実際の治療例 “胃が気持ち悪くて食欲が出ない”
当院を受診された患者さんの実際の治療経過です。
30代 女性 胃が気持ち悪くて食欲が出ない
【症状】
数か月前から食事をとると何となく胃が気持ち悪い感じがありましたが、実際に嘔吐したり痛みなどはないため様子を見ていました。
ただ、ここ2週間ほどは胃の気持ち悪さが増悪し、食欲もなくなってきたとのことで、胃の病気を心配され当院を受診されました。
【診察】
不快感や食欲低下の原因として、胃や膵臓などの消化器系の疾患の他に甲状腺疾患なども考えられるため、胃内視鏡(胃カメラ)・腹部エコー・甲状腺関連の血液検査などを行いました。
【検査】
血液検査や腹部エコーは問題なく、胃カメラでも異常は認めませんでした。
関連ページ:・胃内視鏡(胃カメラ)
【治療】
検査しても異常が見つからない胃の不快感や食欲不振を機能性ディスペプシアと呼びます。
原因としては、ストレスや疲れなどによる胃の機能の調整機能の乱れによる「胃酸の分泌過多」「胃腸の動きの低下」「粘膜の知覚過敏」などで引き起こされます。
そのため昔は「神経性胃炎」「ストレス性胃炎」などとも呼ばれていました。
また同じ環境下でも症状が出る方・出ない方がおられるのは体質(遺伝的素因・胃内細菌叢・胃の形など)が関わると言われています。
■関連ページ■ ・機能性ディスペプシア ・なぜ機能性ディスペプシアは治らないのか?
機能性ディスペプシアの治療としては、
- 胃酸分泌過多を抑える制酸剤
- 胃の粘膜を保護する粘膜保護剤
- 胃の動きを改善する機能改善薬
などを使用して行います。
今回の胃の気持ち悪さは食後の胃酸分泌過多や胃の排出機能の低下、食欲が落ちる原因としては胃の動きの低下が考えられるため、
過剰な胃酸を抑える薬(1に該当)と動きや排出機能や動きを改善する機能改善薬や漢方(3に該当)
を処方して経過をみることとしました。
薬を飲み始めてしばらくすると気持ち悪さはなくなっていき、次第に食欲も戻り始め、2週間ほどでほとんど症状はなくなったとのことで一旦薬を止めてみたところ、また気持ち悪さがぶり返してきたとのことで、ご本人と相談し当院のサプリi-katsuを服用して頂くこととしました。
i-katsuに含まれる胃の乳酸菌と生薬は、胃酸の分泌過多を適正化する作用・胃の動きを改善する作用を持っており、当院では機能性ディスペプシアの方の治療に用いており高い効果をあげています。
i-katsu服用開始して1週間ほどすると気持ち悪さが消え、食欲もでてきたとのことでした。
ただ、ご本人より症状の再発が怖いとのことでi-katsuを続けていただくこととしました。その後も症状は落ち着いており、引き続きi-katsuを継続されています。
サプリは薬と違った作用で機能性ディスペプシアに効いてくれるため、
- 薬が効きにくい方
- 薬をやめると症状がぶり返す方
- 薬を飲むのに抵抗がある方
- 薬で効果が不十分な方
に薬と合わせて飲んでいただいたり、薬の代替治療として使用しております。
また副作用が出にくいという点から、安全に長期服用ができるため症状改善後の予防治療にも積極的に用いております。
※i-katsuを用いた今回以外の治療は「i-katsuの治療例」にてご覧いただけます
関連ページ:胃腸内科が作ったサプリ「i-katsu」
文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)
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