メニュー

背中の痛みは消化器内科で診る?背部痛で考える病気と受診目安

[2026.04.02]

 

💡本記事でお伝えしたいポイント

✅ 背中の痛みは、筋肉や骨だけでなく内臓の病気でも起こります。

✅ 胃・食道・胆のう・膵臓・腎臓は、背中に痛みを感じやすい臓器です。

✅ 食事で悪化する背部痛、発熱・吐き気を伴う痛み、体重減少を伴う痛みは注意が必要です。

✅ 血液検査、腹部エコー、胃カメラ、必要時のCT検査などで原因を調べます。

✅ 胸痛、冷や汗、息苦しさ、強い持続痛がある場合は、救急受診も検討してください。

「背中の痛みが続くけれど、整形外科なのか内臓なのかわからない」

「肩こりだと思っていたが、なかなか治らない」

このような背部痛のご相談は、消化器内科でも少なくありません。

背中の痛みというと筋肉や骨の問題を思い浮かべやすい一方で、実際には胃・食道・膵臓・胆のうなどの病気が、みぞおちの痛みだけでなく“背中に響く痛み”として感じられることがあります

また、消化器の病気ではなく、尿管結石のように背中や脇腹の痛みでみつかる病気もあります。

特に、

  • みぞおちの痛みもある
  • 胸やけや胃もたれを伴う
  • 吐き気や嘔吐がある
  • 脂っこい食事のあとに悪化する
  • 発熱や黄疸がある
  • 血尿がある
  • 体重減少や食欲低下がある

といった場合は、背中の痛みの背景に内臓疾患が隠れていないかを確認することが大切です

当院では、背部痛を単なる肩こりや筋肉痛と決めつけず、症状の出方や随伴症状を丁寧に確認し、必要に応じて血液検査、腹部エコー、胃カメラ、CTなどの追加精査につなげています。

ここでは、消化器内科で考える背中の痛みについて、原因・検査・受診の目安を専門医の院長がわかりやすく解説します。

 

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、背中の痛み・みぞおちの痛み・胃もたれ・胸やけなどのご相談を受け付けています。

当院では、症状に応じて血液検査、腹部エコー、胃カメラなどを組み合わせ、消化器疾患の有無を確認します。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

背中の痛みの原因は?

背中の痛みは大きく3つの原因に分類できます。

① 筋肉・骨格由来

肩こり、筋肉痛、姿勢不良、椎間板ヘルニアなど。

② 内臓由来(特に重要)

胃・胆のう・膵臓・腎臓などは、神経の走行上、背中へ痛みが響きやすい臓器です。

③ その他

帯状疱疹・心臓の病気・ストレスなど。

特に見逃したくないのが 内臓疾患 です。

「内臓の痛みなのに背中に出る」ことを 放散痛(ほうさんつう) と呼びます。

背中の痛みを起こす“消化器・内臓疾患”は?

① 逆流性食道炎

胸の痛みだけでなく、背中(肩甲骨の間)が痛むことがあります。

胸焼けなどの典型症状がなくても起きる「隠れ逆流性食道炎」も存在します【文献1】。

●特徴
  • 食後に背中の痛み
  • 前かがみで悪化
  • 胸痛との区別が難しい
▼実際の逆流性食道炎の画像

背部痛で受診した50代男性。胃カメラで逆流性食道炎による炎症を認めました。

逆流性食道炎で背中が痛いことはある?詳しくはこちら

②機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアは、胃カメラなどで明らかな異常がないにもかかわらず、みぞおちの痛み、胃もたれ、早期満腹感などが続く病気です。

