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実際の治療例 “血便が断続的に続く(アメーバ腸炎)”

[2023.10.29]

当院を受診された患者さんの実際の治療経過です。

 

50代男性 血便が断続的に続く

 

【症状】

数年前から時々血便が出てしばらくすると止まるということを繰り返していました。ここ最近は血便の頻度が多くなってきたとのことで来院されました。

 

【診察】

断続的に血便をきたす原因としては、内痔核潰瘍性大腸炎大腸がんアメーバ腸炎などが考えられ、状態を確認するため大腸内視鏡(大腸カメラ)を行いました。

関連ページ:内痔核 潰瘍性大腸炎 大腸がん

 

【検査】

大腸内視鏡では深部と直腸に炎症があり、生検を行い顕微鏡検査でアメーバを認め、アメーバ腸炎と診断しました。

黄色の部分に浅い潰瘍を伴った炎症を認めます。

大腸内視鏡は直接粘膜の状態が確認できるため、血便や下痢などの症状の原因の診断に非常に有効です

 

【治療】【経過】

アメーバ腸炎は汚染された水の摂取性交によってアメーバが侵入し大腸内に感染することで発症します。

今回の患者さんは途上国への渡航歴が多くその際に感染したものと考えられました。

アメーバ腸炎は感染すると、年単位で慢性的な炎症を起こし断続的に血便や下痢・腹痛を引き起こします。

アメーバに有効な内服薬にて治療を行い、今回も服用していただき症状は速やかに消失しました。

ただ、アメーバ腸炎は再燃することもあるため血便の再燃に注意する必要があります。

 

文責:神谷雄介院長(消化器内科・内視鏡専門医)

 

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