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実際の診療例 【便潜血検査で陽性が出たら必ず大腸カメラを!大きなポリープが発見された40代女性のケース】

[2026.05.14]

「便潜血検査で陽性と言われたけれど、症状がないから大丈夫では?」

このように感じる方は少なくありません。便潜血検査は、便の中に肉眼では見えない微量の血液が混じっていないかを調べる検査です。陽性になったからといって、すぐに大腸がんが確定するわけではありません。

しかし、便潜血陽性は、大腸ポリープや大腸がん、大腸炎、痔などの出血をきっかけに見つかることがあり、便潜血検査が1日分でも陽性となった場合は精密検査を受ける必要があります【1】。

今回は、人間ドックの便潜血検査で陽性を指摘され、当院で大腸カメラを行ったところ、15mm大の比較的大きな大腸ポリープが見つかり、内視鏡で切除できた40代女性の実際の診療例を専門医の院長が分かりやすくご紹介します。

便潜血検査陽性の方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

 

💡本記事でお伝えしたいポイント

✅ 便潜血陽性は、大腸がんが確定したという意味ではありません。

✅ 一方で、症状がなくても大腸ポリープや大腸がんが見つかることがあります。

✅ 便潜血陽性後にもう一度便検査を受けても、精密検査の代わりにはなりません【1】。

✅ 大腸ポリープの一部は、時間をかけて大腸がんに進む可能性があります。

✅ ポリープの段階で見つけて切除することは、大腸がん予防につながります【3】【4】。

 

便潜血陽性を指摘された方へ

症状がない場合でも、便潜血陽性を放置せず、大腸カメラで出血の原因を確認することが大切です。

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、鎮静剤を使用した無痛大腸カメラ検査に対応しています。

WEB予約はこちら 03-5940-3833

便潜血陽性の主な原因

便潜血陽性とは、便の中に血液が混じっている可能性がある状態です。原因は大腸がんだけではなく、痔や大腸ポリープ、大腸炎などさまざまです。

内痔核や裂肛などの肛門の病気でも、便に血液が混じり、便潜血陽性になることがあります。ただし、痔があるからといって大腸ポリープや大腸がんがないとは言い切れません。

大腸ポリープ

便潜血陽性をきっかけに、大腸ポリープが見つかることがあります。ポリープが大きくなると、表面からわずかに出血し、便潜血検査で陽性になることがあります。

大腸がん

大腸がんは、早期には自覚症状がほとんどないことがあります。症状がない段階で、便潜血陽性だけが発見のきっかけになることもあります【1】【2】。

大腸炎・感染性腸炎・炎症性腸疾患

感染性腸炎、潰瘍性大腸炎、虚血性腸炎など、大腸に炎症が起きる病気でも便潜血陽性になることがあります。腹痛、下痢、血便、発熱などを伴う場合は、炎症性疾患も含めて確認が必要です。

憩室出血などの出血性疾患

大腸憩室からの出血などでも、便潜血陽性や血便が起こることがあります。出血の量や場所によって、見た目では判断しにくいこともあります。

血便や便潜血陽性の原因についてさらに詳しく知りたい方は、以下も参考にしてください。

大腸ポリープとは?

大腸ポリープとは、大腸の粘膜から内側に向かって盛り上がった病変のことです。すべてのポリープががんになるわけではありませんが、腺腫と呼ばれるタイプのポリープは、時間をかけて大きくなり、一部が大腸がんへ進む可能性があります。

大腸がんの多くは、いきなりがんとして発生するのではなく、ポリープの段階を経て発生すると考えられています。そのため、ポリープの段階で発見し、内視鏡で切除することは、大腸がん予防につながります【3】【4】。

特に10mmを超えるポリープや、形・表面構造に注意が必要なポリープでは、NBI観察や拡大観察などを用いて、内視鏡で切除できる病変かどうかを慎重に判断します。

実際の治療例|40代女性「便潜血陽性」

【症状】

特に腹痛、血便、便秘、下痢、体重減少などの自覚症状はありませんでした。しかし、人間ドックで受けた便潜血検査で陽性を指摘され、不安になり当院を受診されました。

このように、便潜血陽性で受診される方の中には、まったく症状がない方も多くいらっしゃいます。大腸がんや大腸ポリープは、早期の段階では症状が出にくいため、検診での異常をきっかけに精密検査を受けることが重要です。

 

【診察】

便潜血検査は大腸がん検診の位置づけとなる検査で、実際に便潜血反応陽性の方に大腸カメラの検査をすると3%程度に大腸がんが見つかっており、がん以外にもポリープや大腸炎などがあり、大腸カメラを行うことにしました。

