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【実際の治療例】血便が出たり止まったり…大腸カメラで判明した50代男性のアメーバ腸炎

[2026.02.26]

「血便が出たけど、しばらくすると止まるから様子見でいいかな…」

実はこの“出たり止まったり”が続く血便は、痔だけでなく腸の炎症や感染症、時に大腸がんなど、原因が幅広い症状です。

今回は、数年にわたり血便を断続的に繰り返し、最近になって頻度が増えた50代男性が、大腸カメラで“アメーバ腸炎”と診断され、内服治療で速やかに改善したケースをもとに、同じ不安を持つ方へ向けてポイントを整理します

 

血便でお悩みの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けておりますので、是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

実際の治療例|50代男性「血便が断続的に続く」

症状

  • 数年前から、血便が出ては止まることを繰り返していた

  • 最近になって血便の頻度が増加し、心配になり当院を受診

 

診察

血便は「量・色(鮮紅色か黒っぽいか)」「便に混ざるか紙につく程度か」「下痢や腹痛・発熱の有無」などで、考える原因が変わります。

当院ではまず以下を丁寧に確認し、考えられる疾患や必要な検査を考えます。

  • いつから/どれくらいの頻度か(断続的か、毎日か)

  • 下痢、粘液便、腹痛、発熱、体重減少(危険サイン)

  • 便秘・いきみ、肛門の痛み(痔の可能性)

  • 渡航歴、飲食状況、周囲の下痢(感染性腸炎のヒント)

  • 性的接触の状況(感染経路の確認として必要な範囲で)

  • 既往歴、内服(抗凝固薬など)

血便の主な原因

血便の原因は幅広く、代表例は以下です。

  • 内痔核(いぼ痔)、裂肛

  • 潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患

  • 大腸ポリープ/大腸がん

  • 感染性腸炎(細菌・ウイルス・寄生虫)

  • 虚血性腸炎、憩室出血 など

今回の患者さんでは、原因を確実に確認するため、大腸カメラ(大腸内視鏡)を行いました。

 

実際の大腸カメラ画像

大腸カメラでは深部と直腸に浅い潰瘍や炎症があり(黄色部分)、その場で生検を行い、アメーバ虫体を確認して、アメーバ腸炎と診断しました。

大腸カメラは、粘膜を直接観察でき、必要な部位を生検できるため、血便や下痢の原因診断に非常に有効です。

 

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、最短で当日中に大腸カメラをお受け頂ける体制を整えています。

また鎮静剤による無痛大腸カメラにも対応しております。是非ご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

関連ページ:

大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます

 

アメーバ腸炎とは

アメーバ腸炎(赤痢アメーバ症)は、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)が大腸に感染して起こる腸炎です。

どうやって感染する?

  • 汚染された水・食物(衛生環境が十分でない地域での経口感染)

  • 性的接触(口腔—肛門接触などを介した感染)

どんな症状が出る?

  • 血便、粘血便

  • 下痢、腹痛(強くないこともあります)

  • 年単位で“良くなったり悪くなったり”を繰り返すこともあります

放置するとどうなる?

多くは適切な治療で改善しますが、まれに重症化(壊死性大腸炎、穿孔など)することがあります。

治療(今回のケース)

アメーバ腸炎の治療は、一般に**メトロニダゾール(またはチニダゾール等)などの薬で腸壁内の病原体を叩き、必要に応じて腸管内(腔内)に残る嚢子を除去する薬(例:パロモマイシン)**を追加して再燃を防ぎます。

経過

今回の患者さんは、

  • 途上国への渡航歴が多く、渡航時に感染した可能性が考えられました

  • アメーバに有効な内服薬で治療し、症状は速やかに消失

  • ただし再燃することもあるため、血便の再発には注意し、必要に応じて便検査などで経過を確認します

院長からのコメント

血便は「痔かな」で片づけられやすい一方で、感染・炎症・腫瘍など見逃したくない原因が隠れることがあります。

特に今回のように、断続的に長く続く/最近増えてきたという経過は、大腸カメラでしっかりと状態を確認することが重要です。

  • 血便が続く(目安:1〜2週間以上)

  • 量が増える、貧血っぽい

  • 体重減少、発熱、強い腹痛 このような場合は早めにご相談ください。

 

巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。お気軽にご相談ください。

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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

▶関連ページ

大腸カメラの詳細(検査のやり方・詳しい流れなど)

なぜ当院の大腸内視鏡は「痛くなく」「苦しくない」の?

