よく受ける患者さんからのご相談
適宜更新中です。
①検診(バリウム検査・便潜血・血液検査結果)関連
Q:胃のバリウム検査でポリープがあると言われましたが、内視鏡(胃カメラ)検査を受けた方がいいでしょうか?
A:受けた方がよい場合と受けずに様子を見てもよい場合があります。
ポリープと聞くと悪い病気のイメージがありますが、実は胃のポリープはほとんどが良性で胃底腺ポリープと言われるものが大多数を占めます。
ですので、すでに胃カメラを受けられており、胃底腺ポリープと確定診断を受けられている方は、以前のバリウム検査時と比べポリープの形態が変化していたり増大していなければ、胃カメラは特に必要ないと思います。
逆に今まで一度も胃カメラを受けていない方は、念のため胃カメラでポリープの状態を確認した方がよいでしょう。
また、初期の胃がんの中にはポリープのような形態をとるものがあります。
胃がんはピロリ菌が原因で発症する場合がほとんどで、萎縮性胃炎という状態を伴っていますので、胃のポリープに加えて胃炎がある場合などは、胃カメラを受けて、良性ポリープかどうかを確認して頂くことを強くお勧めしています。
<胃カメラを受けた方がいいケース>
・胃炎を伴っている場合
・今まで一度も胃カメラを受けたことがない方
・前年と比べてポリープの数が増えたり、大きくなったりした場合
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Q:大腸がん検診(便潜血検査)で陽性が出たのですが、内視鏡(大腸カメラ)を受けた方がいいですか?以前から痔があるので、多分そのせいだと思うのですが?
A:基本的には大腸内視鏡(大腸カメラ)を受けることをお勧めします。
大腸がん検診として行われている便潜血検査は、文字通り便の中に潜んでいる血液の反応をみる検査です。
大腸がんがあると、病変から出血して血が混じることがあり、実際に便潜血反応陽性の方に大腸カメラの検査をすると、3%程度に大腸がんが見つかっています。
痔の出血だと思って放っておいたら、実はその奥にあるがんからの出血だった、ということもありえるのです。
実際に便潜血陽性反応後に大腸内視鏡を施行しなかった方は施行した方に比べ、直腸ガン・大腸ガンによる死亡率が2倍以上になったとの報告(※1)もあり、便潜血陽性の方は大腸内視鏡検査を受けることが大切です。
大腸がんではない残りの97%くらいの方は、本当にただの痔であったり、炎症であったりしますが、その中には大腸ポリープが見つかる方も大勢おられます。
大腸がんはポリープが大きくなってがん化するケースがほとんどで、ポリープを切除することで大腸がんの予防につながりますので、がんは見つからなくても大腸カメラを受ける意味は大きいと考えます。
また早期がんなどは出血を来しにくく、便潜血検査が陰性だから大腸がんではないとは言い切れません。
ですので、大腸がんの好発年齢に差し掛かってくる40歳になられたら、一度は大腸カメラをうけることをお勧めしています。
そして、大腸カメラにて大腸の中の状態を評価しておけば、「次の大腸カメラは○○年後」という目安もお伝えすることができます。
参考文献;※1 Zorzi M et al Gut 2022;71(3):561-567 有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン
◆関連ページ
当院での実際の治療例 “便潜血検査陽性” ;便潜血検査陽性の方の診療事例をご覧いただけます
血便外来;血便の原因や必要な検査・治療などについて
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②検査(内視鏡:胃カメラ・大腸カメラ、エコーなど)関連
Q:仕事が終わって17時半ころに胃カメラを受けたいのですが、可能ですか?
A:大丈夫です。
ただ、お食事について少し注意点があります。
胃カメラの前は、食事を7-8時間は空けて頂く必要があります。
ですので、朝食は普通に召し上がっていただいて構いませんが、昼食は注意が必要です。
①朝食にうどんやおかゆなどの軽食にとどめて頂くか
②4時間前までであればウィダーインゼリーやプリンなどのゼリー状のものや、スポーツドリンクなどは摂って頂いて構いません。
あとは、予約時間にご来院頂ければ、通常通り胃カメラの検査は可能です。
Q:大腸ポリープは大腸カメラの検査当日にその場でとれますか?また、すぐに帰宅できますか?
A:その場で切除出来ます。ご帰宅も可能です
当院では、cold-polypectomy(コールドポリペクトミー)という出血などの合併症の頻度の低い手技でポリープを切除していますので、ほとんどの場合は入院も必要ありません。
(※15㎜を超える大きいものや出血のリスクが高いもの、がんの疑いがあるもの、ご本人の内服薬によってはすぐには切除できない場合もあります。)
Q:他院で大腸ポリープが見つかり、ポリープを切除するには「入院が必要」と言われたのですが、日帰りで切除してもらえませんか?
A:15㎜以下の大きさの大腸ポリープであれば、基本的には日帰り切除可能です。
大腸ポリープを切除した際の合併症として出血や穿孔(腸に穴が空いてしまうこと)があり、この合併症のリスクが高い病変(※)については入院が必要なことがあります。
また当院では従来の切除術より合併症のリスクが低いcold-polypectomy(コールドポリペクトミー)という最新の手技を導入しており、より安全に切除が行えます。
※以下の場合は合併症のリスクを考え入院切除を勧めることがあります。
①15㎜以上の大きさの時
②がんの疑いがあるとき
③血をサラサラにする薬を飲まれているとき(詳しくはこちらをご参照ください)
関連ページ:大腸ポリープ切除について
Q:エコー検査ってそもそもどんな検査ですか?
A:体の外から超音波を発生するプローブを当てて病気や異常を探す検査です。
腹部内臓(肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・脾臓・腸・膀胱・前立腺・婦人科臓器)や頸動脈、甲状腺などの病気がわかります。
詳しくは、“3分でわかるエコー検査”をご覧ください。
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③診療全般について
Q:予約なしでも診察や検査は受けられますか?
A:もちろんです。
ご予約のない方でも診察・検査は承っております。ただし、ご予約の方と順番が前後することがありますのでご了承ください。
またエコー検査や血液検査についても基本的には可能ですが、内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)については現在は予約制となっております。(状況によっては当日対応できることもあります。)
Q:CTやMRIの検査は可能ですか?
A:当院では出来ませんが、提携先の画像センターもしくは連携病院でお受け頂けます。
“検診で肺の異常が指摘された”、“内視鏡で進行がんが見つかり転移の検索のためCTが必要になる”、“脳梗塞が心配で頭のMRIを受けたい”
そのような方も提携先の近隣画像センターで検査をお受け頂けるようにしております。
結果は後日改めて当院かもしくは施行先の医療機関でお伝えすることが可能です。
文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)
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