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【検査・治療】

大腸カメラを行ったところ、大腸内に15mm大の比較的大きなポリープを認めました。

15mm大と比較的大きなポリープであったため、通常観察だけでなく、NBIという特殊光観察モードを用いて表面構造や血管模様を詳しく確認しました。

NBIは、病変表面の血管や構造を見やすくする画像強調観察の一つで、大腸ポリープの質的診断に役立つと報告されています【7】。

観察の結果、内視鏡的に切除可能と判断し、その場で切除を行う方針としました。

ポリープのサイズが大きく切り口からの出血予防のため医療用クリップで傷口を縫縮して手技終了となりました。

※医療用クリップは粘膜の再生とともに自然に外れ、1-2週間で便と一緒に排出されます。

大腸カメラの痛みや苦しさが不安な方は、当院の苦痛軽減の工夫についてもご覧ください。

 ▶なぜ当院の大腸カメラは痛くない・苦しくないのか?

 

【経過】

その後も出血などの合併症なく、切除後の病理検査結果も良性でがん化はなく、治療は終了となりました。

このように比較的大きなポリープでも今回のように止血処置・出血予防をしっかりと行うことで外来でも切除することが可能です。

そして、今回の処置により将来的な大腸がんのリスクを確実に減らすことができました。

受診の目安

次のような場合は、自己判断で様子を見ず、消化器内科で相談することをおすすめします。

  • 便潜血検査で陽性を指摘された
  • 2日法のうち1日でも陽性だった
  • 便潜血陽性だが自覚症状がない
  • 痔があるため陽性は痔のせいだと思っている
  • 血便を繰り返している
  • 便が細くなった
  • 便秘や下痢が続いている
  • 腹痛やお腹の張りがある
  • 貧血を指摘された
  • 大腸がんや大腸ポリープの家族歴がある

便潜血陽性後の大腸カメラが遅れるほど、大腸がんや進行がんが見つかるリスクが高まる可能性が報告されています【6】。

検診で陽性を指摘された場合は、先延ばしにせず、早めに精密検査を受けましょう。

院長コメント

便潜血検査で陽性になると、「症状がないから大丈夫」「痔があるからそのせいだろう」と考えてしまう方が少なくありません。

しかし、大腸ポリープや早期大腸がんは、自覚症状がないまま進行することがあります。今回の患者さんも症状はありませんでしたが、大腸カメラで15mm大の大腸ポリープが見つかりました。

幸い、今回のポリープは内視鏡で安全に切除でき、病理検査でも良性でした。症状がない段階で見つけられたことは、大腸がん予防という意味でも非常に大切だったと考えます。

便潜血陽性を指摘された方は、結果をそのままにせず、ぜひ一度ご相談ください。当院では、鎮静剤を使用した苦痛に配慮した大腸カメラ検査に対応しています。

 

便潜血陽性を指摘された方へ

便潜血陽性は、症状がない段階で大腸ポリープや大腸がんを見つけるきっかけになることがあります。

「もう一度便検査をして陰性なら大丈夫」と考えるのではなく、大腸カメラで出血の原因を確認することが大切です。

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、鎮静剤による無痛大腸カメラにも対応しております。是非ご相談ください。

お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833

※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

当院の大腸カメラの特徴
  • 鎮静剤や独自の低痛挿入法による苦しくない内視鏡検査

  • 高解像度スコープで小さな病変も発見

  • 土日対応、事前診察は原則不要

 

よくある質問

Q. 便潜血陽性と言われたら、必ず大腸がんなのでしょうか?

A. いいえ、便潜血陽性だからといって大腸がんが確定するわけではありません。痔、大腸ポリープ、大腸炎などでも陽性になることがあります。ただし、大腸がんや大きなポリープが隠れていることもあるため、大腸カメラで原因を確認することが大切です。

 

Q. 便潜血検査をもう一度受けて陰性なら大丈夫ですか?

A. 便潜血検査をもう一度受けることは、精密検査の代わりにはなりません。大腸がんやポリープは毎日出血しているとは限らないため、再検査で陰性になっても病気がないとは言い切れません。陽性を指摘された場合は、大腸カメラによる精密検査が必要です。

 

Q. 痔がある場合でも大腸カメラは必要ですか?

A. 必要です。痔があると便潜血陽性の原因になることはありますが、痔と大腸ポリープや大腸がんが同時に存在することもあります。「痔のせい」と自己判断せず、大腸全体を確認することが大切です。

 

Q. 症状がなくても大腸ポリープが見つかることはありますか?

A. はい、あります。大腸ポリープや早期大腸がんは、自覚症状がない段階で見つかることがあります。今回の症例でも、患者さんに腹痛や血便などの症状はありませんでしたが、15mm大の大腸ポリープが見つかりました。

 

