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コラム【過敏性腸症候群で悩む方への食事療法|実際の工夫と受診の目安】

[2025.08.24]

「下痢や便秘を繰り返す」「お腹の張りが続く」──

このような症状があるのに検査では異常がない場合、過敏性腸症候群(IBS)が疑われます。

今回は、IBSに有効とされる食事療法(低FODMAP食を中心とした工夫)について、当院の治療経験も交えながら解説します。

過敏性腸症候群とは?

過敏性腸症候群(IBS)は、腹痛や下痢・便秘・腹部膨満感などを慢性的に繰り返す腸の機能異常です。

大腸に腫瘍や炎症といった器質的な異常がなくても症状が出るのが特徴です。

▶関連ページ:[過敏性腸症候群とは?症状・検査・治療]

 

食事療法の基本

投薬治療に加えて、症状改善には食生活の工夫も重要です。

  • 脂っこい食事・刺激物を控える
     唐揚げ、ラーメン、唐辛子、アルコール、カフェインなどは腸を刺激しやすい。

  • 水溶性食物繊維を取り入れる
     海藻、オートミール、バナナなどは便通の安定に有効。

  • 低FODMAP食
    近年注目されているのが低FODMAP食です。

  FODMAPとは発酵性の糖質を指し、小腸で吸収されにくく大腸でガスを発生させやすい特徴があります。

  低フォドマップ食を取り入れた過敏性腸症候群の患者さんの約70%で症状が改善したとのデータも上がっています。

分類

食べてよい食品

控えた方がよい食品

穀類

米、そば、オートミール

小麦、大麦、ライ麦

野菜

にんじん、なす、トマト、レタス、きゅうり

玉ねぎ、にんにく、カリフラワー、マッシュルーム

果物

いちご、みかん、ぶどう、バナナ

りんご、梨、スイカ、マンゴー

たんぱく質

肉、魚、卵、豆腐(木綿)

大豆製品(納豆、豆乳など)

乳製品

ラクトースフリー牛乳、アーモンドミルク

牛乳、ヨーグルト、ソフトチーズ

その他

人工甘味料(ソルビトール、マンニトールなど)

👉 詳しくはこちら:[低FODMAP食についての解説記事]

 

実際の治療例

 症例紹介:30代女性の例

30代女性。仕事のストレスが強くなると下痢や腹痛を繰り返し、他院でIBSと診断されました。

投薬治療にて改善がなく当院を受診され、低フォドマップ食による食事治療を行いました。

  • 朝食:パン+牛乳 → ご飯+豆乳へ
  • 昼食:パスタ・玉ねぎ入りサラダ → うどん・根菜類へ
  • コーヒー → 緑茶や麦茶に置き換え

その結果、1か月で下痢の頻度が減少し、腹痛も改善しました。

👉 その他の治療例はこちら:[食事療法にて軽快した数年来続くお腹の張りと下痢]

 

まとめ

IBSは腸の機能異常による慢性的な不調で、薬だけでなく食事療法による治療も有効です。

(組み合わせることでさらに効果が上がります)

特に「低FODMAP食」は世界的にも有効性が報告されています。

ただし、潰瘍性大腸炎や大腸がんなどでも同じような症状が起こりうるため、

大腸内視鏡検査で他の病気がないか確認することも重要です。

「症状が改善しない」「本当に過敏性腸症候群が不安」

そうしたお悩みの方はお力になれますので是非ご相談ください。

当院では無痛大腸内視鏡検査による診断投薬治療食事治療までトータルでサポートいたします。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

▶関連ページ

大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます

過敏性腸症候群が治らないと思ったら潰瘍性大腸炎だった症例

過敏性腸症候群Q&A

よくある質問FAQ

Q1. IBS(過敏性腸症候群)は一生治らない病気ですか?

A. IBSは体質やストレスの影響を受けやすく「完治」というよりはコントロールしていく病気です。食事療法や生活習慣の見直しで症状が安定する方は多くいらっしゃいます。

Q2. IBSと大腸がんの症状はどう違うのですか?

A. IBSは慢性的に腹痛や便通異常を繰り返しますが、体重減少や血便は通常ありません。血が混じる便や急な体重減少がある場合は、大腸がんなどの精査が必要です。

Q3. 低FODMAP食はどのくらい続ければ効果がわかりますか?

A. 早い方で1〜2週間、遅くても1〜2か月で症状の変化が見られることがあります。効果があれば一部食品を少しずつ再導入して自分に合った食事を探していきます。

Q4. 漢方や整腸剤はIBSに効果がありますか?

A. 個人差はありますが、漢方や整腸剤はよく効いてくれます。当院では食事療法とあわせて体質に応じた治療をご提案しています。

医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや下痢といった一般的な症状から炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

アクセス

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所在地

170-0002
東京都豊島区巣鴨1丁目18-11  十一屋ビル4階

交通

巣鴨駅から徒歩2分、ローソン(1F)の4階  

巣鴨駅前胃腸内科クリニック

お電話での予約・お問い合わせ:03-5940-3833

文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

参考文献

 

  • Staudacher HM, Whelan K. The low FODMAP diet: recent advances in understanding its mechanisms and efficacy in IBS. Gut. 2017;66(8):1517-1527.

  • Halmos EP, Power VA, Shepherd SJ, et al. A diet low in FODMAPs reduces symptoms of irritable bowel syndrome. Gastroenterology. 2014;146(1):67-75.

  • 日本消化器病学会. 過敏性腸症候群診療ガイドライン2020. 南江堂, 2020.

  • Ford AC, Lacy BE, Talley NJ. Irritable bowel syndrome. N Engl J Med. 2017;376(26):2566-2578.

 

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