【実際の治療例】左わき腹の鈍痛が2か月続く…原因は“下降結腸の進行がん”だった
「左わき腹がずっと重い」「なんとなく痛いけど我慢できる」「最近お腹が張る」——。
こうした鈍い痛み+張りは、疲れや便秘、筋肉痛でも起こります。
ですが一方で、大腸がんなど“腸の通り道が狭くなる病気”が隠れていることもあります。
大腸がんは早期では無症状のことが多く、進行してから腹痛や腹部膨満感、便通異常が出て気づくケースもあります【1】。
今回は、慢性的な左わき腹の鈍痛とお腹の張りをきっかけに、下降結腸の進行がん(ステージ2)が見つかり、手術で根治切除に至った40代男性の実例を、患者さんにもわかるように解説します。
巣鴨駅前胃腸内科ではWEB予約・電話予約を受け付けております。
腹部の鈍痛や張りでお困りの方は是非ご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
実際の治療例|40代男性「2か月前からの左わき腹の鈍痛」
症状
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2か月ほど前から 慢性的な左わき腹の鈍痛
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改善せず、最近は お腹の張りも気になる
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しばらく様子を見ていたが不安になり受診
診察
左わき腹の鈍痛+張りは、消化器だけでなく泌尿器・筋肉・皮膚の病気でも起こります。
消化器の病気
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便秘/ガスだまり(機能性便秘)
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過敏性腸症候群(IBS)
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大腸憩室炎(左側に多い)
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虚血性腸炎
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炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
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大腸がん/大腸狭窄(腸の通過障害)【1】
泌尿器
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尿管結石
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腎盂腎炎 など
その他
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筋肉・肋間神経痛
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帯状疱疹(発疹の前に痛みが出ることも)
正しく状態を把握し、治療方針を立てるため大腸カメラ(内視鏡検査)を行いました。
実際の内視鏡画像
大腸カメラで は下降結腸に大腸内を圧迫するように発達した腫瘍を認め、生検を行い、下降結腸がん と診断しました。
がんが大腸の内腔(通り道)を圧排して狭くし、
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腸に圧がかかって 左わき腹の鈍痛
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便やガスの通過が悪くなり お腹の張り(腹部膨満感)
という症状につながっていました。
大腸が狭くなると、便通障害や腸閉塞に至ることもあるため注意が必要です【1】。
大腸がん(結腸がん)とは?
大腸がんは、大腸の粘膜から発生する悪性腫瘍です。早期は無症状のことが多い一方、進行すると
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血便
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便通変化(便秘/下痢、便が細い)
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腹痛
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腹部膨満感 などで見つかることがあります【1】。
特に、左側結腸(下行結腸〜S状結腸)は便が固くなりやすく、内腔も比較的狭いため、腫瘍で狭くなると「張り」「腹痛」「便秘」などの通過障害の症状が出やすくなります【1】。
治療(今回の経過)
検査で進行がんが疑われたため、高次医療機関へ紹介しました。
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画像検査などで病期(ステージ)評価し
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手術(外科治療)を実施
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結果:ステージ2で根治切除となりました
大腸がんを疑う「注意すべき所見」チェックリスト
次の項目がある場合は、早めに消化器内科で評価をおすすめします【1】。
できれば早めに受診(目安:1〜2週間以内)
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腹痛・張りが 2週間以上続く/徐々に悪化
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便秘や下痢が続く/便が細くなった
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血便(赤い・黒い・粘液が混じる)
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原因不明の 体重減少
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貧血を指摘された(健診など)
すぐ受診(救急も含めて検討)
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強い腹痛+嘔吐
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便もガスも出ない(腸閉塞が疑われる)
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ぐったりする、冷汗、脱水
院長からのコメント
左わき腹の痛みは「筋肉痛かな」「便秘かな」と思って様子を見がちです。
ただ、今回のように“我慢できる鈍痛”が長く続く場合、腸の中で通り道が狭くなっていることがあります。
大腸がんは、見つかった時点で治療の選択肢が大きく変わります。
「張りが続く」「痛みが引かない」「便通が以前と違う」——この3つがそろったら、遠慮なく消化器内科にご相談ください。
早めの検査が、結果的に一番負担が少なくなることも多いです。
お電話でのご相談・ご予約は03-5940-3833
よくある質問(FAQ)
Q1. 左わき腹の鈍痛だけで大腸がんの可能性はありますか?
A. 可能性はゼロではありません。大腸がんは進行すると腹痛や腹部膨満感、便通変化などが出ることがあります【1】。
Q2. お腹の張りが続くのは病気?
A. 食事や便秘でも起こりますが、がんなどで腸が狭くなると通過障害で張ることがあります【1】。
Q3. 便秘が続くだけでも大腸カメラは必要ですか?
A. 大腸がんが隠れていることもあるので、年齢や期間、血便・体重減少などの症状があれば検討します【1】。
Q4. 血便がなくても大腸がんはありますか?
A. あります。特に早期は無症状のことも多いです【1】。
Q5. 40代でも大腸がんになりますか?
A. なります。年齢に関係なく、症状が続く場合は評価が大切です【1】。
Q6. 大腸カメラは痛い・苦しいイメージが不安です。
A. 当院では鎮静剤の使用・挿入法の工夫・スコープの選択などで無痛大腸カメラを受けて頂く体制を整えております。
Q7. 大腸がんは手術で治りますか?
A. 0期〜Ⅲ期では切除できれば治癒を目指せます【2】(病期やリスクで追加治療が検討されます)。
Q8. ステージ2は抗がん剤が必ず必要ですか?
A. 必ずではありません。再発リスクが高い場合に検討されます【2】【3】。
Q9. どのくらい症状が続いたら受診すべきですか?
A. 目安として2週間以上続く・悪化する場合は受診をおすすめします【1】。
Q10. まずは何科に行けばいいですか?
A. 便通や張りなど消化器症状があるなら、消化器内科が適しています(必要に応じて泌尿器科などへ連携します)。
まとめ
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左わき腹の鈍痛+お腹の張りが続く場合、便秘だけでなく大腸の通過障害(大腸がん等)も鑑別が必要【1】
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大腸がんは早期は無症状、進行で腹痛・膨満感・便通変化が出ることがある【1】
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診断の要は大腸カメラ。必要なら早めに検査を
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“様子見”が長引くほど不安も大きくなります。お力になれますので、迷ったらまずご相談ください。
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参考文献
【1】国立がん研究センター がん対策研究所「大腸がんファクトシート 2024(症状:血便、便通変化、腹痛、腹部膨満感/狭窄で通過障害や腸閉塞)」
【2】国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん)治療(0期〜Ⅲ期は切除可否で内視鏡/手術、Ⅲ期または高リスクⅡ期で術後薬物療法を検討)」
【3】ASCO(JCO)“Adjuvant Therapy for Stage II Colon Cancer”(ステージIIの補助化学療法は高リスク群を除き routine では推奨しない旨)
【4】Japanese Society for Cancer of the Colon and Rectum(JSCCR)Guidelines 2024(英語版解説)
医師紹介
神谷雄介(かみや ゆうすけ)院長
📍経歴
国立佐賀大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、
消化器・胃腸疾患の患者さんが数多く集まる戸畑共立病院・板橋中央総合病院・平塚胃腸病院にて研鑽を積む。
胃もたれや便通異常といった一般的な症状から、炎症性腸疾患や消化器がん治療まで幅広く診療を行いながら、
内視鏡専門医として年間3000件弱の内視鏡検査、および早期がんの高度な内視鏡治療まで数千件の内視鏡治療を施行。
2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや下痢などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
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