背中の痛みだけが典型というわけではありませんが、みぞおち症状や食後の不快感を伴う場合には鑑別に入ります。

●特徴
  • 食後の胃もたれや膨満感がある
  • みぞおちの違和感を伴う
  • 胃カメラで明らかな異常がない

③十二指腸潰瘍

十二指腸はやや背側に位置するため、背中側の痛みとして感じることがあります。

●特徴
  • 空腹時・夜間に痛みが出やすい
  • 背中に鈍い痛み
  • ピロリ菌や鎮痛薬が原因
▼実際の十二指腸潰瘍の画像

空腹時の背部痛で受診。胃カメラで十二指腸潰瘍を認めました

空腹時の胃痛と背中の痛みで十二指腸潰瘍が見つかった実例はこちら

④ 胆石・胆のう炎(右背部が痛む典型)

胆石が詰まったり炎症を起こすと、右側の背中〜肩に痛みが走ることがあります。

●特徴
  • 脂っこい食事後に悪化

  • 右上腹部と右背中が痛む

  • 発熱・吐き気を伴うことも

  • 腹部エコーで診断可能

胆石・胆のう炎で背中が痛む理由はこちら

⑤膵炎(強い背中痛は要注意)

膵臓は内臓の中でも背側に位置するため 背中の痛みとして出やすい病気の代表です。

重症化することもあるため、特に見逃せません【文献3】。

●特徴
  • みぞおち〜背中に強い痛み

  • 食事と関係なく持続

  • アルコール多飲や胆石が原因

急性膵炎で背中が痛む理由はこちら

⑥膵臓がん(初期症状が“背中の痛み”だけのことも)

膵臓がんは初期症状が非常に乏しく、背中の痛みのみで見つかるケースがあります。

膵臓は背側にあるので腫瘍が大きくなると 背中側の神経を刺激 し痛みが出ます。

●特徴
  • 背中の痛みが徐々に強くなる

  • 食欲低下・体重減少

  • 胆管を圧迫する場合、黄疸(皮膚が黄色くなる)

  • 痛み止めが効きにくい

膵臓がんは早期発見が難しいため、原因不明の背中痛が続く場合は消化器内科での精査が重要です。

膵がんで背中が痛む理由はこちら

⑦腎臓疾患(腎盂腎炎・尿管結石)

腎臓は背中に近いため、炎症や石があると強い痛みが起こります。

尿管結石
  • 突然の激痛(疝痛発作)

  • 横腹〜背中に広がる痛み

  • 血尿が出ることも

腎盂腎炎
  • 発熱・腰痛

  • 排尿時痛を伴う

  • 細菌感染が原因

▼実際の尿管結石のエコー画像

膀胱に続く尿管内に白い結石を認め、尿管結石と診断しました。

⑧心臓の病気(狭心症・心筋梗塞)

消化器ではありませんが、背中痛のみで発症するケースもあり重要です。

●特徴
  • 胸痛なしで背中だけ痛む場合も

  • 動いたときに悪化

  • 冷や汗・吐き気を伴う

⑨帯状疱疹(皮膚症状が出る前から痛い)

「皮膚に何も出ていないが背中の表面-内側がピリピリと痛い」時は要注意。

数日後に赤い発疹が出ることがあります。

背中の痛みの特徴から考える見分け方

痛みの出方 考えやすい原因 受診の目安
動かすと痛い、押すと痛い 筋肉・骨格の痛み 長引く場合は整形外科や内科へ
食後に背中や胸が重い 逆流性食道炎、胃の不調、胆石 消化器内科で相談
脂っこい食事のあと右背中が痛い 胆石、胆のう炎 腹部エコーを検討
みぞおちから背中へ強い痛み 膵炎、潰瘍、胆石など 早めに受診
体重減少、食欲低下を伴う 膵臓がん、胃がん、慢性膵炎など 早めに精査
血尿や排尿時痛を伴う 尿管結石、腎盂腎炎 尿検査・エコーを検討
冷や汗、息苦しさ、胸の圧迫感 心筋梗塞、狭心症など 救急受診