 

よくある質問(FAQ)

Q. 血便が一度だけ出て、その後止まった場合も受診した方がいいですか?

A. 少量で一時的でも、原因は痔だけとは限りません。繰り返す・量が増える・下痢や腹痛を伴う場合は、大腸内視鏡などで原因確認が推奨されます。

 

Q. 「出たり止まったり」の血便は、痔の特徴ですか?

A. 痔でも波はありますが、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)や感染性腸炎、腫瘍でも同様の経過をとることがあります。断続的に続く場合は自己判断せず検査で確認するのが安全です。

 

Q. アメーバ腸炎は、どんな感染経路が多いですか?

A. 汚染された水・食物による経口感染や、口腔—肛門接触などの性的接触を介した感染が知られています【1】【2】。

 

Q. 下痢がない血便でも、アメーバ腸炎の可能性はありますか?

A. あります。アメーバ腸炎は症状の出方に幅があり、血便が目立つ一方で下痢が強くないケースもあります【2】【4】。

 

Q. 大腸カメラでアメーバ腸炎は分かりますか?

A. 炎症や潰瘍などの所見から疑うことができ、確定には生検(顕微鏡検査)や便検査が有用です。潰瘍性大腸炎に似ることもあるため、確定検査が重要です【2】【5】。

 

Q. アメーバ腸炎の治療は何を使いますか?

A. 一般にメトロニダゾール(またはチニダゾール等)が中心で、必要に応じて腸管内に残る嚢子を除去する薬(例:パロモマイシン)を追加し再燃を防ぎます【1】【3】。

 

Q. 治療で症状が良くなったら、通院は不要ですか?

A. 症状が改善しても再燃することがあるため、医師の指示に従い、必要に応じて便検査などで陰性化確認を行います【1】【3】。

 

Q. 家族にうつることはありますか?

A. アメーバは便を介して感染するため、手洗い・トイレ後の衛生管理が大切です。家庭内ではタオル共用を避けるなど基本的な対策が有効です【2】。

 

Q. 血便があるとき、すぐ救急受診が必要なサインは?

A. 大量出血でふらつく、冷汗・動悸、強い腹痛、38℃以上の発熱、意識がぼんやりする場合は、早急な受診(救急を含む)が必要です。

 

Q. 再発を防ぐために日常で気をつけることは?

A. 渡航時の生水・生野菜などを避ける、手洗いの徹底、リスクのある性的接触を避けるなどが重要です【1】【2】。

まとめ

  • 血便が断続的に続く/最近増えてきたは、痔以外も含めて原因確認が重要

  • 大腸カメラ+生検で、炎症性腸疾患だけでなくアメーバ腸炎など感染症も診断できる

  • アメーバ腸炎は渡航・衛生環境・性的接触などがヒントになり、治療で改善が期待できる

  • ただし再燃もあるため、治療後も医師の指示に沿ったフォローが安心

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

関連ページ

参考文献

  1. 日本感染症学会. 赤痢アメーバ症(Amoebiasis)|症状からアプローチする感染症.

  2. CDC. Amebiasis (Entamoeba histolytica) – About.

  3. Gonzales MLM, et al. Antiamoebic drugs for treating amoebic colitis. (2019)

  4. Shirley DAT, Watanabe K. A Review of the Global Burden, New Diagnostics, and Current Therapeutics for Amebiasis. Open Forum Infect Dis. (2018)

  5. 日本性感染症学会. 赤痢アメーバ症(診療ガイドライン資料)(2008)

医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

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文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介

 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

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