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実際の診療例 “1㎝に満たない進行大腸ガン”

[2024.07.14]

当院を受診された患者さんの実際の治療経過です。

 

50代 男性 3年ほど前にポリープを指摘されていた

 

【症状】

3年ほど前に大腸内視鏡を受けた際に直腸にポリープを指摘されましたが当時の主治医より「小さいので取らなくていい」と言われ、そのままとなっていました。

今回ポリープの状態が気になるとのことで当院での大腸内視鏡を希望され来院されました。

 

【検査】

大腸内視鏡を行うと直腸に8㎜大のポリープを認めました。

表面の形が崩れており、陥凹部を拡大内視鏡で詳細に観察すると、表面構造・血管構造の異常を強く認め、サイズは小さいですが進行がんと診断しました。

直腸に8㎜大のポリープを認めました。 表面の形が崩れており、中心部には発赤調の陥凹部があり、 良性のポリープではなく、ガンを疑う所見です。

陥凹部分をNBIというモードに切り替え拡大観察すると、 構造と血管の乱れがあり進行がんと診断しました。

大腸内視鏡(大腸カメラ)の詳細はこちらからご確認頂けます

 

【治療】

大腸ガンは早期ガンであれば内視鏡治療の適応となりますが、進行がんになるとリンパ節転移のリスクが出てくるため手術を行い病変と周りのリンパ節をまとめて切除する必要があります。

今回の病変も内視鏡診断では手術の適応病変であり、対応できる施設をご紹介して腹腔鏡手術で切除を行いました。

 

切除後の病理診断はやはり進行がんでしたが、今回の手術で無事に根治となりました。

 

 

大腸ガンはほとんどがポリープ由来で発生するため、逆に言うとポリープをしっかりと切除しておけばほとんどの大腸がんが予防できます。

「小さいので様子をみる」ということにしておくとポリープが徐々に成長してしまいガン化してしまい手術になったり(内視鏡での状態からは前回の時点で切除していればガン化しておらず内視鏡治療で治癒できていた可能性が高いと考えます)、

また今回のように1㎝に満たない小さい病変であっても進行がんになっていることもあり、やはり見つけた時点で切除しておくすることが重要です。

   

文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)

 

 

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文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)

 

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