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【薬を増やしても治らない胸のつかえ】逆流性食道炎と思っていたら食道がん狭窄だった|60代女性の実例

[2026.03.01]

「前にも逆流性食道炎と言われたから、今回も同じだと思っていました」

胸のつかえや飲み込みにくさは、逆流性食道炎でもよく見られる症状です。

しかし、薬を増やしても改善しない“つかえ”は、必ず再評価が必要なサインです【1】【4】。

今回は、逆流性食道炎として治療中だった60代女性が、胃カメラ再検査で食道がんによる狭窄が見つかった実例を専門医の神谷院長が詳しくご紹介します。

 

胸のつかえや飲み込みにくさでお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。同様の症状でお困りの方は是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

実際の治療例|60代女性「胸の詰まる感じが再燃した」

症状

  • 4年前:胸のつまりがあり、胃カメラを行い逆流性食道炎と診断

  • PPI(制酸剤)で改善

  • 以後、内服を継続

  • 1か月前から再び胸のつかえが出現

  • 薬を増量するも改善せず

  • 飲酒習慣あり(定期的)

「以前と同じ症状だから」と思っていたものの、改善しないことに不安を感じ、巣鴨駅前胃腸内科クリニックを受診されました。

 

診察

胸のつかえ・嚥下困難がある場合、次のような疾患を考えます。

  • 逆流性食道炎の再燃

  • 逆流による良性狭窄

  • 食道がん

  • アカラシアなどの運動障害

  • 好酸球性食道炎

  • 食道リング など

「薬を増やしても改善しない」場合は、食道がんなどの病変を除外する必要があります【4】。

4年前以降、胃カメラは受けていなかったとのことで、正しく状態を把握し、治療方針を立てるため胃カメラ(内視鏡検査)を行いました。

 

実際の胃カメラ画像

胸のつまり感|食道がんによる狭窄|無痛胃カメラ|池袋上田胃腸クリニック

  • 中部食道に不整な隆起性の腫瘍(青矢印)を認め、生検を施行。

  • 病理検査にて食道進行がんと診断

  • この食道がんにより食道の内腔が圧迫され狭窄し、通過障害を来し胸のつかえが発生していた状態でした。

※通常の食道は下のように開大しています。

胸のつまり・つかえの原因は食道がん|池袋上田胃腸クリニック

正常の食道の画像です。

 

当院では鎮静剤による無痛胃カメラにも対応しております。是非ご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

 

治療経過

狭窄が強く、外来管理は困難と判断し、高次医療機関へ紹介となりました。

  • 入院

  • 一時的胃瘻造設

  • 化学放射線療法にて治療となりました。

食道がんの治療は進行度により

  • 内視鏡治療
  • 手術

  • 放射線療法

  • 抗がん剤治療 が選択されます【5】【6】。

食道がんとは

食道がんは、食道粘膜から発生する悪性腫瘍です。

日本では扁平上皮がんが多く、飲酒・喫煙が主要なリスク因子とされています【2】【3】。

なぜ飲酒が関係するのか?

アルコールは体内でアセトアルデヒドに代謝されます。

これは発がん性物質であり、分解酵素(ALDH2)が弱い体質ではリスクが上昇することが報告されています【2】【3】。

特に、

  • お酒で顔が赤くなる体質

  • 喫煙者

  • 長年の飲酒習慣

は注意が必要です。

なぜ「胸のつかえ」が出る?

がんが進行すると、食道の内腔が狭くなります。

その結果、

  • 固形物が通りにくい

  • 徐々に水分も通りにくくなる

  • 体重減少

といった症状が出現します。

「胸焼け」ではなく、“通りにくい感じ”がある場合は要注意です。

院長からのコメント

逆流性食道炎と診断されていると、「今回も同じだろう」と思ってしまうのは自然なことです。

しかし、

✔ 薬を増やしても改善しない
✔ 以前と症状の質が違う
✔ つかえが徐々に強くなっている

このような場合は、漫然と内服を続けるのではなく再検査が重要です。

特に、

  • 飲酒習慣がある方

  • 喫煙歴がある方

  • 50代以上

は、症状が軽くても内視鏡での確認をおすすめします。

 

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、最短で当日中に胃カメラをお受け頂ける体制を整えています。

また鎮静剤による無痛胃カメラにも対応しております。是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

よくある質問(FAQ)

Q. 逆流性食道炎の薬(PPI)を増やしても、胸のつかえが治りません。受診した方がいいですか?

A. “つかえ”は食道が狭くなる病気(狭窄)のサインのことがあり、薬で改善しない場合は内視鏡で原因確認が推奨されます【1】【4】。早めの受診が安全です。

 

Q. 胸焼けが少ないのに、食道の病気はありえますか?

A. あります。食道がんや食道運動障害などでは、胸焼けが目立たず「つかえ」だけが前面に出ることがあります【4】。

 

Q. “胸のつかえ”があるとき、まず胃カメラでいいですか?

A. はい。嚥下困難(つかえ)は重要なアラーム症状で、上部内視鏡で原因(炎症・狭窄・腫瘍など)を確認することが推奨されます【1】【4】。

 

Q. 逆流性食道炎があると、食道がんになりやすいですか?

A. 食道がんにはタイプがあり、日本で多い扁平上皮がんは主に飲酒・喫煙と関連します【2】【3】。一方、逆流が関係しやすい腺がん(バレット食道由来)も知られています【3】。リスクや症状に応じて医師と検査方針を相談しましょう。

 

Q. お酒を飲むと顔が赤くなる体質は、食道がんのリスクになりますか?

A. 飲酒で生じるアセトアルデヒドは発がん性があり、分解酵素の活性が弱い体質では危険性が高まることが報告されています【2】【3】。心当たりがあれば、禁酒・節酒や定期的な確認をおすすめします。

 

Q. 食道がんは女性でも起こりますか?

A. 起こります。男女比では男性に多いものの、60〜70代を中心に発症します【3】。症状(つかえ等)があれば性別に関わらず評価が必要です【1】【4】。

 

Q. 食道がんの“検診”はありますか?

A. 国の指針としての食道がん検診は現時点で定められていません【2】。ただし、胃がん同様に胃カメラでの早期発見は可能ですので飲酒や喫煙などのリスクがある方は定期的な胃カメラをお勧めします。

 

Q. 食道がんで通過障害が強い場合、どうやって栄養を取りますか?

A. 状態により、点滴・経管栄養・胃ろうなどで栄養を確保しながら治療に進むことがあります【5】。

 

Q. 胸のつかえがあるのに、食事は何とか入ります。様子見でいい?

A. “何とか入る”段階でも、原因が狭窄(腫瘍や炎症)だと進行することがあります。嚥下困難は内視鏡で原因確認が推奨されます【1】【4】。

 

Q. 受診前に気をつけるべき危険サインは?

A. つかえの進行、体重減少、吐血・黒色便、貧血、嘔吐などがあれば早急な評価が必要です【1】。

 

まとめ

  • 胸のつかえが改善しない場合は再検査が必要

  • 食道がんの主なリスクは飲酒・喫煙

  • 60代以降は特に注意

  • 嚥下困難は“様子見してはいけない症状”

逆流性食道炎と診断されていても、再評価は重要です。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

関連ページ

参考文献

【1】ACG GERD Guideline 2022
【2】国立がん研究センター がん情報サービス 食道がん
【3】日本食道学会 食道がん疫学
【4】ASGE Dysphagia Guideline
【5】NCCN Guidelines Esophageal Cancer
【6】日本癌治療学会 食道がん診療ガイドライン

医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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所在地

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交通
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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

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