実際の治療例 “急に食べ物がつまるようになった”
当院を受診された患者さんの実際の治療経過です。
20代 女性 突然数日前から食べ物がつまる
【症状】
4日ほど前から食べ物が突然のどの下のあたりで詰まるようになったとのことで来院されました。
【診察】
飲み込み自体は問題なく、飲み込んだ後にのどの下に詰まる感じがするとのことで何らかの食道疾患を考え内視鏡検査(胃カメラ)検査を行うこととしました。
【検査】
内視鏡検査では食道に潰瘍を認め症状の原因と判断しました。
潰瘍部分の通過時の刺激や実際に潰瘍部分に食べ物がひっかかてしまい症状を引き起こしていると考えます。
【治療】
詳しく話を聞くと、症状が出る前日に美容サプリを少量の水で飲んで少し詰まったような感じがあったが気にせずに就寝してしまったとのことで、食道にサプリが停留してしまい粘膜に傷害を与えて潰瘍化してしまったと考えられます。
このような潰瘍に対しては粘膜保護剤などの投薬と、潰瘍部分を刺激しないように熱い物や辛い物などの摂食を控えて頂き経過を見ます。
<治療内容>
潰瘍に対しての投薬治療、刺激物やアルコールを避ける
【経過】
治療を行って3日目くらいから症状が徐々に改善し、1週間後の再診の際にはほとんど感じない状態まで改善していたとのことでした。
突然始まるのどや胸のつまりの症状は病気のことも多く、診断がつけば速やかに治療ができるため早めに医療機関を受診し胃カメラなどの検査を受けることが重要です。
文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)
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