Q. 大腸ポリープは放置するとがんになりますか?

A. すべてのポリープががんになるわけではありません。ただし、腺腫と呼ばれるタイプのポリープは、時間をかけて大きくなり、一部が大腸がんへ進む可能性があります。必要なポリープを早めに切除することは、大腸がん予防につながります。

 

Q. 15mmの大腸ポリープは大きいですか?

A. 15mmのポリープは、比較的大きめのポリープです。サイズが大きいほど、病理検査で詳しく確認する必要性が高くなります。内視鏡で切除できるかどうかは、形、場所、表面構造、血管模様などを観察して判断します。

 

Q. 大腸ポリープはその場で切除できますか?

A. ポリープの大きさ、形、場所、出血リスクなどによりますが、内視鏡で切除可能と判断できる場合は、その場で切除できることがあります。大きいポリープやがんが疑われる病変では、専門的な判断が必要です。

 

Q. ポリープ切除後に出血することはありますか?

A. まれに切除後出血が起こることがあります。特に大きめのポリープでは出血リスクを考慮し、必要に応じて医療用クリップで切除部位を閉じる処置を行います。処置後は、飲酒、激しい運動、長時間の入浴などを一定期間控えていただくことがあります。

 

Q. NBI観察とは何ですか?

A. NBIは、特殊な光を用いて粘膜表面の血管や構造を見やすくする内視鏡観察方法です。大腸ポリープの表面構造や血管模様を詳しく確認し、切除できる病変かどうかを判断する際に役立ちます。

 

Q. 便潜血陽性後、大腸カメラはいつ受けるべきですか?

A. できるだけ早めに受けることをおすすめします。便潜血陽性後の大腸カメラが遅れるほど、大腸がんや進行がんが見つかるリスクが高まる可能性が報告されています。検診結果を放置せず、早めに消化器内科へ相談しましょう。

まとめ

便潜血陽性は、大腸がんが確定したという意味ではありません。しかし、症状がない段階で大腸ポリープや大腸がんを見つける重要なサインになることがあります。

  • 便潜血陽性は、痔だけでなく大腸ポリープや大腸がんでも起こります。
  • 便潜血検査の再検査は、精密検査の代わりにはなりません。
  • 大腸ポリープは、症状がないまま見つかることがあります。
  • ポリープの段階で切除することは、大腸がん予防につながります。
  • 今回の症例では、便潜血陽性をきっかけに15mm大の大腸ポリープを発見し、内視鏡で切除できました。
便潜血陽性を指摘された方へ

「症状がないから大丈夫」「痔だと思う」と自己判断せず、大腸カメラで原因を確認することが大切です。

巣鴨駅前胃腸内科クリニックでは、鎮静剤を使用した無痛大腸カメラ検査に対応しています。

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📞 お電話でのご予約:03-5940-3833

関連ページ

▶便潜血陽性の原因や、大腸カメラが必要な理由を全体像から知りたい方は、こちらの総合ページもご覧ください。

▶Q&Aページ

▶便潜血陽性の症例ページ

▶大腸カメラについて

▶便潜血を含めた血便全体の原因や検査・治療について知りたい方はこちらのページをご覧ください。

医師紹介

神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長

📍経歴

国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、

消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。

胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、

内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。

2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

胃や大腸の病気は、早期発見・早期治療がとても重要です。

「気になるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「検査は怖いし、つらそうで不安」

そんな方にも安心して診察や検査を頂けるうような診療を心がけております。お気軽にご相談ください。

アクセス

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所在地

170-0002
東京都豊島区巣鴨1丁目18-11  十一屋ビル4階

交通
巣鴨駅から徒歩2分、ローソン(1F)の4階  

巣鴨駅前胃腸内科クリニック

お電話での予約・お問い合わせ:03-5940-3833

文責:巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長 神谷雄介 (消化器学会・内視鏡学会専門医)

 

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス|大腸がん検診について
  2. 国立がん研究センター中央病院|大腸がん検査について
  3. Winawer SJ, et al. Prevention of colorectal cancer by colonoscopic polypectomy. N Engl J Med. 1993.
  4. Zauber AG, et al. Colonoscopic polypectomy and long-term prevention of colorectal-cancer deaths. N Engl J Med. 2012.
  5. US Multi-Society Task Force. Follow-up after colonoscopy and polypectomy. 2020.
  6. Corley DA, et al. Association Between Time to Colonoscopy After a Positive FIT and Risk of Colorectal Cancer. JAMA. 2017.
  7. Teramoto A, et al. Updates in narrow-band imaging for colorectal polyps. Dig Endosc. 2023.

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