必要な検査

背中の痛みの原因は多岐にわたるため、症状に合わせて検査を選びます。

血液検査

炎症・膵酵素(アミラーゼ・リパーゼ)・肝機能の確認。 膵炎ではアミラーゼやリパーゼなどの膵酵素、胆石・胆管炎では肝胆道系酵素や炎症反応が参考になります。

腹部エコー

胆石、胆のう炎、膵・腎の異常を評価。

身体への負担が少なく、外来で行いやすい検査です。

腹部エコー検査の詳細はこちら

胃カメラ(内視鏡検査)

十二指腸潰瘍・逆流性食道炎の評価。

みぞおちの痛み、胸やけ、胃もたれ、空腹時痛、黒い便などを伴う場合に検討します。

胃カメラの詳細はこちら

CT検査

膵炎・胆石・尿管結石などを高精度で確認。 当院で必要と判断した場合は、高次医療機関と連携して追加検査につなげます。

治療・予防

原因によって治療は異なります。

●逆流性食道炎

PPI、生活習慣改善(食後すぐ横にならない、脂質控えめ)。

●十二指腸潰瘍

ピロリ菌除菌+胃酸抑制薬。

●胆石・胆のう炎

抗生剤・痛み止め・場合によっては手術。

●膵炎

絶食・点滴・入院管理が必要なことも。

●膵臓がん

手術・抗がん剤治療

●腎臓疾患

抗生剤や結石排出の治療。

実際の治療例|50代男性「背中が痛い」

【症状】

数か月前から背中の張りがあり、ここ数週間は背部痛を感じていた

糖尿病でかかりつけの内科で相談したところ、消化器内科で見てもらった方がいいと言われ、当院を受診。

【診察・検査】

背中が痛む場合は膵臓病変由来の可能性があり、糖尿病は膵がんの高リスク因子であり、腹部エコー血液検査で膵臓の状態をチェック。

実際の腹部エコー画像

腹部エコーでは膵体部に50mm大の低エコー腫瘤(点線部)を認め、また血液検査で膵酵素腫瘍マーカーの上昇を認め、膵臓がんを強く疑いました。

【治療】

確定診断のため造影CTなどの検査が必要なため高次医療機関に紹介。

同院にてstageⅣの膵臓がんの診断となり、手術での治療が難しく抗がん剤治療を行うこととなりました。

【膵臓がんの症状とリスク】

膵臓がんの症状の一つに背部痛がありますが、症状が出た時には進行していることが多く治療が後手に回ってしまうことも少なくありません。

エコー検査や血液検査は外来でも簡便に出来る検査であり、背部痛がある場合にはなるべく早めに検査を受けること、また症状が出る前の早期の状態で発見するためには定期的に腹部エコーや血液検査を受けることが重要です。

特に以下の方は膵がんの高リスクであり、しっかりと定期検査を行う必要があります。

糖尿病(発症1年未満:5.4倍のリスク、2年以降:1.5倍のリスク)

膵のう胞(3倍~22.5倍のリスク)

膵がん家族歴(近親者の膵がんが2名:6.4倍のリスク、3名以上:32倍のリスク)

膵管拡張(6.4倍のリスク)

慢性膵炎(13.3~16.2倍のリスク)

院長からのコメント

背中の痛みは、整形外科的な原因が多い一方で、消化器内科の診療でも非常に重要な症状です。 特に、胃・食道・胆のう・膵臓・腎臓の病気は、背中に痛みを出すことがあります。

「背中が痛いだけだから大丈夫」と思っていても、食事との関係、吐き気、発熱、体重減少、黄疸、血尿などがある場合は、内臓の病気が隠れていることがあります。

当院では、背中の痛みを単なる肩こりと決めつけず、症状の出方を丁寧に確認し、必要に応じて血液検査、腹部エコー、胃カメラなどを組み合わせて診療しています。 巣鴨周辺で背中の痛みや胃腸症状が続いている方は、一度ご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

よくある質問(FAQ)

Q1. 背中の痛みはストレスでも起こりますか?

