬を使って抑えていましたが、今回も数日前から症状が出現したことに加え、あまりにも繰り返すため当院を受診されました。
【診察・検査】
逆流性食道炎の程度を評価し、治療方針を決定するため内視鏡検査を行いました。
内視鏡では中等度の逆流性食道炎と診断し、まずは炎症を抑えるため投薬治療を行うこととしました。
【治療】
逆流性食道炎の治療は
①胃酸分泌過多を抑える制酸剤
②胃の動きを改善させ逆流しないようにする運動機能改善薬
などを用いて行います。
今回は炎症が強いためPPIという制酸剤の薬と機能改善薬を合わせて処方することとしました。
症状は薬を服用した翌日から軽減し始め、4日目からはほとんど感じなくなったとのことでした。
炎症自体も2週間ほどの服用で一旦は消失しますが、そもそも逆流性食道炎が起こる原因には生活習慣が大きく関わっており、その点の改善をしないとまたぶり返してしまうため、今回は生活習慣の改善も行いました。
アルコールの摂取・喫煙などにより食道運動機能が低下し、食道の内圧を下げてしまい胃酸の逆流を促してしまいます。
また、高たんぱく・高脂肪・香辛料・高カフェインは胃酸の分泌過多につながり、こちらも逆流性食道炎を引き起こしやすくなってしまいます。
患者さんご本人も飲酒を毎日されており、また油物が好物とのことであり、
- 飲酒は2日毎に休肝日を作ること
- 油物や高カロリー食は2食連続して食べないこと
などにも取り組んでいただきました。
関連ページ:なぜ逆流性食道炎は治らないのか?ぶり返すのか?
【経過】
薬を止めると以前は1か月ほどで胸やけ・胸痛が出ていたとのことでしたが、今回は強い症状は出ませんでした。
ただ、飲酒翌朝には薬を飲むほどではないが軽い胸やけを感じたりすることもあるとのことで、胃酸分泌過多を適正化するサプリi-katsuを使ってみることにしました。
胃のサプリi-katsuは乳酸菌と生薬で作られており、薬と違い副作用が出ることがなく長期の服用に関しても安全性が高く、症状がぶり返しやすい方・薬を飲むのに抵抗がある方・薬を飲むほどではないが症状がある方などの治療に使用しています。
その後は軽い症状の出現もなくなり、ご本人も改善した生活習慣の維持を続けておられることもあり、以前のようなぶり返しもなく安定した状態が続いています。
※i-katsuを使った他の治療例は “i-katsuの治療例” からご覧いただけます。
関連ページ:なぜ逆流性食道炎に「i-katsu」が効くのか?
文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)
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