A. はい。筋緊張や胃腸機能の低下を通じて起こることもあります。

 

Q2. 右側だけ痛い場合は胆石が疑わしいですか?

A. よくあるパターンです。脂っこい食事後に悪化すれば可能性が高まります。エコーで診断可能です。

腹部エコーの詳細・ご予約はこちらから

 

Q3. 背中の痛みと膵臓の病気は関係ありますか?

A. 強く関連します。膵炎の典型症状に背部痛があります。

 

Q4. 病院へ行く目安は?

A. 数日続く、食事で悪化、発熱や吐き気がある場合は受診を推奨します。

 

Q5. 胃カメラで背中の痛みの原因はわかりますか?

A. 十二指腸潰瘍・逆流性食道炎は診断可能です。

 

Q6. 心臓の病気でも背中は痛みますか?

A. はい。背中痛のみの心筋梗塞も報告されています。

   

Q7. 市販薬で様子を見てもいいですか?

A. 数回の使用で改善しなければ受診してください。

 

Q8. どの科を受診すべきですか?

A.まずは整形外科か消化器内科を受診してください

 

Q9. 寝起きに痛む原因は?

A. 筋骨格性のこともありますが、胃酸逆流によることもあります。

 

Q10. 巣鴨駅前胃腸内科では背中の痛みを診てもらえますか?

A. はい。背中の痛みが胃腸・胆のう・膵臓・腎臓などの内臓疾患と関係している可能性がある場合、診察、血液検査、腹部エコー、胃カメラなどを組み合わせて原因を確認します。必要に応じて高次医療機関へ紹介します。

 

まとめ

  • 背中の痛みは 筋骨格だけでなく内臓の病気が原因のことも多い

  • 特に 胃・胆のう・膵臓・腎臓 は背中に痛みを出しやすい

  • 数日続く痛み、食事との関連、発熱・吐き気があるときは受診を推奨

  • 消化器専門医による診察・エコー・胃カメラが早期発見につながる

背中の痛みが続く場合、「肩こりだろう」と決めつけず、症状の出方や一緒に出ている症状を確認することが大切です。

巣鴨周辺で背中の痛み、みぞおちの痛み、胃もたれ、胸やけ、腹痛などでお困りの方は、巣鴨駅前胃腸内科クリニックへご相談ください。

👉 WEB予約はこちらから

📞 お電話でのご予約:03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

関連ページ

逆流性食道炎由来の背部痛についてはこちら
胆石・胆のう炎由来の背部痛についてはこちら
膵がん由来の背部痛についてはこちら
膵炎由来の背部痛についてはこちら
胆のうや膵臓・十二指腸・逆流性食道炎が関連した背中の痛みの実例はこちら
胃カメラ(内視鏡)についての詳細はこちらからご確認頂けます
腹部エコー検査についての詳細はこちらからご確認いただけます

 

医師紹介:神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

アクセス

クリックしてGoogleMapを表示

所在地

170-0002
東京都豊島区巣鴨1丁目18-11  十一屋ビル4階

交通
巣鴨駅から徒歩2分、ローソン(1F)の4階  

巣鴨駅前胃腸内科クリニック

JR巣鴨駅 南口より徒歩3分。詳しい道順はこちら

▶📞お電話での予約・お問い合わせ:03-5940-3833

▶【WEB予約

参考文献

  1. Vakil N, et al. The Montreal definition and classification of gastroesophageal reflux disease. Am J Gastroenterol. 2006.
  2. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Symptoms & Causes of Gallstones.
  3. 日本膵臓学会. 膵癌診療ガイドライン.
  4. Banks PA, et al. Classification of acute pancreatitis. Gut. 2013.
  5. 日本消化器病学会. 消化性潰瘍診療ガイドライン.

文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

HOME

ブログカレンダー

2026年7月
« 6月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
▲ ページのトップに戻る

Close

HOME